はじめに 多くの東大生が頭を悩ませる意思決定である「進学選択」。 「〇〇に興味はあるけど、どの学科で学べるのかわからない」なんて思ったことはありませんか? この記事では、そんな皆さんのお悩みに応えるべく、設計・デザイン分野について学ぶことができる学科を「横断的に」比較紹介しました。 皆さんの選択を少しでも支えることができれば幸いです。 ※本記事の内容は2022年度以前の情報に基づいています。現在記事を更新中ですのでしばらくお待ちください。 目次 工学部:社会基盤学科 概要 社会基盤学科は、社会基盤(インフラ)に関連する技術を中心として、水環境や生態系、都市問題、防災・地域や国土の計画・社会資本政策やプロジェクトマネジメント・国際協力など、幅広い分野をカバーする学科である。進学選択に際しては、建築学科、都市工学科などと比較されることが多い。建築学科と比較すると構造に関する科目があることなどは似通っている一方で、河川や海洋に関する授業や、マネジメントや国際プロジェクトに関する授業がある点は異なると言える。また、都市工学科と比較すると、「まちづくり」に関する授業は少なく、一方で地盤やコンクリートといったインフラに必要不可欠な授業は多い。また、進学選択では、Aコース(設計・技術戦略)、Bコース(政策・計画)、Cコース(国際プロジェクト)の3つのコース単位で募集されるが、優先的に配属される研究室が異なるだけで基本的に授業は共通。どのコースからでも興味のある研究室に行くことができることが特徴的。 基本情報 定員 Aコース21名、Bコース20名、Cコース10名 要望科目 「社会システム工学基礎I〜東京のインフラストラクチャー」(総合D) 「社会システム工学基礎II〜人間社会と交通システム〜」(総合D) 「社会システム工学基礎III〜社会イノベーションと国際プロジェクト〜」 公式サイト http://www.civil.t.u-tokyo.ac.jp/ カリキュラム紹介 社会基盤学科は必修は「フィールド演習」と「卒業研究」のみであり、履修の自由度が非常に高い。2A、3S、3Aの順に、入門から応用へと至るように講義が配置されている。ここでは設計・デザインとのかかわりが深い授業を抜粋して紹介する。 2Aセメスター 駒場の授業と本郷の授業が混在している。 構造の力学(A1ターム) 土木建造物の設計や評価における基本的ツールである構造力学を学ぶ。 棒状部材を題材にして、構造系の挙動を理解するための数学的手法を扱う。 基盤技術設計論(I・II) インフラを形成する施設や構造に求められる安全性、防災、使用性、耐久性並びに環境負荷低減に対する要求事項を満たす設計法と、それを支える技術動向について学ぶ。 社会基盤学序論(A1ターム) 社会基盤とは何かについて、その基本的特性、社会基盤を取り巻く社会システムに関する諸論点などを学ぶ。 基礎流体力学(A1ターム) 水や空気といった流体の力学に関する概念や原理を習得し、大気、河川、海岸や海洋における諸現象を理解し、予測・制御するための基礎を学ぶ。 水圏デザイン基礎(A1ターム) 水圏環境の計画・設計・管理のあり方を考えると共に、水圏環境グループで提供する一連の講義の意義や位置づけを把握するための基礎を学ぶ。 社会基盤史 文明社会を構築する上で社会基盤が果たした役割について学ぶ。 近代日本の発展にあたって行われた土木プロジェクトを扱う。 材料の力学(A2ターム) 構造物や地盤を形成する微小要素の応力・ひずみ関係の記述法をその使い方を学ぶ。 3Sセメスターは、4Sセメスターの授業とまとめて一覧で紹介する。 3S1・4S1ターム マネジメント原論 建設産業及び建設事業の特徴を理解し、社会基盤整備事業に関わるマネジメントの主要な理論と実践手法を事例と共に学ぶ。 インフラにかかわるあらゆる局面において必要となるマネジメントの概念(交渉・契約・入札・運営など)を扱う。 自然災害と都市防災※ 自然災害によって生じるさまざまな現象を理解し、それらが社会に与える負の影響を最小限に抑えるための対策について学ぶ。 地盤の工学 土質力学の基礎となる考え方を理解し、これらの考え方を実際の地盤工学的問題に適用する方法を学ぶ。 空間情報学(I・II) 国土や都市をフィールドとする技術者が最低限理解しておく必要のある、測量・調査や地理情報システムの技術について、その工学的な基礎事項を学ぶ。 地盤工学応用特論※ 地盤工学について、発展的・実践的な内容を学ぶ。 開発とインフラ 開発途上国における開発と、開発へのインフラの貢献について学ぶ。 コンクリート工学 講義前半では材料科学的な観点からコンクリートの形成と劣化に関わる各種事象のメカニズムを学び、後半では安価で良質なインフラストラクチャーを実現する方法論を学ぶ。 風と構造物※ 構造物の受ける風荷重の理論的背景を説明し、低層構造物、高層建築、煙突、斜張橋などの多様な構造物への応用を学ぶ。 河川流域の環境とその再生 日本各地の河川及びその流域の自然環境の特徴や、河川の維持管理に関する基礎知識を学ぶ。 3S2・4S2ターム 海岸工学 沿岸域・海岸域の防災・利用・環境保全に必要な知識・考え方・技術を学ぶ。 ※のついたものは学部と大学院の共通科目。 3A1ターム 景観学 景観概念の概略と、景観を工学的に把握するための基礎的な方法論を学びつつ、景観デザインの基本的な考え方を紹介するとともに、街づくりのためのデザインのあり方を学ぶ。 沿岸環境学 沿岸域における課題を生じる物質循環過程と、沿岸環境の再生の必要性及びその方法論、沿岸域管理や合意形成のあり方に関する知見を学ぶ。 構造物の計画と設計 橋を代表とする構造物について、上位計画から個別事業の計画、設計、施工、管理まで一連の流れを理解し、鋼構造、コンクリート構造設計における基本的な考え方を学ぶ。 土地学 日本における土地問題と土地政策の概要について、その背景となりうる法制度、経済理論、情報技術などと共に学ぶ。 憲法や民法における基本的な考え方や、都市計画法、借地借家法、不動産登記法などの土地関連法、そしてこれらの法制度と現代の土地問題、土地政策との関係を扱う。 社会基盤技術の実装戦略 具体的な事例を通じて、社会基盤技術をいかに実装していけばよいのか、また、それを通じて問題解決と新たな価値をもたらすには何が必要なのかを学ぶ。 エネルギー開発の実践 エネルギーと現代社会との関係を明らかにし、問題を解決するためのエネルギー利用技術、エネルギーの政策と経済学、エネルギー長期計画の策定方法を学び、持続可能なエネルギーシステムを実現するための政策と技術戦略を学ぶ。 地球環境学 自然科学、経済、環境のせめぎ合いに関して、現在までに行われてきた議論を俯瞰し学ぶ。 科学技術社会論、環境経済学、行動経済学などを扱う。 3A2ターム 水文学 地球規模の水循環に関わる地球科学的な基礎知識や、自然と社会を観測・分析・予測するツール、世界の水資源とそのマネジメントの現状と展望について学ぶ。 計算地震工学 地震工学の計算的側面に重点を置き、数値計算の基礎的な知識を学ぶ。 FortranやC言語を用いたコーディングも扱う。 4Sセメスター 上記を参照。 主な研究室紹介 卒業論文の際には、「都市と交通」・「マネジメント」・「デザインと景観」・「水圏環境」・「基盤技術と設計」・「国際プロジェクト」の6グループの研究室の中から配属を決める。ここではグループに関係なく、設計・デザインとの関わりが深い研究室を紹介する。なお、詳細はこちら。 地域/情報研究室 キーワード:空間情報学 研究内容 多様な計測データの統合分析 データとシミュレーションの統合 データ生成機構の構造推定と可視化 研究室HP:http://planner.t.u-tokyo.ac.jp/ 景観研究室 キーワード:景観論、計画論、設計論、土木史 研究内容 人間と周りの環境との関係をさまざまな角度から論ずる(景観論) 都市や街並みを対象として、分析手法や計画・制度などについて論ずる(計画論) 実際の構造物を作るにあたり、新たなデザイン方法論を提出する(設計論) 過去の都市や構造物について、デザイン原理やその変遷を明らかにし、今後の計画や設計への示唆を得(土木史) 研究室HP:http://keikan.t.u-tokyo.ac.jp/index.html 海岸・沿岸環境研究室 キーワード:波・流れ、構造物、漂砂 研究内容 非線形緩勾配方程式を用いた、多方向不規則波の屈折、回折、砕波の数値シミュレーションモデルの開発 海岸部の構造物に関する、環境影響評価のための高精度予測モデルの構築 シートフロー状態での砂移動量を計測するモデルの開発 研究室HP:http://coastal.t.u-tokyo.ac.jp/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 コンクリートや地盤、河川等の性質について学んだり、経済学やマネジメント、国際問題などについて学んだりと、設計・デザイン・国際などの枠にとらわれずに多くの分野について広く学べるのが魅力です。授業はかなり深く、広く各分野について学ぶことができますが、研究紹介などはそこまで積極的にしてくれるほうではないと思うので、自身の興味に合わせて先生方に聞きに行くのが吉だと思います。教授と学生の距離が近いこともあり、やる気や興味のある学生は大歓迎して何でも教えてくれます。 コンクリートや土、水周り、交通など設計に関する講義はとにかく幅広く用意されているものと考えています。2Aでは座学が中心ですが、3sになると演習があり、座学で学んだことがつながっておもしろいです。 社基では、さまざまな公共構造物のデザイン・設計について勉強できます!花形の橋はもちろん、河川環境や、交通(駅とか)、都市デザインなど公共施設のありとあらゆるデザインについて考えます!今は授業での事例紹介と、演習において自分たちで考える両面から学習しています! 2Aの導入プロジェクトでは学科全員で一つの橋の古い設計図を読み解いてその模型を作る。3Sでは基礎プロジェクト1〜4が開講され、コンクリートの配合であったり駅周辺の地域のデザインであったり、ハードとソフトのどちらもしっかり扱う機会があるがどれも必修ではないため全て受講しても良いし好きなものだけ受講することもできる。 交通や都市計画から構造物の設計、災害対策、経営マネジメントまで幅広く扱っているので、興味があまり定まってない人や、都市開発がすきな人にはお勧めです。 建築学科の授業を頑張ってとると、建築士の資格も取ることができるようで、学科の中にそういう人は何人かいます。また、建築士の資格は取らないにしても建築学科の授業を取っている人もいます。社会基盤で扱うものは建築学科よりもスケールが大きいものなのかな?っていう印象です。 構造物に関してはコンクリートや力学を、景観や環境に関しても理論や事例などを基礎から学べます。各分野で名の知れた先生も多いので、大手企業に勤めていた頃の実体験や先生が開発したものについての話を聞くこともできます。先生との距離は近いです。理論の話でも実務上の話を結構混ぜてくれるので、業界で就職するための力もつくと思います。また、様々な演習があるため体で覚えることができます。 社基には、「インフラの設計」といったハード面のイメージが強いように思いますが、実際はそうでもないように感じています。Aコースは比較的、橋梁や河川などハード面での設計の分野の講義や進路が多く、Bコースでは景観や交通などの、もう少し「人の動き」にフォーカスを置いた設計やデザインの分野に関わることになると思います。工学の知識の上に、「社会」を支えるシステムの設計やデザインに関わりたい人には魅力的な学科だと思います。 「〇〇プロジェクト」という名前の講義が、この学科の名物講義のように思います。例えば2Aの導入プロジェクトでは、コース関係なく学科の学生50人全員で一つの橋の模型をつくったり、3年生では基礎プロジェクト・応用プロジェクトにおいて、それぞれの研究室の先生から、グループワークを中心に実践と理論を行き来するような講義が受けられ、そのものがそれぞれの研究室での研究紹介にもなっているように思います。(TAの院生と関わる場面も多く、そこでの交流から研究室の情報も得られると思います。) 工学部:建築学科 概要 工学部建築学科での学びは、住まいや都市を築く創造力を身につけ、建築・都市の設計を行う技術の獲得に資する。建築学の扱う範囲は幅広く、古代の古建築や集落の保存や復元から現代建築、自然災害に対する住居の安全性の確保、都市の建設や再開発まで、多岐にわたっている。特に日本では、建築学がエンジニアリングとデザインが融合された形式となっており、構造、機能、美しさという建築に求められる価値を学ぶことができる。 「ものづくり」という視点で見た場合に、建築には、構造体を丈夫に造ることに加えて、それらの間で形成される空間や環境の質も重要である点に特徴がある。建築空間には生活環境を支える機能や作品としての価値が要求されつつも、一から設計して造られる一品生産であり、着実な造形が求められる。 建築学科・建築学専攻では、建築学のスペシャリストとして専門性を追求する一方、建築学が多様な分野が融合したものであることを意識し、ジェネラリストとして総合的な観点も持つことができる。 基本情報 定員 57名程度 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 総合科目D「社会システム工学基礎Ⅰ〜建築空間のデザイン&リサーチ」 総合科目F「図形科学A、図形科学B」 カリキュラム紹介 必修授業から設計・デザイン分野との関わりが深いものを抜粋して紹介。 2Aセメスター 建築材料学概論 建築材料の種類ごとに、歴史、生産方法、各種性質、建築物中での代表的な用途について学び、建築物の設計・施工・維持管理に活かす。 都市建築史概論 西洋を中心に現代社会が直面する建築と都市の問題から翻って建築と都市の歴史を学ぶ。後半には日本を中心に建築と都市の歴史を扱い、明治以来の日本の建築学の発達と建築史を学ぶ。 3Sセメスター 建築材料演習 建築材料の各種性質(強度、耐久性、防耐火性)、建築物での用いられ方について、製作、実験、ビデオ視聴、実地観察などを通じて学ぶ。 建築生産マネジメント概論 建築生産に関連する基本的な用語に加えて、企画・設計・施工など建築生産の基本的な流れや、職人不足をはじめとする現在の課題、IT、ロボット等の近年の変化について解説し、建築がつくられる世界がどのような仕組みで動いているのか概要を把握する。、施工現場等の見学(実施できるか未定)や実務者による特別講義(内容調整中)によって建築生産について理解を深める。 3Aセメスター 建築耐震構造 建築構造の耐震設計法に関する基礎的な概念と知識を学ぶ。 鉄筋コンクリート構造 鉄筋コンクリート部材の弾性域から終局(破壊)に至るまでの挙動と解析方法について学ぶ。 4Sセメスター 日本住宅建築史 古代の宮殿や奈良時代の貴族住宅、寝殿造などの上層住宅を中心に、文献・発掘資料・現存建築などを用いて、建築構造の特徴、儀式などの機能面や、民家や街並みの保存・調査について学ぶ。 建築構法特論 日本の建築構造・構法の変遷を、木造建築を通じて、過去の木造建築の被災の歴史や現在の木質構造の設計の基礎などを学ぶ。 主な研究室紹介 池田靖史研究室 キーワード:建築情報学、コンピューテーショナル・デザイン、デジタル・コンストラクション、コモン・グラウンド・インフォメーション、サイバー・フィジカル・システム 研究内容 デジタル情報化社会における人工環境の創造・構築・体験を共進化させる建築情報学の視点から、建築と都市の未来を研究する 研究室HP:https://arch.t.u-tokyo.ac.jp/professors/lab/ikedalab/ 三谷研究室 キーワード:ランドスケープ、景観、風景、デザイン、形態論、設計論 研究内容 ランドスケープを生み出す<かたち>とは何かを問う。 人と自然の交わりから顕われるランドスケープへの社会的・自然生態的プロセスの理解を深め、その知見から人々の生活の場を創造する、ランドスケープのデザインに関する研究。 研究室HP:https://arch.t.u-tokyo.ac.jp/professors/lab/mitanilab/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 その興味を活かす場は存分に用意されるものの、授業では事例紹介が主で設計デザインの方法論のようなものは自分で体得していくしかないという印象 工学部:都市工学科 概要 都市計画コース、都市環境工学コース、都市持続再生学コースで構成されており、各種都市施設などを対象とした調査・分析、計画立案、設計・実現の各局面において能力を高めることができる。都市工学に関する体系的な知識とその応用技術を身につけ、都市計画、都市デザイン、都市交通計画、都市解析、環境デザイン、都市環境工学、都市水システム、国際都市環境、都市マネジメントなどに関する専門家として活躍できるようなカリキュラムが展開されている。そのため、午後には演習と実験の時間が長く取られている。演習中心のカリキュラムで現実の課題に取り組み、「知識」・「体験」・「計画・ デザイン」の基本スキルを身につけ、自らの考えで都市を捉え構想する力を養うことができる。また、都市工学は経済、法律、社会、歴史など社会人文科学とも密接な関係にあるため、必修科目の設定を最低限にし、他学部聴講も含め学生の関心や意欲に沿った柔軟な履修を可能としている。 基本情報 定員 都市環境工学(環境共生・国際公共衛生・水・環境バイオ)と都市計画(都市と地域の分析・計画・デザイン)合わせて53名程度 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 なし カリキュラム紹介 ここでは設計・デザインとのかかわりが深い授業を抜粋して紹介する。 2Aセメスター 都市デザイン概論[A2] 歴史上の都市の都市計画・都市デザインの事例を題材として、社会問題や都市問題の解決策や快適な都市づくりの手法としての多様な都市設計の成果を検証しながら、都市デザインの今日的課題を考える。 都市居住概論[A1A2] 都市居住の現状を把握し、実例や理論によってその将来を展望するための基礎知識を学ぶ。 3Sセメスター 都市・まちづくりと法[S1S2] 都市計画・まちづくりに関する法体系の構造や基本の制度について、判例等の実例を踏まえて学び、実際に都市計画・まちづくりの中で生じる紛争の実態を把握する。 都市工学の技術と倫理[S2] 都市を支える様々な技術やそれを扱う際の倫理について、体験や学習、議論を通じて理解と考えを深める。 3Aセメスター まちづくり論[A1A2] エリアマネジメント、プレイスメイキング、コミュニティケア等について学び、まちづくりの理論、技法、制度手法に関する理解を深める。ぶ。 都市経済[A1A2] 都市や地域経済に関する近年の研究成果を文献の輪読を通じて展望する。 4Sセメスター 都市再生デザイン論[S1S2] 日本と諸外国における様々な都市再生事業の実例を元に、物理的な空間計画、設計の観点からそのあり方について講述し、都市再生にかかわるサイトデザイン、フィジカルデザインに関する基礎知識と手法について学ぶ。 地区の計画とデザイン[S1S2] 地区・街区レベルの空間計画・デザイン、事業構想・デザインの先端的事例を素材に、その考え方や重要な点を学び、これからの都市・地域についてディスカッションを行う。 主な研究室紹介 詳細はこちら。 都市計画コース 都市デザイン研究室 キーワード:都市デザイン、まちづくり、 研究内容 都市空間の意図を読み解き、持続的な魅力ある暮らしの場を実現する「研究」と「実践」に取り組む。 「研究」では、各自が自分のテーマを選び、「実践」では、日本の大都市から海外の小さな集落まで、様々な地域社会の住民や自治体の方々と協働しながら、 綿密な調査をふまえた実験や提案をしていく。 研究室HP:http://ud.t.u-tokyo.ac.jp/ja/ まちづくり研究室 キーワード:コミュニティの再生、まちづくり、コミュニティのデザイン・プランニング・マネジメント、参加型民主主義、コミュニティビジネス 研究内容 自らコミュニティ再生やまちづくりに関わるプロジェクトをコーディネートしながら、実践研究を重ねる。 コミュニティや「まち」の再生をめざす方法論や手法、それらを支える基礎理論について、 さまざまなアプローチから探求し、実際のコミュニティ再生プロジェクトやまちづくりへの応用を進める。 研究室HP:http://ut-cd.com/ 都市環境工学コース 都市水システム研究室 キーワード:都市水システム、地下水環境、浄水処理、気候変動、水供給 研究内容 人口減少社会においても、都市の水インフラのアセットマネジメントをつうじて適切な施設の更新を促し、将来にわたって安全・安心な水を安定して供給するための研究に取り組む。また、新しい水処理技術の開発や、気候変動による都市水システムの脆弱性評価など、都市の水問題の解決に向けた研究を推進する。さらに国内および海外の水供給に問題を抱える地域においては、水質調査や水利用状況の調査などの現地調査にも積極的に取り組む。 研究室HP:http://www.urbanwater.t.u-tokyo.ac.jp/j/index.html 都市衛生工学研究室 キーワード:病原微生物、環境工学、安全な水供給 研究内容 水中の病原微生物による水系感染症の改善のため、水中のウイルスを中心とした病原微生物の生活環を水道、水環境、下水等を通じて把握し、環境工学によって都市の微生物学的安全性を確立することを目指している。 研究室HP:http://www.envph.t.u-tokyo.ac.jp/research 都市サステイナビリティ学研究室 キーワード:持続可能性、都市のサステイナビリティ、健康リスク、再生可能エネルギー 研究内容 この研究室は都市のサステイナビリティを研究することを大きな目的としている。個人、都市、地域、地球などの様々なスケールを考え、実際の問題解決に資するような実践的な研究をする。そして、最終的には自然と共生する社会を構築することによって、持続可能性を実現し、人間の福利を向上させることを目指す。 研究室HP:http://sustainability.t.u-tokyo.ac.jp/index.html 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 都市計画コース 2Aの演習の4コマ、3Sの演習の6コマは設計デザイン演習を行います。2Aでは、製図に加え、900㎡ほどの土地、3Sでは3haほどの街の設計をします。設計・デザインは授業というよりは基本的に必修の演習で行われます。レクチャーはありますが、本当に基本的なことのみなので、自分で調べたり、先生方やTAさん、周りの友人たちと相談して進めるという形になります。例えば、製図の仕方(どういう手順で行うか)やCADソフトの使い方、模型の作り方の詳細などはレクチャーだけではわからないので自分で習得するという形になります。ただ、かなり先生方やTAさんは面倒見がいいのでわからなければ教えてくれます。研究紹介にあたるかはわかりませんが、都市デザイン研究室(設計・デザイン系の研究室)による事例紹介が多々あります。また、事例見学に行く機会もかなり多いです。設計・デザインに興味がある方にとっては魅力的なのではないかと思います。(演出は3A-4Sは設計・デザインではなく都市計画の方に移っていくので注意ですが…) ただ、逆にいえば、設計・デザインに全く興味がない人にとっては、2A-3Sは正直しんどいです。ただ一定数そういう人もいるので、辛抱の時期という感じです。 都市工の授業の中で設計やデザインに関係があるのは2A・3Sの演習のみであり、座学は都市計画の制度や理論が中心になる。また3A以降の演習は広域のマスタープラン作成を行う。仮に街区や都市スケールでの設計を学びたい場合も、建築学科でも大スケールの設計ができるので、建築学科に行くべきだと思われる。一方で、システムや制度の観点を持ちながら都市デザインに関わりたいのであれば都市工学科は適している。デザインに関心がなく、都市計画に関心がある学生にとっては、設計やデザインの演習は不安が大きいが、挑戦することで得られるものもとても大きいので、迷わず都市工学科を選んでほしい。 必修のメインは建築と同じ設計ができる。設計に関しては建築と遜色ない(多分)。その他デザインに優れている人が評価されやすい。講義に設計やデザインが活かされることはほとんどない。 都市環境工学コース 主に水・廃棄物処理・大気環境を専門とした教員が多いので、設計やデザインを専攻したいのであれば計画系や建築に行くべき。ただ、履修上環境系の科目も計画系の科目も「限定選択」になっており、他学科・他学部履修もしやすい環境なので、環境コースに所属していても座学系については十分学ぶことはできる。ただし、演習・実験で扱う内容はデザインから遠いため、「設計・デザイン」分野を学びたい学生からすると、魅力的でないのかもしれない。 工学部:航空宇宙工学科 概要 日本の航空・宇宙産業を担う人材を輩出する学科である。航空機やロケット、人工衛星などの宇宙機の機体について学ぶ「航空宇宙システムコース」と、推進機器(エンジン)を学ぶ「航空宇宙推進コース」の2つがある。 ともに、流体、構造・材料、飛行・制御、推進など、さまざまな工学分野をバランスよく学習していく。したがって、学習内容はかなり広範で、他学科で学ぶことも航空宇宙で学ぶことになる。 基本情報 定員 50名後半 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 総合科目F「図形科学A、図形科学B、図形科学演習Ⅰ、図形科学演習Ⅱ」 公式サイト http://www.aerospace.t.u-tokyo.ac.jp/ カリキュラム紹介 ここでは設計・デザインとのかかわりが深い授業を抜粋して紹介する。 2Aセメスター 選択必修を含めると、週15コマがデフォルト。「数学及力学演習G」(週2コマ)と「航空宇宙学製図第一」が必修で、残りは選択必修(下に記載)を12単位近く取得する。 選択必修 「情報システム学第一」「力学第一」「推進学第一」「高速内燃機関」「基礎材料力学」「宇宙工学入門」(各週2コマ) 「計測通論A」「電気工学論第一」「数学1B」「空気力学第一」 3Sセメスター 「航空宇宙学基礎設計」「航空宇宙学製図第二」「航空宇宙学倫理」が必修。 選択必修を含めると、週18コマ前後の履修が一般的。授業はすべて座学である。 3Aセメスター システム学コース 「航空宇宙システム学実験」「航空宇宙システム学製図」が必修。 推進学コース 「航空宇宙推進学実験」「航空宇宙推進学製図」が必修。 選択必修を含めると、週16コマ前後の履修が一般的。 授業は座学に加えて週2コマ実験が始まる。 3年生終わりから研究室決めを始める学生が多い。1〜2月に研究室巡りをし、春休み中に研究室選択を行う。 4Sセメスター ・必修として卒論(週7コマ)が課され、研究室で卒業研究を始めていく。 ・院試の準備を行う。 主な研究室紹介 中須賀研究室 キーワード:宇宙システム工学、小型衛星の設計・製作、宇宙機の知能化・自律化、将来の新しい宇宙システム、航法・誘導・制御、超小型衛星・深宇宙探査機システム、宇宙機の軌道・姿勢力学、ロボティクス、人工知能とその宇宙応用 研究の例 軌道上サービス 新しい将来の宇宙システム 宇宙システムにおける人工知能技術 衛星プロジェクト Nano-JASMINE PRISM CubeSat Ⅺ-Ⅳ & Ⅺ-Ⅴ CANSAT & ARLISS S-310-36号機実験 研究室HP:https://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/nlab/index.html 渡辺・姫野研究室 キーワード:流れ現象の詳細・不安定現象の発生機構、流体現象とエンジン性能との関係 研究の例 翼列フラッター 非定常空力現象 空力音響 スクラムジェットエンジン 気液二相流れ 生体内部流れ 研究室HP:http://webpark1362.sakura.ne.jp/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 製図の授業で設計に関わることができます。2Aの製図では製図の基礎として既存の図面を書き写したり実物を計測したものを図面に起こします。3Sでは設計という名前になり、部品にかかる力を計算して壊れない寸法を自分で設定し、それを図面にするといった作業になります。航空宇宙分野では軽量かつ壊れないといった要素が求められるので、部品の設計においても無駄な要素を省きつつ確実に条件を満たした寸法が求められます。機械部品なのでアートのような独創性は求められませんが、物理の知識を使って自分でものが作れるといった体験ができます。 設計ならば、航空機や宇宙機を設計する授業がある。さらに、卒業時には卒業論文以外にも卒業設計があり、自作の飛行機や宇宙機を設計する 設計・デザインについては、進振り後より「航空機設計法」や「製図」の授業や演習を通じて、理論に基づく確かな図面設計の手法を学ぶことができます。 工学部:機械工学科 概要 機械工学科は、従来にない新しい「もの」を作ることに興味のある学生に向いている。研究分野は基礎的な科学研究から実用的な研究まで多岐にわたり、自分の関心に合わせた選択ができる。機械の設計・製作ができるようになることを目標に学ぶ。機械情報工学科とともに機械系二学科を構成している。 基本情報 定員 100名 要求科目・要望科目 なし 公式サイト カリキュラム紹介 ここでは設計・デザインとのかかわりが深い授業を抜粋して紹介する。 2Aセメスター 計測の原理と応用 機械工学科で必要となる計測の基礎知識及び実際の応用例を学ぶ。 各種計測の方法と原理、信号処理、計測値の処理等、計測を工学研究や、機械の制御、性能評価、モニタリング等に応用するための知識を扱う。 システム制御1 古典制御論に基づき、線形なシステムに対して、周波数領域・応答という考え方を導入し、システムの挙動がどのように表現されるのか、また、数理モデルとして表現された機械システムを制御する際にどのように「安定」に制御されるのか学ぶ。 機械力学第一 力学基礎、剛体の運動と力学、解析力学、力学理論の適用、振動力学入門を扱う。 機械工学総合演習第一 機械工学に関する物理現象を実験で体験し、座学の講義で習った知識をなぞることを目指す。 機械設計 機械の設計に必要になる基礎知識を学ぶ。 製図の基礎、信頼性設計、最適設計、ロバスト設計、設計と材料加工法、動力・運動の伝達、などを扱う。 生産の技術 工業製品ができるまでのプロセスとその加工原理を学ぶ。 3Sセメスター 設計工学 顧客が求める新しい商品を創出する「創造設計」を目指して、その思考プロセスを学ぶ。 機械分子工学第一 熱力学、統計熱力学を学ぶ。 機械工学総合演習第二 第一に引き続き、機械工学に関する物理現象を体験する。 スターリングエンジンの作動原理やエンジンのデザイン、ソフトウェア第一の復習や応用的なプログラミングの実習を扱う。 ロボティクス(I、II) ロボティクスの基礎を学ぶ。 I、IIを通じて、剛体、多体系、動作の表現・生成・制御を扱う。 熱工学第二 冷却や加熱などの熱移動現象の理解や、工業上の各種熱機器の設計や制御に必要な伝熱工学の基礎を学ぶ。 ヒューマン・インターフェース 人間と機械との関わり合いをより円滑かつ緊密にするための設計手法について、主として情報技術を中心に学ぶ。 生産システム これまでに学んだ生産の技術や設計活動が生産システムとどのような関係にあるのかを理解し、生産システムにおいて中核となる工作機械を取り上げて、その基本構造および技術要素と高精度化技術について学ぶ。 3Aセメスター 機械分子工学第二 金属、半導体、絶縁体などについて、その物性を学ぶ。 有限要素法 有限要素法の基本原理から解析演習など幅広い体系をカバーし、基礎原理から機械設計への応用を学習する。 ロボットインテリジェンス 「知能とは何か、どう構成されるか」、システム構成論、ロボット行動制御システムを学ぶ。 生体機械工学 生体組織を力学的な観点から学ぶ。また、生体組織の物性を物理刺激への応答の観点から学ぶ。また、生体組織、細胞の持つ情報の解析法について学ぶ。 機械材料学 機械材料の力学特性、機能特性とその制御方法ならびに発現機構を学ぶ。また、機械材料の基礎特性を原子・分子・電子や平衡状態の観点から学ぶ。さらに、環境負荷低減、バイオマテリアルの観点から、機械材料に求められる機能、および具体例を学ぶ。 ロボットコントロール 多体システムとしてのロボットの運動と力学と制御の概念とその定式化の基礎を学ぶ。 生産プロセスの設計 鉄鋼材以外について、工程の製造技術を学ぶ。 機械力学第二 機械装置でのトラブルの原因となることが多い振動現象、圧力脈動や騒音に関係する波動の基礎について学ぶ。 4Sセメスター 3Sセメスターの項目を参照のこと。 主な研究室紹介 デザイン、設計工学・生産工学・材料工学系 設計工学研究室 キーワード:設計工学、ヒューマンウェア工学、感性設計学 研究内容 物理量次元インデクシングを用いた高信頼性設計の知識マネジメント 内部動画解析法によりユーザビリティ設計技術 設計デザインのためのアフォーダンス・フィーチャに関する研究 心の豊かさをもたらすものづくりのための完成設計学についての研究 研究室HP:https://www.design.t.u-tokyo.ac.jp/ エネルギー、熱工学・流体工学系 流体工学研究室 キーワード:混層流、医療応用、生体内流 研究内容 気液の相互干渉についての、ミクロ・メゾ・マクロな観点から、また、数値計算、実験の双方から見た研究により、気液二相流の微細構造から全体像までの理解を目指す 生体内の超音波の伝播挙動及び超音波照射化におけるマイクロバブルの挙動について、実験及数値シミュレーションの両面から解析を行う 赤血球を構成するベシクルを対象とした数値計算、計算及び、血栓症のシミュレーション 研究室HP:https://www.fel.t.u-tokyo.ac.jp/index.html ダイナミクス、機械力学・制御工学・人間工学・生体工学系 新井研究室 キーワード:微小機械システム、ナノテクノロジー、ロボティクス、メカトロニクス、バイオロボティクス 研究内容 メディカルロボティクス、メディカルデバイス オンチップロボティクス(磁気駆動タイプ/レーザー駆動タイプ)とバイオメディカル応用 マイクロ・ナノ流体システム、マイクロ・ナノデバイス、バイオマシン マイクロ・ナノセンサ&アクチュエータ 研究室HP:http://www.biorobotics.t.u-tokyo.ac.jp/index.html 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 設計について学ぶ授業が各セメスターで週一回ある。実習でデザインについても学べる。エンジンを実際に設計して、作る授業もある。 工学部:システム創成学科SDMコース 概要 システム創成学科SDMコースはシミュレーションを主に扱うコースである。 SDMコースで扱うシミュレーションには人工物のデザインや、構造シミュレーション、複雑系のシミュレーションといった内容が含まれており、コース名に「デザイン」がある通り、デザインと結び付いた学科といえるだろう。また、シミュレーションと並ぶコースの柱の1つにレジリエンス工学もある。 カリキュラムとしては、必修であるプロジェクト形式の授業と座学の双方を用いた主体的なカリキュラムが特徴である。内容としては、設計学の基礎や材料力学・流体力学といった力学に加え、システム創成の観点で重要なシステム設計における考え方を学ぶことができる。またコースの特色として情報・物理・工学を幅広く学ぶことができるため、自らの興味分野にあった講義を選びやすいというのもカリキュラム上のメリットといえるだろう。 研究室については、シミュレーション工学を活かしたデザインを扱う研究室が複数あるため、そういった内容に興味がある場合は十分候補に入るコースである。 基本情報 定員 37~40名程度 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 なし カリキュラム紹介 2Aセメスター 動機付けプロジェクト プロジェクト形式の講義を通じて、システム創成学を学ぶ動機付けを行う。 2021年度には以下のようなテーマが扱われた。 「ここちよさ」を探る 量子コンピュータを用いた量子力学シミュレーション 身近なことがらをシミュレーションしてみよう LabVIEWを用いたハードウェア制御入門 3Sセメスター 設計学基礎 設計学に関する基盤知識と技術を一通り学ぶ。 設計とは何か、設計における情報処理、設計における意思決定、設計と最適化を扱う。 システム工学基礎 複雑・巨大なシステムを扱うためのシステムズ・エンジニアリング手法の基礎を体系的に学ぶ。 システム設計、システムモデリング、システムの構造分析、離散モデルを扱う。 基礎プロジェクトB プロジェクト形式で2つのテーマに配属され、演習を通じて学ぶ。 2021年度には以下のようなテーマが扱われた。 実験を通した体験的システム設計の基礎 オンラインでグループプログラミング 入門:流れのシミュレーションと可視化 特許出願と起業 複雑系におけるエージェントベースモデリングとシミュレーションの入門 大規模データの分析 3Aセメスター 形状モデリングと可視化 デジタルモノづくりについて基本的な考え方を学ぶ。 CAD、CAM、CAT、CAEを扱う。 システム設計科学 設計における実践的な技術・技法を通じて、「設計」の実践力を学ぶ。 繋がりとシステム、設計とシステム設計、システム設計事例、都市システム指向データジャケット、都市システム指向IMDJとアクションプランニングを扱う。 応用プロジェクトB 前半と後半で1テーマずつ、合計2テーマの演習を通じて学ぶ。 2021年度には以下のようなテーマが扱われた。 IOT のためのハードウェア制御プログラミング演習 複雑系システムの危機管理とシミュレーション シミュレーションで環境・エネルギー問題を読み解く クラウド環境で最適化問題を解く 身近な材料で破壊現象をリアルタイム体験 オプティカルフローによる画像の軌跡解析 4Sセメスター 領域プロジェクト1B 各教員の研究室に配属され、教員の指導のもとプロジェクト演習を行う。 主な研究室紹介 吉村・藤井研究室 キーワード:社会デザイン、知的シミュレーション、社会システム工学、知能情報学 主な研究内容 大型洋上風車の大規模並列シミュレーション 羽ばたき型MAVの多目的設計 マルチフィジックスシミュレーション 知的マルチエージェント交通流シミュレータ 大規模交通流シミュレーションと複合システム 都市動態シミュレーション 入力データ推定と合意形成支援 研究室HP:http://save.sys.t.u-tokyo.ac.jp/theme.html 大澤・早矢仕研究室 キーワード:システムデザイン・知識工学・ビジネス科学 主な研究内容 創造的データ市場とデータ連成イノベーション 市場変化の説明 実践的データ市場 Stay with Your Community 変化説明技術の応用 データエコシステムの構造分析 変数クエスト データエコシステムのバリューチェーン分析 データ利活用方法検討とシナリオ生成支援手法の開発 データ利活用検討プロセスの解析 データ利活用知識構造化と再利用による検索システム 研究室HP:http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/ 奥田・松永研究室 キーワード:計算力学、ハイパフォーマンス・コンピューティング、数値流体力学、粒子法 主な研究内容 並列有限要素解析システム FrontISTRの開発と産業応用 次世代エクサスケール計算機システムに向けたHPC基盤 環境エージェント設計と低炭素社会構築への応用 ポスト「京」重点課題 研究室HP:http://www.multi.k.u-tokyo.ac.jp/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 設計学やシステム工学などは結構抽象的でわかりにくいけれど、これはきちんと教えてくれる。またそれを生かした研究もしっかり行われているし、進路も明るいと思う。思っている以上に設計・シミュレーション系の研究室、先生が多いので、この分野に興味がある人は絶対困らないと思う。 やろうと思えばなんでもできるくらいには扱っている範囲が広いこと。逆に言えば、分野を絞って詳しいことをやっているというわけでもない。 工学部:精密工学科 概要 精密工学科は「ロボテク」「プロテク」の2つの概念を掲げて精密工学に関する幅広い内容を扱う学科である。 カリキュラムとしては、物理・数学・計測/制御といった基礎工学から始まり、メカトロニクス・設計・生産といった領域工学を扱い、卒業研究へと向かう構成になっている。精密工学科は、少人数での丁寧な指導と実習形式の授業が特徴であり、実際の演習課題を通じた学習が可能である。また、卒業研究に関してもかなり力が入っており、学部のうちからかなり高度な内容を研究することができる。 研究室としては、精密工学に関するロボットや機器に関する研究室を中心に、多くの研究室が存在する。主な研究室紹介にあげた内容以外にも多くの研究室が設計分野に関わるため、学科の公式HPを見ることを推奨する。 また、学科に独自の奨学金がある点も魅力である。詳細はこちら。 基本情報 定員 45~50名程度 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 なし カリキュラム紹介 2Aセメスター 設計演習Ⅰ/Ⅱ Ⅰでは形に関する設計を、ⅡではCADを用いた設計を学ぶ。 形の数理、CADシステムを扱う。 精密工学基礎演習 精密工学に関わるテーマ演習を行う。 画像処理を用いた移動ロボットの制御、形状計測(測定の不確かさと三次元測定機)、歪みセンサの試作と評価、部品の設計・製作と組付け、光を用いた形状スキャニングとデータ処理に関わる基礎的事項といったテーマを扱う。 3Sセメスター 設計学 設計及び人間の想像力について理論的に学ぶ。 設計の基礎、設計の進め方の基本、一般設計学、種々の設計手法を扱う。 精密加工学Ⅰ 精密加工学の基礎をなす加工技術について学ぶ。 変形加工、溶接加工、型技術、接合加工を扱う。 センサ工学 センサと計測に関する工学知識を学ぶ。 センサの特性や計測の基本用語、種々のセンサの原理と特徴、センサを利用した計測法や応用例を扱う。 精密工学実践演習 演習を通じて基礎となる工学知識や実践的な応用法を理解する。 XYステージの製作、自律式倒立振子の製作、生体信号の計測と解析といったテーマを扱う。 3Aセメスター 人工物工学 人工物工学に関する基本的な考え方、基礎知識を学ぶ。 人工物にまつわる工学的な概念について、幅広く扱う。 精密機構学 機構学の基礎について理解する。 機械と機械要素、機構の力学、歯車機構、カム機構、巻かけ機構、ころがり軸受、ボールねじ、流体軸受けを扱う。 精密加工学Ⅱ 特殊加工に分類される加工法の原理と応用について学ぶ。 放電加工、レーザ加工、電気化学的加工、イオンビーム・電子ビーム加工を扱う。 主な研究室紹介 マイクロシステム実装研究室 キーワード:IoTデバイス・無線センサシステム・実装工学 主な研究内容 自立型無線マイクロシステム 過酷環境マイクロシステム集積化・実装技術 動物健康モニタリングデバイス/システム 産業機器モニタリングデバイス/システム ウェアラブル/プラガブルセンサ・実装技術 研究室HP:http://impe.t.u-tokyo.ac.jp/ 移動ロボティクス研究室 キーワード:ロボット工学・身体性システム科学・生産システム工学 主な研究内容 マルチエージェントロボット 大規模生産/搬送システム設計と支援 身体性システム科学 研究室HP:http://otalab.race.t.u-tokyo.ac.jp/ 山下・安研究室(実環境ロボット情報学分野) キーワード:ロボット工学・コンピュータビジョン・画像処理 主な研究内容 自律移動ロボットによる環境センシング 劣化画像の情報復元と画像理解 ウェアラブル福祉ヒューマンインタフェース ステレオカメラを用いた三次元計測 複数センサ情報の融合による知的センシング 自律移動ロボットの行動計画 群ロボットによる協調作業 研究室HP:http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 2年の必修では設計演習という授業があり、前半は実際にものを使って、後半は3DCADを使ってPC上で設計に関連する演習を行います。3年でも、演習の授業ではXYステージや倒立振子など、機械制御や加工といった分野における設計を行っています。また、五月祭にも精密ラボという企画で毎年参画しており、今年は3年はピタゴラスイッチのような機構を皆でアイデアを出し合いながら自作したほか、4年はARを用いたゲームソフトなどを開発しました。ボール盤や電鋸といった道具は学科のプロジェクト室のものを自由に使わせていただけるため、五月祭では自分が作りたいものを高い自由度で設計・デザインする機会が与えられています。 設計学、ライフサイクル工学といった授業では、工学におけるデザインと具体的な設計の考え方を学べる。 農学部:緑地環境学科 概要 持続可能で魅力的なランドスケープの形成のために、生態学と計画学の両面から「みどり」すなわち緑地を含む空間への理解を深める。具体的には、ランドスケープエコロジーや計画学を基礎に、都市・農村計画学、環境情報学、保全生態学など関連する幅広い分野との学融合を目指しており、高度な専門知識とともに、社会状況に対する的確な問題意識と総合的な思考能力を身につけるためのカリキュラムが用意されている。3年生の夏・冬学期は、講義と並行して緑地デザインからフィールドワークまで、多様な実験実習に取り組み、4年生では各研究室で卒業研究活動を行う。 基本情報 定員 6名 要求/要望科目 要求科目 なし 要望科目 なし 公式サイト http://www.ab.a.u-tokyo.ac.jp/lep/ カリキュラム紹介 2Aセメスター 「植物生態学」「生物統計学」「環境倫理」「農学リテラシー」が必修 週10~11コマ前後が一般的。座学が中心。 3Sセメスター 「緑地デザイン実習」「保全生態学実習」「緑地環境実地実習@田無」「応用生物学基礎実験Ⅰ」「京都の庭園訪問」が必修 週20コマ程度 3Aセメスター 「緑地計画学」「保全生態学」「緑地環境実地実習@田無」「保全生態学実習」「ランドスケープエコロジー実習」が必修 週10コマ以内が一般的 4Sセメスター 必修は卒論のみ 主な研究室紹介 緑地創成学研究室 キーワード:ランドスケープエコロジー、緑地計画学、都市・農村計画学、環境情報学 研究の例 農村ランドスケープにおける二次的自然の保全・再生 砂漠化・土地荒廃防止と地域資源の持続的利用 生態系サービス概念を基礎とする国土・環境の評価とガバナンス 農業・環境政策やガバナンスの環境改善効果シナリオ分析 都市における人と自然との関わりの創出 持続可能な都市農村フードシステムの構築 研究室HP:http://www.lep.es.a.u-tokyo.ac.jp/ 学科インタビュー Coming Soon 学生の声 3年sセメでは週一で午後を使って設計の実習があります。基本的な知識を教わるものから、ランドスケープデザインの提案をする課題もあります。ガッツリ毎回設計をやるという感じではないですが、少人数だからこそ先生とは距離も近く提案に対してフィードバックもしっかりいただけるし、質問もしやすいです。