教養学部
(PEAK)国際環境学コース

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教養PEAK 学際科学科

目次

    基本情報

    人数

    15名程度

    ジェンダーバランス

    女性はおよそ6ー7割

    要求/要望科目

    要求科目
    なし


    要望科目
    なし(※1)
     
    ※1:ただし、TOEFL iBT100点以上、IELTS 7.0以上に相当する高い水準の英語力(スピーキングやライティングの能力を含む)が強く求められる。

    就活or院進

    就職:院進:その他=3:5:2程度(※2)
     
    ※2:就職先は商社・メーカー・アナウンサー・コンサル・銀行など多様であり、外資企業が多い。院進する場合、米・英・シンガポールなどをはじめとした海外だけでなく、国内の大学院に進む人も。英語による授業のみで学位取得可能な大学院プログラムである国際環境学コース(GPES: Graduate Program on Environmental Sciences)も開設され、同プログラムへの進学も可能。割合としては、日本:海外=3:7くらい。参考

    公式サイト

    https://peak.c.u-tokyo.ac.jp/courses/es/index.html

    学科概要

    ■どんなコース?

    教養学部 学際科学科 国際環境学コースは、環境という複雑な問題を多面的に研究する文理融合のコースである。環境政策・倫理学・法学に加え、生物多様性保護・地球化学サイクル・地球物理学・最新の環境技術等を、先端科学および工学の観点から学ぶ。
     

    ■卒業要件単位

    卒業必要単位数は合計76単位以上。コース科目44単位以上(各授業科目群ごとに定められた「取得すべき最低単位数」を含む)、学科特別演習4単位、学科特別研究6単位を満たす必要がある。また、高度教養科目(※)を卒業に必要な単位に含めることができる。
    ※高度教養科目:後期課程の学生が履修することができる、教養学部内の他学科/コース開講科目。自身の専門分野には直結しないことが多い、学際的内容の概論講義やグループワークが多く、国際研修の一部もこれに該当。前期生でいう「主題科目」に該当し、主題科目と合同開催される例も多いので、前期生が講義にいることも。
     

    ■進学定数は?

    ・秋入学の場合は、海外在住経験やインターナショナルスクールへの通学を通じて英語による教育を最低9年間受けている必要がある。進振りにおいては海外在住経験の有無は問われない。
    ・定員数は5名で、受け入れ枠としては全科類枠のみが存在する。第一段階で3名、第二段階で残りの2名が決定する。毎年枠が埋まる訳ではなく、多くて4人程度である。
     
    〈定員数と各科類からの受け入れ数〉

    受け入れ枠 第一段階 第二段階
    全科類 3 2

     

    ■内実は?

     秋入学時の生徒の大半は寮で一緒に住んでいるので、進振り勢は少しなじみにくいかもしれないが、コース生同士の仲は良い。学科部屋(「コミュニティ」の項を参照)では懇親会も頻繁に開かれており賑やかな雰囲気である。一方、勉強面ではかなり真面目で意欲的な学生が多い。留学生が多く、授業も卒論も全部英語なので国内でお得にプチ留学できる。教授一人当たりに対する学生数が少ないため、教員との距離は比較的近い。学科の対談やパーティー(「コミュニティ」の項を参照)などの交流機会があり、実際授業を受けなくても名前を覚えてもらえることも多い。
     コースは学際科学科に属するため一応理系だが、文理双方の分野をカバーしている。選択する授業によっては高度な数学を使わずに終わる人もいれば、がっつりプログラミングをする人などもいる。カリキュラムは留学生とほぼ同じ。6つの分野からそれぞれ最低2単位以上取得する必要はあるがそれ以外は特に指定がなく、開講時期が決まっているもの以外はこの時期に履修しなければならない、という規定はない。ちなみにPEAKだと半年間のみの休学も可能で、この制度を利用して半年間だけ留学する人もいる。
     

    ■PEAKの制度・コース比較

     PEAKは英語のみで学位取得が可能な学部教育プログラムであり、大半の学生は秋から入学する。PEAK生は理Ⅱあるいは文Ⅲの「国際教養コース」に入学し、それぞれ教養学部学際科学科の「国際環境学コース」(ESコース:Environmental Sci­ences)あるいは教養学科内の「国際日本研究コース」(JEAコース:Japan in East Asia)に進学する。進振りによって国際環境学コースに進学する人の中には、理Ⅱだけでなく理Ⅰや文Ⅱ出身者もいる。
     どちらも学際的なコースだが、国際環境学コースは環境・公共政策・資源・エネルギーなど主に理系分野を扱うのに対し、国際日本研究コースでは、東アジアとの関係などグローバルな文脈の中で、日本の文化や社会を人文社会科学の諸領域を横断的に捉えるという文系寄りのコースである。

    卒業までの流れ

    2年生Aセメスター


     ■all Englishの授業開始、2A

    科目 区分 開講時限
    科学技術と社会 必修 A火曜3限
    食の安心安全 必修 A火曜4限
    現代の環境問題 必修 A水曜4限
    環境と分子 必修 A木曜3限

     
    ・この他、多数の選択必修あり。3Aでの負担を減らすためにも、選択必修は少し多めにとっておくのがオススメ。
    ・進振り勢は2Aでガイダンスがあり、例年だとガイダンス後に交流会が実施される(welcome party)。また、ガイダンスでは履修するべき実験が示される。



    3年生Sセメスター


     ■授業本格化、3S

    科目 区分 開講時限
    環境科学実験 必修 S月曜3,4限
    生態系と生物多様性 必修 S木曜2限
    数値シミュレーション技法 必修 S2水曜4,5限
    先進エネルギー工学 必修 S2金曜1,2限

     
    ※必修の実験としてはこの1つのみ。オンラインだとシミュレーションとそのレポートと軽めだが、対面だとかなりハードなものになる。
    ・この他、多数の選択必修あり。
    ・外資系企業への就職を考えている人も多く、この時期からインターンへの応募など準備を進めていくことになる。



    3年生Aセメスター


     ■研究関心を絞りこみ始める3A

     
    ・多数の選択必修があるので、2Aで取りきれなかった分を履修する。
    ・1学年上の先輩の研究発表が7月末と1月末にあるので、それに出席して興味分野を絞り込む。
    ・秋入学生は研究室を選び始める。



    4年生Sセメスター


     ■卒論準備開始、4S

    科目 区分 開講時限
    論文作成技法b 必修 S1木曜3限
    論文作成技法a 必修 S2木曜3限

     
    ・論文作成技法の授業は2Aや3Sで履修することもできるため、4年になるまでに取り切ってしまう人もいる。
     
    〈卒論関係のフロー〉(進振り勢の場合)

    時期 内容
    3月 研究室配属先希望提出
    4月 配属先決定&執筆開始
    1月 卒論提出&研究発表
    2月 卒論審査・判定
    3月 卒業者発表

     
    ・卒業1年前に学科からメールが送られてくるので、研究室配属の希望を出す。研究室の所属は1ヶ月後に決まる。4Sから卒論を書き始め、秋入学者は7月末に、進振り勢は1月末に研究発表がある。同コースの下級生は学年を問わず発表会に同席可能。研究の進め方やスピードは教授による。
    進振り勢は卒業が秋入学者と半年ずれるので要注意(秋入学者は8月卒業)。研究室についても、進振り勢は秋入学者よりも半年遅く選ぶこととなるが、先に配属されているメンバーから話を聞くことができる。



    4年生Aセメスター


     ■集大成の4A

     
    ・卒論の完成に注力する。秋入学生は8月時点で卒業。

    入る前の想像と実際

    ・「日本生まれ日本育ちの人もいるが、英語がある程度得意じゃないとさすがに厳しい。英語が嫌いだったら苦だろうけど、好きならなんとかなる。無理やりでも英語使わなきゃだから英語できるようになりたい人はここに入って頑張れ。皆優しくていい人だから助けてくれる。」(理Ⅱ(秋入学)→国際環境学コース)
     
    ・「進振りで進学した人の中には、全授業が英語であることを知らなかった人もいた。」(理Ⅱ→国際環境学コース)

    選んだ理由/迷った学科

    ・「環境学全般を学びたかったから。農学部や工学部だと環境学へのアプローチ方法をある程度自分で決めて選ぶが、まだ絞りたくなかった。選択の幅が広いこと、海外院への進学者も多いことから、PEAKを選んだ。」
    (理Ⅱ(秋入学))→国際環境学コース)
     
    ・「進振りの段階で興味分野を絞りきれなかったため、環境について文理双方の側面から研究ができる点でPEAKは魅力的だった。また、前期課程からやってきたフランス語を続けたい自分にとっては、副専攻が可能な教養学部が合っていると感じた。」(理Ⅱ→国際環境学コース)

    コミュニティとしての機能

    項目 内容
    ズバリ、学生間のつながりは: 10(強いと感じる)↔0(全くない) 5(※1)
    LINE 有(※2)
    Slack
    オフラインでのつながり 有(※3)
    上下のつながり 有(※4)

    (※1):ウィンターフォーマル(正装で出席するパーティ)が冬に開催されるなど、交流が頻繁に行われている。
    (※2):LINEグループは進振りによる内定生のみ。コース全体としては、Facebook・Messengerグループがあり、週1程度の頻度で情報共有がなされる。休講などのアナウンス、リマインダーなどが中心。
    (※3):学科部屋(8号館の4F)が存在し、空きコマなどに学生が集う。10人は余裕で入れる広さで、ソファやロッカーなどもあり充実している。
    (※4):1学年上または下とは仲がいいが、2つ以上離れると特に交流はない。

    授業スタイル

    項目 内容
    1クラス当たりの人数 20名程度(※1)
    成績評価 出席/レポート/期末試験(※2)

    (※1):授業内容によるが、ディスカッションのある授業も多い。情報学系だとディスカッションが少ない。抽象的な話題の授業は、論文を読んできてディスカッションする形式が多い。授業を通した院生や交換留学生との交流機会もある。
    (※2):オンライン授業の場合はレポートが多めだが、対面の場合はテストが多い。過去問は先生がくれる場合も結構あるものの、入手は難しいので、仲の良い先輩に協力をお願いするなどの工夫も必要。

    研究室・資料

    カリキュラム概観
    なお、ここに載っている授業の題目は実際の授業内容と大きく異なるものが多いので、進学を真剣に検討する学生は後期課程のシラバスで講義題目ではなく実際の内容をチェックするべき。シラバスはUTASで検索可能。
     
    〈研究室紹介〉
    PEAK教員一覧

    特別な制度・その他

    サブメジャープログラム:所属コースの主専攻だけではなく、他コースが提供する15単位程度の科目群を副専攻として履修するプログラム。修了生は卒業時に、卒業証書だけではなく、サブメジャー・プログラム修了証ももらえる。
     
    学融合型プログラム:分野横断的な学習を行うプログラムで、グローバル・エシックス、グローバル・スタディーズ、東アジア教養学、進化認知脳科学、科学技術インタープリターの5種類がある。例えばグローバル・エシックスでは社会・人文科学系の問題のみならず自然科学やテクノロジーに関わる諸問題に対応していくための包括的な価値観や倫理に関わる判断を下す力を身につけることを目的としている。文理の壁を超えてより複眼的知識を身につけたい人は検討してみても良いだろう。詳しくはこちらを参照。

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