【分野別 学部学科紹介】~教育〜

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はじめに

多くの東大生が頭を悩ませる意思決定である「進学選択」。
「〇〇に興味はあるけど、どの学科で学べるのかわからない」なんて思ったことはありませんか?
この記事では、そんな皆さんのお悩みに応えるべく、教育分野について学ぶことができる学科を「横断的に」比較紹介しました。
皆さんの選択を少しでも支えることができれば幸いです。
※本記事の内容は2022年度以前の情報に基づいています。現在記事を更新中ですのでしばらくお待ちください。

目次

    教育学部 基礎教育学コース

    基礎教育学コースでは、教育研究の基礎的な部分を4つの側面から扱うことで、多様な問いをもとに教育や人間のことを考える学びを提供している。特に、教育の意義や人間の存在に対する影響などに関心を持つ学生に向けた授業科目が充実している。

    第一の側面は、哲学である。たとえば、「よい教育とは何か」という問いに対して、「よい」と判断する基準を考える。

    第二に、歴史的な方法である。「過去、教育はどのようなものであったか」という問いから、歴史の流れを明らかにして読み解くことで、教育のあり方を問い直すことができる。

    第三に、特に人間が変化し生成していくことの意味と条件を考えていく人間学的な方法である。精神分析学や発達心理学、認知科学など幅広い学問領域を横断し、「教育の担い手である人間は、教育を通じてどのように変化するのか」といった問いに向き合う。

    第四に、臨床哲学的な方法である。その場を生きている人間に即した応答と、人間の存在についての深い洞察を通して、ある状況を「問題」と捉える側の構えも含めて解明することを目指している。

    基本情報



    カリキュラム紹介


    概論・演習での文献購読やディスカッションを経て、各教員の専攻分野に触れていき、4年次の卒論に収斂させていくようになっている。

    卒業までに必要な単位は70単位。教育学部は全コースともに卒業論文8単位、必修科目30単位及び選択科目32単位の修得が必要。必修科目の30単位については、当コースの「概論」6単位と「演習」10単位、「特殊講義」4単位、さらに他専修の授業科目8単位(概論4単位以上を含む)、当コース「研究指導」2単位で構成される。

    • 基礎教育学概論:6単位
    • 基礎教育学演習:10単位
    • 基礎教育学特殊講義:4単位
    • 教育学部他専修の授業科目:8単位(※1)
    • 基礎教育学研究指導:2単位

     
    ※1 概論4単位以上を含む。なお、基礎教育学コースには教養学部前期課程でいう「情報」「ALESA」のような「特定の必修の授業」は卒論以外に無く、講義題目と授業科目が異なる点に注意が必要。例えば「概論」は、「西洋教育史概説」「教育臨床学概説」「教育哲学概説」「教育人間学概説」「日本教育史概説」で構成される。この時、いずれか3種類の講義を取れば6単位の要件を満たすことができる。

    2Aセメスター

    • 価値と教育Ⅲ
      • 「アリストテレスと現代の人格教育」をテーマに講読する。
      • 現代社会における人格教育に関する話題について批判的に考える。
    • 教育文化論演習
      • 臨床哲学の知見を踏まえ、教育臨床学の基礎概念について具体的な作品を題材に理解を深める。
    • 教育の臨床現象学
      • 日常生活における事例を扱い、現象学や哲学の観点から考察する。
    • 教育人間学演習
      • 教育学について文献を読み、議論する方法に慣れ、論文の執筆に見通しができることを目指す。
      • 政治やシティズンシップとの関係をふまえ、教育における政治主体化の可能性について議論する。

    3Sセメスター

    • 教育人間学概説
      • 人間像をめぐる教育の理念とイデオロギーの対立を、教育の哲学と思想史の基礎理論を学ぶことで明らかにする。
      • 現代の教育が直面する課題を批判的に捉える。
    • 文化と教育の哲学
      • 文化と教育にかかわる現代的なトピックにかかわる教育哲学的な文献を取り上げ、その内容を把握するとともに批判的検討を行う。
      • 教育哲学の基礎知識を獲得し、文化と教育に関する考察の歴史と体系の理解理解を深める。
    • 道徳と教育
      • 道徳教育に関する近年の動向及び理論・歴史・実践についての知識・理解を獲得する。
      • アクティブ・ラーニングの視点から多様な道徳教育の授業を実践し、批評する能力を身に付ける。
    • 臨床教育現象学概論
      • 日常生活の出来事を「事例」として現象学や哲学の観点から考察する。
    • バリア・スタディーズ
      • 障害者を含め社会の中で周縁的な位置に置かれるマイノリティの物理的・社会的・文化的バリアを抽出し、記述し、知識を集積する。
    • 学問観の思想・制度史
      • 西洋の教育思想・教育制度に関する基礎知識として西洋の古代から近現代までの学問観の思想及び制度の歴史を扱う。

    3Aセメスター

    • 教育哲学概説
      • 教育哲学の基礎とそれを元にした議論の方法を学ぶ。
    • 日本教育史概説
      • 特に教師を目指す学生に向けて、現在の学校教育の抱える問題を歴史的に照射することを目的とする。
    • 教育文化論演習
      • 臨床哲学の知見を踏まえ、教育臨床学の基礎概念について具体的な作品を題材に理解を深める。
    • 教育人間学演習
      • 教育学について文献を読み、議論する方法に慣れ、論文の執筆に見通しができることを目指す。

    4Sセメスター

    • 卒業論文の執筆


    主な教員紹介


    ※詳細はこちら

    • 小玉重夫教授(教育人間学)
      • 教育における人間と政治、社会との関係を思想研究によって問い直すことを研究テーマとする。「教育」や「学校」を歴史的・構造的な視点から相対化し、教育改革の筋道を追究している。具体的には、教育の公共性に関する思想研究、公共性の担い手を育てるシティズンシップ(市民性)教育、政治的リテラシーの問題などを扱っている。
    • 山名淳教授(教育哲学)
      • 教育哲学・思想史研究を専門とする。人間が環境に働きかけて生み出す「文化」が人間に作用する力動性を主役として世界を見ることで、通常は人間を主役として理解される教育がいかに捉え直されるかに関心を持つ。
    • 小国喜弘教授(教育史)
      • 学校教育に関する言説・制度・実践などを歴史的に対象化することを目的とし、日本教育史の研究に取り組む。特に1945年を画期とする戦前から戦後にかけての教育方法の特徴をナショナリズムとの関連に焦点をあてて読み解くことを課題としている。
    • 隠岐さや香教授(教育史)
      • 高等教育・研究について制度史及び科学思想史の両面からアプローチをしている。主に欧州の18 - 20 世紀を中心に、学問や芸術は「役に立つ」ものであるべきか否かといった議論の発展過程や、文系・理系を含めた分野ごとの考え方や文化の違いを思想史的に検証している。


    学科インタビュー


    Coming Soon


    学生の声


    Coming Soon

    教育学部 教育実践・政策学コース

    教育実践・政策学コース(以下、当コース)は、教育を「現場」「制度・政策」の関係を通じて捉えるコース。「教育実践」とは、小中高や公民館、図書館など現場(※1)の教育活動を観察するものである。主な例として授業研究、つまり小中高での先生の問いかけや生徒の発言といった「先生と生徒の関係の観察」があり、現場に寄り添うのが当コースの特徴の一つである。教育に関する「制度・政策」についても学ぶことができる。

    他のコースが人文・社会・自然科学の個別の方法を重視しているのに対し、当コースは対象に即した現実的なアプローチによって対象に迫ることを目指している。また、学芸員や司書、社会教育主事などの資格科目を提供している。

    卒業後の進路は、​​大きく教育現場および公務員、民間企業、大学院に分かれ、中央省庁あるいは都道府県、政令指定都市の公務員志望者が多い点が当コースの特徴である。

     
    ※1:ここでの「現場」とは、①保・幼・小・中・高で展開される教育実践、②地域や公民館・図書館・博物館・文化ホールなどの施設で行われる文化活動や社会教育活動、③教育法や教育制度、④教育委員会や文部科学省の行財政政策、⑤地域における市民の自主的、相互的な学びの実践と場、⑥民間の生涯学習や職業教育、遠隔教育などの教育事業、⑦メディアやインターネットを通じた情報環境がもつ不定形の教育作用など、多様な形態のものを意味する。

    基本情報


    • 定員:26名
    • 要求/要望科目
      • 要求科目:なし
      • 要望科目:総合科目C「教育実践・政策学入門」
    • 公式サイト:http://depp.p.u-tokyo.ac.jp/


    カリキュラム紹介


    カリキュラムでは、概論として「教育実践・政策学入門」を学んだあと「教育行財政学」「学校教育学」「社会教育学」「図書館情報学」の4分野で体系的な知識を身につける。基礎演習と演習では研究と学習の基本技術を修得するほか、学習者自身が現場を経験することを重視しており、見学、実習、観察、調査を日常的に行う。

    卒業までに必要な単位は70単位。教育学部は全コースともに卒業論文8単位、必修科目30単位及び選択科目32単位の修得が必要。必修科目の30単位については、当コースの「概論」4単位と「基礎演習」6単位、更に当専修(=当コース+比較教育社会学コース)の「教育社会学演習」及び「教育社会科学特殊講義」10単位、他専修の授業科目8単位(概論2単位以上を含む)、当コース「研究指導」2単位で構成される。

    • 教育実践・政策学概論:4単位
    • 教育実践・政策学基礎演習:6単位
    • 教育社会科学演習及び教育社会科学特殊講義:10※1
    • 教育学部他専修の授業科目:8※2
    • 教育実践・政策学研究指導:2

     
    ※1 「及び」とあるものは、「演習」と「特殊講義」にまたがって単位を取得しなければならない。なお、比較教育社会学コースと合わせた教育社会学専修の中で開講されている授業を履修することになる。詳細はUTASの「学科・コース別検索(シラバス参照)」で確認できる。

    ※2 概論2単位以上を含む。

    なお、教育実践・政策学コースには教養学部前期課程でいう「情報」「ALESA」のような「特定の必修の授業」は卒論以外に無く、講義題目と授業科目が異なる点に注意が必要。例えば「概論」は、「学校教育学概論」「教育行財政学」「社会教育論Ⅰ」(以上駒場開講)、「社会教育論Ⅱ」「教職論」「情報資料論」「教育方法論」「教育課程論」「比較教育学概論」(以上本郷開講)で構成される。この時、いずれか2種類の講義を取れば4単位の要件を満たすことができる。

    2Aセメスター

    駒場で持ち出し科目を受ける。教職を取っている学生には本郷開講を多く取る人もいるが稀である。駒場で取れる持ち出し科目の数はそれほど多くない。教育学部便覧に「総合教育科学科(教育学部全5コースとも当学科に所属) 持出専門科目」として1ページにまとめられるほどの数である。ただ、当コースの「概論」「基礎演習」に指定される科目(必修)がいくつかあり、それらのうち幾つかを履修する。

    教育学部の持ち出し科目だけでなく、他学部履修として、教養学部の科目(持ち出しOKの科目が大半)を履修する者も多い。前期教養では「総合L系列」の言語系科目や、「展開科目」は、後期教養では科目名を変えるものの後期単位に参入できるものが一定数ある。シラバスを要確認。

    特に教育に関する持ち出し科目には以下のようなものがある(※全て履修するわけではないので注意)

    • 学校教育学概論
      • 学校教育の歴史、世界やグローバル社会との関係における学校、教職と教員育成、教科教育という4つの柱を立て、それぞれの視点から「学校」を分析する
    • 教育行財政学
      • 教育行財政学並びに教育(学校)経営学の基本事項について、現代の改革や国際比較の視点を交えながら学び理解を深める
    • 社会教育論Ⅰ
      • 社会教育・生涯学習の概念及び原理を概観・理解するとともに、日本及び世界諸国における社会教育・生涯学習の動向を検討することによって、社会教育・生涯学習の意義、さらに今後の社会・生涯教育のあり方について考える
    • 教育研究調査法演習
      • 近代以降において「思う」ではなく「考える」ことを可能にしてきた外的な条件と形式的な条件に意識を向け、アカデミックな議論に参加し「考える」基本的な手続きを学ぶ。
    • Japanese Education
      • 日本の教育への期待と成果を、意図された成果と意図されなかった成果の両面から考察する。さらに、このような構造に当てはまらない人たちに対して、教育制度がどのように対応しているかを考える。

    3Sセメスター

    多種多様な科目を履修することになり、人によって履修傾向はバラバラ。他学部でも文学部の心理系など似た分野の科目を取る人や、ターム制なので経済学部や農学部の授業を取る人もちらほら存在する。

    3Aセメスター

    3S同様、人によって履修傾向はバラバラ。概論・基礎演習・演習・特殊講義を4年に持ち越さないため、コース科目・専修科目の履修に3S同様もしくはそれ以上に勤しむ。他学部履修の傾向は3S同様。文・農・経済などが多い。任意ではあるが4年生の卒論口述試験(2月)に出席する人が多い。その際に、先輩が何を研究していたのかを知り、自身の卒論テーマについて徐々に考えるようになっていく。

    4Sセメスター

    卒論に着手する。指導教員は5月に決める。指導してもらいたい教員に希望届を出し、1教員当たり2名以下だと個別指導、4~5名になるとゼミ形式で指導が進む。割振り・選考方法において、コースで統一した決まりがあるわけではない。


    主な教員紹介


    ※詳細はこちら

    • 勝野 正章 教授(教育行政学、所属は「大学院学校開発政策コース」)
      • 教育機関としての学校の経営論理について、教職員をはじめとする学校当事者とともに実践的・開発的・共同的研究を進めていくことを目指している。現在の研究テーマは、「民主主義と協働の原理に基づく学校づくり」「学校における成果主義の受容と変容」「教職員の同僚性と教育専門職としての成長」。
    • 橋野 晶寛 准教授(教育行政学、所属は「大学院学校開発政策コース」)
      • 教育行財政および教育政策の政治的・経済的側面を研究対象としている。教育に投下する資源は有限的である。それ故に必要となる、政策の決定・実施プロセスにおける民主性・効率性は、どのような仕組みの下で達成されうるのか、そもそもそれらをどのように捉え、そしてどのように測るのかといった問題意識の下で研究を行う。
    • 北村 友人 教授(人文社会教育、所属は「大学院教育内容開発コース」)
      • グローバル化時代における教育のあり方について、政治・経済・社会などとの関わりのなかから理論的および実証的に明らかにすることを目指している。発展途上国に直接赴いて研究を行うことも多く、フィールド・現場を重視している。


    学科インタビュー


    Coming Soon


    学生の声


    • 履修はかなり自由なので学びたい内容をできます。また現場の方のお話を伺う機会も多いです。ちなみにただただ楽単だけ拾うことも余裕でできます。

    教育学部 教育心理学コース

    教育心理学は、子どもが成長・発達する中で生ずる課題や、成長・発達に伴う心や行動の変化の過程などに関する学問である。

    教育心理学コースでは、心理学の手法を用いて教育の科学的基礎を実証的に探究するため、教育の中でも、特に心理学的な観点からその知識を身につけることができる。教育・矯正・福祉・医療施設等の実地見学を行う機会も開講科目に設けられており、その知見を教育現場で応用・実践することに取り組むこともできる。

    基本情報



    カリキュラム紹介


    カリキュラムの流れは、概論・演習での文献購読やディスカッションを経て、各教員の専攻分野に触れていき、4年次の卒論に収斂させていくようになっている。

    卒業までに必要な単位は70単位。教育学部は全コースともに卒業論文8単位、必修科目30単位及び選択科目32単位の修得が必要。必修科目の30単位については、当コースの「概論」6単位と「演習」8単位、「特殊講義」6単位、さらに他専修の授業科目8単位(概論4単位以上を含む)、当コース「研究指導」2単位で構成される。

    • 教育心理学概論:6単位
    • 教育心理学基礎演習:8単位
    • 心身発達科学演習及び心身発達科学特殊講義:6単位(※1)
    • 教育学部他専修の授業科目:8単位(※2)
    • 教育心理学研究指導:2単位

     
    ※1「演習」と「特殊講義」にまたがって単位を取得しなければならない。

    ※2 概論4単位以上を含む。

    2Aセメスター

    • 教育心理学実験演習Ⅰ
      • 実習や見学を通じて、教育心理学の研究や実践をおこなうための基礎を養う

    3Sセメスター

    • 教授・学習心理学概論
      • 教授・学習プロセスやその認知プロセス、それらの学習や発達を促進する学習方法について、学習者の視点から心理学的に明らかにする
    • 教育心理学実験演習Ⅱ
      • 実習や見学を通じて、教育心理学の研究や実践をおこなうための基礎を養う
    • 発達心理学
      • 子どもの発達のプロセスとメカニズム、人の一生涯にわたる連続性と変化を理解する
      • 心身の発達に資する養育・教育環境の役割を考える

    3Aセメスター

    • 教育心理学実験演習Ⅲ
      • 具体的な研究テーマのもと、研究の計画からデータの収集と解析、考察、報告書の作成に至る一連の研究活動に関わり、心理学研究の実際を理解する

    4Sセメスター

    週10コマ前後の履修が一般的で、卒業論文の執筆に向けて準備を進める。


    主な教員紹介


    ※詳細はこちら

    • 遠藤 利彦 教授(発達心理学)
      • 人生早期に子どもと養育者との間に形成されるアタッチメントがいかなる要因によって規定され、またその後の子どもの(特に社会情緒的側面の)発達の道筋にどのように影響するのかについて研究を行う。
    • 藤村 宣之 教授(学習心理学)
      • 子どもが数学的概念や科学的概念の理解を深めていくプロセスや学習観の変容過程、それらを他者との関わりの中で促進する授業のあり方を研究。。小中高生を対象に研究を進め、子どもの変化のプロセスに着目し、教授・学習、認知発達、授業過程に関する心理学研究を関連づける。
    • 針生 悦子 教授(発達心理学)
      • 言語の獲得とからめて子どもの世界に対する見方はどのように構造化されていくのかを中心に、発達心理学を専門とする。


    学科インタビュー


    Coming Soon


    学生の声


    Coming Soon

    教育学部 比較教育社会学コース

    比較教育社会学コースでは、「社会現象、文化現象としての教育」を、社会学を中心に歴史学、経済学、文化人類学などに基づいて研究する。教育に関するテーマについて、国際比較や異文化理解を含めた多角的な視点から理論的・実証的にアプローチし、総合的に考察できる。複雑化し、多様化し、グローバル化する現代教育の諸相を、社会科学的に解明しようとするのが特徴である。
    様々な講義・演習科目にて基礎知識や方法論が修得でき、同時に「調査実習」という必修科目を通じて、社会調査の全過程を実際に体験することができるようになっている。4年次ではそれらの学習を通じて卒業論文を執筆する。

    卒業後の進路は、民間企業・公務員・教育現場(やや少なめ)・大学院に大別されるが、比教社会というOBOG会で登壇している社会人の方を見ても、実際のデータを見ても、多種多様な業界に分散していると思われる。「社会学」の文脈で社会問題に関心がある学生が多いからか、厚生労働省やLITALICO等の福祉系も少数ながらいる。

    大学院に進学する学生は、そのほとんどが「教育学研究科」の「比較教育社会学コース」に進学する。大学院は内部進学者が多い年もあればほぼいない年もある。また、大学院に行くとシンクタンクなどに就職する人も増える。

    基本情報



    カリキュラム紹介


    卒業までに必要な単位は70単位以上であり、卒論8単位、必修科目30単位、選択科目32単位以上という内訳になっている。なお、詳細は以下の表を参照。必修科目のうち10単位は教育学部内の他専修の授業科目であるため、必然的にコースや専修の垣根を超えて履修することになる。 

    必修科目の内訳

    • 比較教育社会学概論:4単位(※1)
    • 比較教育社会学基礎演習:4単位(※2)
    • 教育社会科学演習及び教育社会科学特殊講義:10単位(※3)
    • 教育学部他専修の授業科目:10単位(※4)
    • 比較教育社会学研究指導:2単位   (※1):「教育社会学概論」(2単位)は必修とし、さらに、「比較教育学概論」(2単位)または「高等教育概論」(2単位)のいずれかから2単位を選択必修とする。 (※2):「教育社会学調査実習Ⅰ」(2単位)と「教育社会学調査実習Ⅱ」(2単位)が必修。 (※3): 「及び」とあるものは、「演習」と「特殊講義」にまたがって単位を取得しなければならない。なお、教育実践・政策学コースと合わせた教育社会学専修の中で開講されている授業を履修することになる。詳細はUTASの「学科・コース別検索(シラバス参照)」で確認できる。

    (※4): 概論2単位以上を含む。

    2Aセメスター

    • 比教社の2Aは駒場開講だが必修は無く、そもそも比教社の開講科目が少ない。「他学部・他コースの開講する選択科目」で単位数を稼ぐことが一般的。比教社の本番は3Sから始まると考えておいた方が良い。教育に関する持ち出し科目は以下の通り(なお、必修ではない)。
      • 学校はデータでどう描けるか
        • 学校について論じたいテーマに適したデータはどのようなものか、そのデータをどのように読めばよいかということについて、「蒐集」「分類」「比較」という3つの手続きに注目しながら考える。講義を通して、データから学校を想像する力や、学校についてデータを使いながら考える力を身につけていくことを目的とする。

    (※): 比教社の勉強と並行して社会調査士の資格が取れるが、その場合は2Aに駒場でこの授業を受ける必要がある。
    (※※): 社会調査系の授業が3Sから始まるので、教育心理などが開講している統計の授業を受けておくのがおススメ。

    3Sセメスター

    授業が本格化する。週10〜13コマ程度が一般的。S1に行われる本田先生の授業が名物講義。論文を読んできて、それを基にディスカッションを行う。課題量はやや多め。「日本社会の変容と課題」「教育社会学概論」等々と、年度によって授業名は変わる。院進か就活かを迷いつつ就活し始める人が多い。ゼミにはまだ所属していない人が大半。

    • 比較教育学概論:(※1)
      • 比較教育学の目的や発展の経緯、方法について理解し、比較教育学のテーマに関わる学校のフィールドワークや国際データの検討、ゲストスピーカーの講義と授業内討論を通じて比較教育学の知識と方法論を習得する。
    • 教育社会学概論:
      • 教育を対象とする社会学の基本的な理論や概念、実証的知見を学ぶことを通じて、教育をめぐって人々が直面している課題を理解する。
    • 教育社会学調査実習Ⅰ・Ⅲ:(※2)
      • 教育を中心的なテーマとし、社会調査の手法を実習を通して学習する。「教育社会学調査実習I」では、「教育社会学調査実習III、IV」で行う調査実習で必要とされる知識(社会調査の考え方から方法まで)をテキストを用いて学習する。「教育社会学調査実習III」では、「教育社会学調査実習IV」で行う質問紙調査の準備として、実際に調査の企画や質問文・質問紙の作成などの作業を行う。

     
    (※1): 選択必修の「比較教育学概論」を履修する学生も多い。

    (※2):「調査実習」は、実際に調査を行うのは夏休み。落としたら4年生で取り直せるが、卒論との両立が苦しい。そもそも落とす人を見たことが無い。授業は1,2限で履修登録するが、早くても9時から、基本的には2限からスタートすることがほとんど。

    3Aセメスター

    ゼミ選びが始まる。

    • 教育社会学調査実習Ⅱ・Ⅳ:(※1)
      • 教育を中心的なテーマとし、社会調査の手法を実習を通して学習する(「教育社会学調査実習I、III、IV」、および「教育調査分析法」と一体の授業である)「教育社会学調査実習II」では、「教育社会学調査実習IV」で行う質問紙調査の分析に必要とされる知識とし、サンプリングの方法や調査データの整理、統計の基礎知識や諸分析方法などについて、テキスト等を用いて学習する。「教育社会学調査実習IV」では、「教育社会学調査実習III」を受けて、質問文・質問紙の画定、サンプリング、質問紙調査の実施から仮説の検証や報告書の作成までを行う。
    • 高等教育概論:(※2)
      • 大学の誕生から産業化に伴う発展と分化、現状から今後の変容と展望までを視野に入れつつ、高等教育の構造と機能を学ぶ。
    • 比較教育社会学論文指導:(※3)
      • 論文執筆のための研究指導が行われる。

    (※1): 必修で「調査実習」が行われる。授業のスタイルは3S同様。

    (※2): 選択必修「高等教育概論」を履修する学生が多い。

    (※3):ゼミについて軽く見学しつつ参加していく。履修登録が必要で、ゼミの種類に関係なく、「論文指導」という科目名で開講される。曜限は水曜6限だが、それは履修登録の問題だけで実際は各教授が指定した時限に開催されており、参加も任意となっている。なお、正式に所属が確定し、ゼミのホームページ等に名前が載るのは4年生になってから。ちなみに、4年生では「研究指導」という授業名に変わる。

    4Sセメスター

    卒論の執筆を開始。

    • 比較教育社会学研究指導:(※1)
      • 卒業論文に向けた論文指導。
    • 比較教育社会学論文指導:(※2)
      • 同上。

     
    (※1): 正式にゼミメンバーとなる。「研究指導」という科目を履修する。

    (※2): 同時に卒論執筆も開始。ゼミは、学部生・院生がそれぞれ卒論を書きながら相談に乗る場所、という側面が強い。


    主な教員紹介


    ※詳細はこちら

    • 本田由紀教授:教育社会学
      家族・教育・仕事という異なる社会領域間の関係について調査研究を実施。著書に『教育は何を評価してきたのか』(岩波書店、2020年)などがある。

    • 橋本鉱市教授:高等教育論
      高等教育に関わる諸事象を、主に歴史社会学的なアプローチによって研究している。分析対象は、学問領域・内容の制度化プロセス、プロフェッションとしての大学教授職など多岐にわたる。

    • 中村高康教授:比較教育システム論
      「教育と選抜」に関わる諸現象の計量的・比較社会学的検討が主な研究テーマ。社会階層と教育制度の関連、進路選択と地域性の問題、メリトクラシー(能力主義)に関する理論的考察なども手がけている。

    • 額賀美紗子准教授:比較教育学
      グローバル化の進展が家族、学校、子どものアイデンティティや能力形成に及ぼす影響に関心を寄せ、国際移動する子どもに注目し、在米日本人家族や在日外国人家族のエスノグラフィー研究を行っている。


    学科インタビュー


    Coming Soon


    学生の声


    • 「教育」「社会」どちらを軸にしても、貧困、格差、ジェンダーあたりに関心がある学生はドストライクかと。
    • ただし、「教育学」に興味があるが、教室内での相互作用などミクロな視点(個人の問題)に興味があったり、そもそも教育とは何かという哲学的な問い、具体的な実践の手法について学びたい学生には魅力的ではない。
    • 「社会学」に興味ある学生に関しては、調査実習にしても卒論にしても、がっつり社会学寄りでも受け入れてくれるので、かなり魅力的であると思う。(社研の先生も必修の授業にちょくちょく関わってくれる。)
    • 基本的には教育と社会の相互作用について学ぶことができる。(具体的な課題を概観できる授業や、課題それぞれについて文献を検討し議論する授業、相互作用を検討するための質・量的研究の手法を実践的に学べる授業がある)

    教育学部 身体教育学コース

    子どもに纏わる深刻な問題として、いじめ、不登校、殺傷事件などが発生している。このような、学校教育現場や子どもの「身体(からだ)と心」に関わる様々な教育事象について、幅広く研究することができる。

    「身体と心」に関わるメカニズムとしては、運動の制御や学習、発達・成長、睡眠や疲労、情動などを、身体と精神の相互関係、そして脳の機能にも焦点を当てつつ解明する研究を行う。

    子ども・青少年の生活習慣の改善や身体・精神の疾患の予防など、学校教育の場における実践のあり方を模索・提言する研究に取り組むことができる。

    基本情報



    カリキュラム紹介


    それぞれの分野で世界的に通用する研究を進めると同時に、毎週の研究ミーティングで教員・大学院生が一同に揃って、基礎から応用・実践まで相互に密な議論を行っている。

    教育学部の中でも理系よりで、特に脳に関する内容を多く扱う。卒論作成に当たってはほとんどの人が実験を行う。

    2Aセメスター

    • 機能解剖学
      • 身体(脳・神経を含む)の構造と機能、それと関連した癌、生活習慣病、精神疾患などの疾病の病態・メカニズムの基本的知識を学習する
    • 身体教育学概論
      • からだの理(教育生理学)及び、からだを育むこと(身体教育科学)に関わる基本的な事象と現代的な課題について幅広く学ぶ
    • バイオダイナミクス
      • 生体システムの調節に関して具体的な例を交えながら、その背後にある仕組みについて、理論・数理的視点も取り入れて学ぶ

    3Sセメスター

    • 身体教育方法論

      • 発育過程にある子どもが運動嫌いにならず、自分のからだを上手に動かし、またそれを生涯スポーツ(身体活動・運動)に繋げるための教育方法論を学ぶ。
    • 身体教育学演習

      • 身体教育学における実験や測定に必要となる方法論・技術を習得する。
    • 教育の疫学入門

      • 健康教育に関連する疫学の概念・方法論(疫学研究の様々なスタイル、統計の基本的知識を含む)の理解を目的とする。
    • 運動指導方法

      • 野外生活を経験することにより、自然環境の理解を促し、共生の方法を学ぶ一方で、安全かつ効果的な野外活動の指導方法を学ぶ。球技、水泳、登山の実習を行い、体育実技指導において必要な指導方法の習得を目指す。

    3Aセメスター

    • 教育測定
      • 心理学や教育学で用いられる人間の特性を測定する道具としてのテストに着目し、その作成方法や、その性能を定量的に評価するための基礎を与える「テスト理論」について学ぶ。
    • 心理的アセスメント
      • 臨床心理査定の中核的技法である心理検査法について、その基礎理論から実施法、解釈法を学ぶ。

    4Sセメスター

    • 卒業論文執筆


    主な教員紹介


    • 野崎大地教授:身体教育学
      • 人間の洗練された動作がどのような機序で制御また獲得されているのかを明らかにする、運動メカニズムの解明が研究対象。ロボットアームを用いた行動科学的実験や経頭蓋磁気刺激や脳波を用いた生理学的実験を行うだけでなく、モデリングなどの数理的手法を用いた実験と分析も行う。
      • 研究室HP:https://www.p.u-tokyo.ac.jp/~dnl/

    学科インタビュー


    Coming Soon

    学生の声


    • 「教育」学部ではあるものの、学校教育を必修科目で扱う学科ではないので少し興味とそれるかもしれません。生命科学分野も外れている気がします。が、必修科目がそこまで多いわけではないので、学ぼうとすれば幅広い分野の授業の履修が可能だと思います。

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