理転/文転がしたい。
そう思っている東大生はいませんか?東大では進学選択という制度のおかげで、どの学部にも進学することができます。
しかし、実際に理転/文転している人は少ないです。
その理由の一つに、「情報不足」があるかもしれません。これは「挑戦・熱中・学び」を支援するUT-BASEにとって解決すべき課題なのではないだろうか。そういった想いから、この記事をリリースすることにしました!
当記事の目的は、「理転/文転したい人が最低限知っておくべき情報をまとめる」ことです。「文転・理転したいけれど情報の集め方がわからない/情報が十分か不安」というそこのあなた!Aセメスターの履修登録期間までにこの記事をチェックしておけばまだ間に合います!記事の終わりにはUT-BASE主催のイベント情報もありますので、最後までぜひ読んでみてもらえると嬉しいです。
この記事を読んでほしい人
なお、当記事における「理転」とは、「文1・文2・文3から理学部・工学部・薬学部・医学部・農学部(・教養学部後期課程の一部のコース)に進学すること」、文転とは「理1・理2・理3から法学部・経済学部・文学部・教育学部(・教養学部後期課程の一部のコース)に進学すること」を指すこととします。
■①理転したい人
まず、文科生として入学したけど理系学部に進学したい…と思っているあなたへ。理系学部の一部は要求科目を課しており、1Aセメスターから計画的な履修をしなくては希望の学科に理転ができなくなる可能性があります!!筆者も気づいたら理転できなくなっていた一人です。そんな悲しい状況を防ぐために、この記事の中では制度上理転ができない状況を回避する方法をお伝えします。
■②文転したい人
次に、理系で入学したけど文系学部もいいな…と思っているあなたへ。文系学部は全て要求科目を課していないため進振り自体を行うことが可能です。そんなあなたには、重率や平均点の算出、さらには2Sでの持ち出し科目などをお伝えします。
■③少しでも理転/文転に興味がある人
そして、少しでも理転/文転に興味を持っているあなた。このAセメスターのうちに計画を組んでおかないと、「要求科目が満たせない」「持ち出しって何…?」など、手遅れになるリスクがあります。進振りの直前まで選択肢を広く保ち、自分の興味を最大限満たせる学部・学科を選択するために、ぜひこの記事を読んでみてください。
理転したい人へ
■①要求科目
文科生が理系学部に進学するためには、必ず取らねばならない「要求科目」が存在します(各学部の要求科目は「履修の手引き」の末尾で確認できます)。
今回、この中でも特にAセメスターにしか履修できない科目とその科目の履修が必須、ないしはかなり重要になる学科について触れていきます。
- 微分積分学②・線形代数学②
- 工学部 物理工学科
- 理学部の地球惑星環境学を除いた全学科
- 微分積分学演習・線形代数学演習
- 基礎実験I・II or 基礎物理学実験・基礎化学実験
- 工学部 応用化学科
- 理学部 物理学/天文学/化学/生物化学/生物情報科学/生物学
- 電磁気学
- 工学部 物理工学科/応用化学科
- 理学部の地球惑星環境学を除いた全学科
- 構造化学
- 工学部 応用化学科
- 理学部の全学科(地球惑星物理学・環境学を除く)
以上、Aセメスターに履修が必要な科目について見てきました。特に理学部においてAセメスターまでに履修しなければならない科目が多いですね(汗)
また、ここに記載していない工学部や農学部の学科にはこれらの要求科目がなくても進学できることも合わせて確認しておきましょう!
この他に生命科学や基礎生命科学実験の履修が必須な学科がありますが、これは2Sにも履修できるため、ここでは触れないこととします。文科生で理学部・農学部・薬学部・医学部志望の方は、ぜひ「履修の手引き」の要求科目欄にて確認してみてください!
■要求科目履修の手続きについて
要求科目履修のためには、通常の科目の履修と違う手続きを踏む必要があります!
2022年度Aセメスターを例に挙げると、
①該当科目の教員からメール等を通じて履修許可を得る
②フォームから履修科目の申請を行う(リンクはこちらを参照)
③数日後に、UTASに反映されていることを確認する
以上の手続きになります。担当教員の先生に連絡をとって急いで履修を確定させましょう!
■②重率・指定平均点・履修点
さらに、理系学部には基本平均点と違う平均点の算出をする学部や特定の科目に重率や履修点を設ける学部があります…。(例:工学部平均点, 農学部の点数計算など)
これらの情報は複雑なので、各自「履修の手引き」末尾を参照して確かめてみてください!
重率や指定平均点、履修点について不明点がある場合は、クイズ!進振りケースやUT-BASEの質問箱を活用してくださいね😊
■③要望科目
最後に「要望科目」についてご紹介します。
要望科目は必ずしも履修する必要はなく、あくまで学科から履修を推奨されている授業になります。履修しなかったからといって進学選択で不利に働くことはないので安心してください!
理系学部には、特に理学部などにおいて要望科目が設定されていることが多いです。これらの要望科目は「履修の手引き」の末尾にある「学部・学科別要望科目一覧」で参照することができます。理転したい人は、ぜひこのページを参考にしてくださいね!
文転したい人へ
■①重率・指定平均点
文系学部に進学するにあたって注意したいのが、(理系学部でも触れましたが)重率と指定平均点です。以下では重率が適用されるコース、その段階、具体的な内容を記述します。
- 教養学部後期課程 地域文化研究コース
- 第1、2、3段階
- 既習外国語の成績上位4単位の重率が1.5
- 初修外国語の成績上位4単位の重率が1.5
- 教養学部後期課程 総合社会科学分科
- 第1、2、3段階
- 社会科学の成績上位8単位までの重率が2
- 総合科目のうち以下の大科目に属する科目の成績上位4単位の重率が2
- A 現代哲学/思想史・科学史
- B 国際関係論/歴史世界論
- C 法と社会/現代社会論/相関社会科学/経済と社会
- F 基礎統計
一方、平均点の算出方法が異なる学部は以下の通りです。
- 教養学部後期課程 超域文化科学コース
- 第2、3段階
- 「全履修科目の(評点単位数重率)の総計」/「全履修科目の(単位数*重率)の総計」(評点の高い上位6割の科目の重率1,その他の重率0.1)
■②要望科目・持ち出し科目
まず「要望科目」についてです。
要望科目は必ずしも履修する必要はなく、あくまで学科から履修を推奨されている授業になります。履修しなかったからといって進学選択で不利に働くことはないので安心してください!文転の際には、文学部・教育学部・教養学部後期課程の一部のコースを除き、文系学部に進学するにあたっての要望科目は設定されていません。
次に、「持ち出し科目」についてです。
多くの学科は進学選択を終えた2Aセメスターに持ち出し科目を履修し、後期課程の単位を取得し始めることになります。ただし例外として、法学部には2Sセメスターから持ち出し科目が存在し、憲法・刑法・民法・法社会学の計5コマが駒場にて開講されます。持ち出し科目を履修せずに2Aセメスターから単位の取得を始めても問題はありませんが、念のため確認することをおすすめします。
お役立ち情報
■進学定数の確認
2023年度の各学部への進学定数はこちらから確認できます。進学選択を有利に進めるために、ぜひ一度確認してみてください!
第一段階はこちら
第二段階はこちら
第三段階はこちら
■そもそも進振りの情報を確認したい
UT-BASEでは、進学選択に臨む皆さんの役に立つ情報を多数提供しています。
ここではそれらの情報を紹介します。
クイズ!進振りケース
細かい疑問点まで解決する、UT-BASE珠玉のコンテンツ。何か困ったことがあったときにはぜひ参照してください。
履修の第一歩
そもそも履修制度がよくわかってないよ🥺というあなたへ。東大の履修制度について、「履修の手引き」よりもわかりやすく解説しています。
学部学科紹介
進学先の学部学科を紹介しています。その学科に所属する先輩の生の声を含んだ記事は一読の価値あり。
分野別学部学科紹介
東大の学部学科について、学べる分野ごとに紹介しています。読んでみると、学びたい分野を扱っている新たな学科が見つかるかも??
イベント開催について
ここまで読んでくれた皆さんの中には、ひょっとすると「具体的な話少なくない…?」「実際に文転・理転した人の話を聞いてみたい!」という感想を抱いた方もいるかもしれません。
そんなあなたに朗報です!!UT-BASEでは今年度中に「異色進振りイベント」を開催予定です。実際に理転/文転を成功させた先輩から生の声を聞く貴重な機会をご提供します!実際の学科ライフや理転/文転した感想なども聞けるヨ。
詳しい情報はUT-BASEのTwitter(@Utbase)やLINEで随時公開予定🔥
おわりに
当記事では理転/文転をしようとする皆さんに向けて、特に履修などの面で絶対に必要な情報を抽出してお届けしました!
当記事のリリースによって、理転/文転をしようとしている人の決断を少しでも後押しできれば幸いです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。