高校生の皆さんは、「課外活動」をしたことがありますか?
ここでは、東大生が高校時代にしていた課外活動や、それが大学生活にどのように繋がったかについてのインタビューを紹介します。
もちろん、課外活動をしていなければ東大に行けない・課外活動で優れた功績を残している人ばかりが東大にいる、なんてことはありません。課外活動をせずに東大に入学した学生もたくさんいます。
「課外活動に興味があるけれど何から初めて良いか分からない」という人や、勇気が出ずに足踏みしている人がいれば、その人たちの一歩を踏み出す力になりたいという想いで、この記事をお送りします。
今回紹介する方の情報
◯所属:薬学部
◯名前:森田 航輔さん
◯取り組まれていた課外活動:大阪大学SEEDSプログラム
インタビュー内容
こんにちは!この記事では、高校生の時に課外活動をされていた方にインタビューをし、課外活動の魅力や大変だったこと、大学での学びとの違いなど、その「リアル」を伝えることを目指しています。
ーーまず、高校生の時に力を入れていた課外活動を教えてください。
大阪大学SEEDSプログラムです。
これは元々GSC(グローバルサイエンスキャンパス)の一環だったものが独立してできており、大阪大学以外のさまざまな大学も類似のプログラムを展開しています。
参考:https://www.jst.go.jp/cpse/gsc/
プログラムは2ステップに分かれており、1年目は大学の先生方の講義を聞き、それをもとに参加者同士でディスカッションをするというもの、2年目は大学の研究室に配属され、実際に実験・研究を行なって発表するもの、といった感じでした。
これ以外にも、英語でのコミュニケーションを練習したり、実験施設の見学をしたりする機会もありました。
ーー当時はどのような思いでその課外活動に取り組んでいましたか?
元々は「大学で研究活動をしてみたい」という動機で参加しました。その活動はもちろん楽しかったのですが、実際に参加してみると、科学に興味のある人とのコミュニケーションがすごく楽しかったです。
総じて見ると、とりあえず「楽しもう」という意識を強めに活動していたなと感じます。
ーーその活動を通して得られたもの・成長できた点は何ですか?
大学での研究がどのように行われているかについて見通しが良くなりました。特に二年目は実際に研究室に入って研究を行うこともでき、それぞれの細かい実験の手順だけでなく、マクロな視点での「研究の進行」について知ることができたのが大きな収穫だったと思います。
ーーその活動をしてよかったと思う点を教えてください。
1.色々な人と話すことができた点
このプログラムには、さまざまな学校から科学が好きな高校生が集まっています。自分は化学に強い興味があり、物理や情報についてはあまり知らなかったのですが、そのような分野の人の視点を感じることができたのはすごく良かったと思います。
当時の仲間とはまだ交流があり、それぞれの近況について話すのもまた一興、という感じです。
2.大学の研究室で研究ができた点
上にも挙げましたが、大学の研究室で研究をしたという経験は、当時も、そして今でも貴重な財産となっています。先生やTAさんがとても良くしていただき、自分の研究に直接関わること以外の事情を教えてもらったり、肌で感じたりできました。
大学の研究室に入るということ自体が貴重な経験ですが、そこで手を動かして実験をしたり、メンバーとコミュニケーションを取ったりできるというのはさらに貴重な経験であったと思います。
ーーその活動で大変だった点を教えてください。
自分はややイレギュラーで、かなりの頻度で研究室に行っていたので、肉体的な疲労がありました。おおむねストレスフリーに活動できたかなと思っています。
ーー高校での学びと上記課外活動での学びはどう違いますか?
これはGSCに総じて言えることかと思いますが、大学での学びに触れられる、というのが一番の違いかと思います。活動中に聞く講義やディスカッション、レポート課題、研究など、そのいずれもが大学生活に近いものであったと思います。
高校で学んだことを用いて議論を組み立てつつ、最先端の事象について考える機会がある、という活動でした。
ーーその課外活動はどんな人におすすめですか?その理由も教えてください。
サイエンスに興味がある人、理系に進みたいと考えている人には一般にお勧めできますが、特に「科学」に漠然と興味がある人、物理や工学に興味がある人におすすめです。さまざまな分野についてコンテンツが用意されており、それらに取り組む中で、自分が興味があることも見えてくるかなと思います。大阪大学は工学部・基礎工学部の研究が盛んであり、SEEDSでもそれらの学部の先生方にお世話になることが多く、工学の要素が少し強めです(もちろん自分のように、他分野に興味がある人も楽しむことができますが)。おそらくこの辺りは各大学・プログラムによってまちまちだと思うので、自分に合ったものを是非探してみてください。
ーーそのような課外活動へ参加を考えている人へ一言お願いします!
SEEDS含めた大学での活動は、科学に対し強い思いを持っている人々が集まっていて、とても刺激になりました。ぜひ、同志との交流・コミュニケーション・議論の場として、また自分の知見を広げる場として、積極的に活動に参加してほしいなと思います。
ーーありがとうございました!
インタビュー中に紹介されたように、高校生を対象としたこのようなプログラムはさまざまな大学で行われています。東京大学では、「東京大学グローバルサイエンスキャンパス(UTokyoGSC)」や、先端科学研究センターで行われている「先端研ユースアカデミー」などがあります。
ぜひ近くの大学でもやっていないか調べてみてください!
課外活動を探してみたい方
もしこの記事を読んで、自分も課外活動をやってみたい・自分に合った課外活動を探してみたいと思った方は、以下のようなサイトがオススメです!
◯Qulii:中学生・高校生向けの学外プログラムを紹介しているサイト
◯校外プログラム大全:中高生のための、校外プログラムやイベント・課外活動やキャンプ・留学・大会や選手権やコンテストに関する情報大全
◯UT-BASEの高校生向け公式LINE:イベントやプログラムの情報を随時発信しています。
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