【分野別 学部学科紹介】~歴史~

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はじめに

多くの東大生が頭を悩ませる意思決定である「進学選択」。
「〇〇に興味はあるけど、どの学科で学べるのかわからない」なんて思ったことはありませんか?
この記事では、そんな皆さんのお悩みに応えるべく、歴史分野について学ぶことができる学科を「横断的に」比較紹介しました。
皆さんの選択を少しでも支えることができれば幸いです。
※本記事の内容は2022年度以前の情報に基づいています。現在記事を更新中ですのでしばらくお待ちください。

目次

    文学部:B群 歴史文化 日本史学専修

    概要


    文学部人文学科歴史文化コース日本史学専修では、古文書・記録・史書などの文献史料を正確に読み、内容を批判的に検討し、そこから論点を引き出して歴史像を構成することを目指す。ゼミ(演習)では、文献史料を正確に解読し、優れた先行論文を批判的に検討することが中心となる。講義のうち、「概説」「概論」はごく一部のみで、ほとんどが「特殊講義」であり、各教員の先端的な研究に触れる場となる。

    ゼミを決める3Sになるまでに、多くの学生は進振りの段階で、自分自身が古代・中世・近世・近現代のうちいずれを研究するのか、見通しを持っておく必要がある。各時代ごとに2名(古代のみ1名)ずつ教員がおり、それぞれがゼミを開講している。自分が対象に選んだ時代のゼミは、原則2つとも取るのが通例となっている。各セメスターごとに1つのゼミに所属しているのが必修としての最低要件なので、1つのゼミにしか所属しない学生もいる。なお、院進希望者の場合、3つのゼミに所属するのが一般的。院試で2時代の問題を解く必要があるため、自分がテーマに選んだ時代に加えて、他の時代のゼミにも1つは参加しておくのが望ましい。

    伝統的に、院生が学部生に向けて勉強会などを開催する。それ以外にも、卒論などで助けてくれることもあり、院生と仲良くなっておくと何かとかなり有利になる。院生から学ぶことは、教員から学ぶことに匹敵するか、もしくはそれ以上とも言われている。

     

    基本情報



    カリキュラム紹介


    卒業要件

    以下の42単位に加え、開講学部を問わないその他の科目の31単位分を取得する、76単位分が卒業要件である。

    • 必修科目
      • 「史学概論」2単位
        • 歴史学の理念・概要や手法について学ぶ。東洋史・西洋史などの専修課程と合同で受講。駒場で開講。例年西洋史学の教授が講義を担当する。
      • 「卒業論文」12単位
    • 選択必修科目
      • 「日本史学特殊講義」(※)12単位
      • 「東洋史学特殊講義」4単位
      • 「西洋史学特殊講義」4単位
      • 「日本史学演習」8単位
        • 史料の読解や先行研究の検討が主な内容であり、予習を踏まえて発表や議論を行う。また、卒論の準備なども扱われる。主題とするテーマは教員によってさまざま。
        • 「8個ターム」にわたって演習を履修することが求められる。したがって、留年せずに卒業する場合は、3Sから4Aまでの各セメスターに最低1コマは参加することになる。

    ※「特殊講義」とは

    当該分野について、各専修課程の教員のほか、文学部の教員、東大の他学部・他研究科・研究所の教員、さらには他大学の教員などの様々な研究者が、各自の専門分野や現在取り組んでいる調査・研究などについて、その成果や手法を学生に提示する講義のことである。したがって、授業担当者の研究内容や、招聘される研究者が誰か等の事情により、毎年度内容が変わることがありうる。前期過程の歴史系総合科目で、同一科目名の授業でも、教員によって扱う内容が大きく変わっていたことをイメージすれば分かりやすいかもしれない。どのような授業が開講されるのか、自身の興味に近いものはどれかなど、シラバスをよく確認した上で履修科目を選択する必要がある。

    ※一部、「日本史学特殊講義」の名前を冠しない科目で、その単位が「日本史学特殊講義」のものとみなされる場合がある。詳しくは毎年度の便覧を参照すること。

    2Aセメスター

    • 週14コマ程度が一般的。
    • 必修の「史学概論」のみ駒場開講で、残りの講義は本郷で開講される。
    • 事実上の必修となるのが「日本史学特殊講義Ⅰ」であり、これは2年生の学生を対象としている。選択必修のためここで単位を取る必要はないが、大抵の学生はここで修得する。
    • その他は、任意の持ち出し科目の履修となる。しかし、日本史学専修は西洋史・東洋史等と比べて持ち出し可(※)となる科目が少ない。

    ※持ち出し科目:後期課程(3年次以降)に進んでいない、前期課程(1、2年生)の学生が受講した際に、後期課程の修得単位数として認められている科目のこと。持ち出し可か否かは、シラバスに記載される。

    3Sセメスター

    • 週14〜15コマ程度が一般的だが、大学院志望の学生や教職免許を取ろうとする学生はコマ数が多くなり忙しくなる。(高校教員志望も比較的多い。)
    • 選択必修には「日本史学特殊講義○」「西洋史学特殊講義○」「東洋史学特殊講義○」がある。(○にはⅠ、Ⅱ、Ⅲなどが入る。)
    • ゼミがスタートする。
    • 院生が勉強会を開催することが多い。院進希望者の参加がほとんどだが、史料読解のスキル等、卒論執筆の際に有利に働くものも多い。また、講師となる院生と仲良くなると卒論等の相談をすることもできる。

    3Aセメスター

    • 3S同様、週14〜15コマ程度が一般的。(教職を取ろうとする学生が忙しくなることも同様。)選択必修には「日本史学特殊講義○」「西洋史学特殊講義○」「東洋史学特殊講義○」がある。(○にはⅠ、Ⅱ、Ⅲなどが入る。)
    • ゼミ生活が活動の中心となる。3S同様、院生の勉強会が開催されている。
    • 4年生の間は卒論に専念するため、3年生の間に講義の単位を取り切ろうとする学生が多い。

    4Sセメスター

    • ゼミ活動、卒論、院試準備が活動の中心。

     

    主な教員紹介


    ゼミ(演習)の内容は、教員の興味分野や研究領域により毎年変わる可能性がある。内容の修得というよりは、研究手法を身につけることが中心となる。ただし、日本史学のどの時代・分野を対象にしても、内容面では院生からのサポートを得ることができる。

     

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    文学部:C群 歴史文化 東洋史学専修 

    概要


    文学部東洋史学専修は、文学部の歴史文化を扱う専修のひとつで、主な学問対象はアジア史となっている。中国・朝鮮、騎馬民族国家が興亡した内陸アジア、仏教・ヒンドゥー・イスラーム文化が入り組む南アジア・東南アジア、そして古代オリエント文明とイスラーム文明が交錯する西アジア、さらに地中海・イスラーム文明と緊密な交渉を保ってきた北アフリカ・イベリア半島の歴史を学ぶことができる。アジアの各地域ごとに担当の教員がおり、学生は自分の興味分野に合わせて、各教員が開講する演習(ゼミ)を選ぶことになる。なお、3Sからどのゼミに参加するかを決めるために、2Aまでに自分の興味のある地域・時代を考えることになる。

     

    基本情報


    カリキュラム紹介


    卒業要件

    以下の48単位に加え、開講学部を問わないその他の科目の28単位分を取得する、76単位分が卒業要件である。

    • 必修科目
      • 「史学概論」2単位
        • 歴史学の理念・概要や手法について学ぶ。日本史学・西洋史などの専修課程と合同で受講。駒場で開講。例年西洋史学の教授が講義を担当する。
      • 「東洋史学研究入門」2単位
        • 東洋史学科のみの必修科目。学期前半と後半で異なる教員が担当する。東洋史に関連する入門的知識の解説や、論文を読みその内容について話し合うゼミ形式の授業が行われる。
      • 「卒業論文」12単位
    • 選択必修科目
      • 「東洋史学特殊講義」(※)16単位
      • 「日本史学特殊講義」4単位
      • 「西洋史学特殊講義」4単位
      • 「東洋史学演習」8単位
        • 史料の読解や先行研究の検討が主な内容であり、予習を踏まえて発表や議論を行う。また、卒論の準備なども扱われる。主題とするテーマは教員によってさまざま。
        • 「8個ターム」にわたって演習を履修することが求められる。したがって、留年せずに卒業する場合は、3Sから4Aまでの各セメスターに最低1コマは参加することになる。

    ※「特殊講義」とは

    当該分野について、各専修課程の教員のほか、文学部の教員、東大の他学部・他研究科・研究所の教員、さらには他大学の教員などの様々な研究者が、各自の専門分野や現在取り組んでいる調査・研究などについて、その成果や手法を学生に提示する講義のことである。したがって、授業担当者の研究内容や、招聘される研究者が誰か等の事情により、毎年度内容が変わることがありうる。前期過程の歴史系総合科目で、同一科目名の授業でも、教員によって扱う内容が大きく変わっていたことをイメージすれば分かりやすいかもしれない。どのような授業が開講されるのか、自身の興味に近いものはどれかなど、シラバスをよく確認した上で履修科目を選択する必要がある。

    ※一部、「東洋史学特殊講義」の名前を冠しない科目で、その単位が「東洋史学特殊講義」のものとみなされる場合がある。詳しくは毎年度の便覧を参照すること。

    2Aセメスター

    • 週12コマ程度。
    • 必修は、「史学概論」と「東洋史学研究入門」の2科目。その他は、任意の持ち出し科目(※)の履修となる。

    ※持ち出し科目:後期課程(3年次以降)に進んでいない、前期課程(1、2年生)の学生が受講した際に、後期課程の修得単位数として認められている科目のこと。持ち出し可か否かは、シラバスに記載される。

    3Sセメスター

    • 週12〜15コマ程度。
    • 3Sから4Aまでは、必修は東洋史学演習(週1コマ)のみ。ゼミ形式の授業であり、学生は自分の興味分野に応じてどの教員の演習を受けるかを決める。授業の内容は、研究論文の内容に関する議論や漢文史料の読解など、専門的なものとなる。
    • 選択必修科目は、「東洋史学特殊講義」など。科目選択の自由度は高い。

    3Aセメスター

    • 週12〜15コマ程度。
    • 必修は演習(ゼミ)のみ。
    • 卒業論文の準備(テーマを考える、文献を読む等)を徐々に進める。

    4Sセメスター

    • 必修は演習(ゼミ)のみ。
    • ゼミおよび卒論と、就活または院試準備を行う。
    • 7月末に進捗報告を兼ねた「卒論相談会」があり、卒論に関して個々に各教員からのアドバイスを受けることとなる。

     

    主な研究室紹介


    演習の内容は、教員の興味分野や研究領域により毎年変わる。内容の修得というよりは、研究手法を身につけることが中心となる。ただし、東洋史学のどの時代・分野を対象にしても、内容面では院生からのサポートを得ることができる。

     

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    文学部:D群 歴史文化 西洋史学専修 

    概要


    古代から現代まで、ヨーロッパを中心としながら、南北アメリカやアジア・アフリカとの関係をも対象に研究や教育を行なっている。授業は、教員の専門研究にもとづいた「特殊講義」と「演習(ゼミ)」が中心となる。前者は専ら教員が講義する形式で授業が行われ、後者は史料や文献の講読、発表が中心となる。学習や研究を踏まえて、学生は卒業論文を作成することとなる。授業以外の場でも、最新の知識や方法論について助言できる体制が整っており、学生は機会を捉えて積極的に教員や大学院生などから話を聞き、主体的に自らの学習、研究に取り組むことが求められる。

     

    基本情報


     

    カリキュラム紹介


    卒業要件

    以下の48単位に加え、開講学部を問わないその他の科目の28単位分を取得する、76単位分が卒業要件である。

    • 必修科目
      • 「史学概論」2単位
        • 歴史学の理念・概要や手法について学ぶ。日本史学・東洋史学などの専修課程と合同で受講。駒場で開講。例年西洋史学の教授が講義を担当する。
      • 「西洋史学研究入門」2単位
        • 西洋史学専修のみの必修科目。西洋史学とはどのような学問分野か、各教員が研究の現状や手法、史料の扱い方や読解方法など、基礎的事項を講義する。
      • 「卒業論文」12単位
    • 選択必修科目
      • 「西洋史学特殊講義」16単位
      • 「日本史学特殊講義」4単位
      • 「東洋史学特殊講義」4単位
      • 「西洋史学演習」8単位
        • 史料の読解や先行研究の検討が主な内容であり、予習を踏まえて発表や議論を行う。また、卒論の準備なども扱われる。主題とするテーマは教員によってさまざま。
        • 「8個ターム」にわたって演習を履修することが求められる。したがって、留年せずに卒業する場合は、3Sから4Aまでの各セメスターに最低1コマは参加することになる。

    ※「特殊講義」とは

    当該分野について、各専修課程の教員のほか、文学部の教員、東大の他学部・他研究科・研究所の教員、さらには他大学の教員などの様々な研究者が、各自の専門分野や現在取り組んでいる調査・研究などについて、その成果や手法を学生に提示する講義のことである。したがって、授業担当者の研究内容や、招聘される研究者が誰か等の事情により、毎年度内容が変わることがありうる。前期過程の歴史系総合科目で、同一科目名の授業でも、教員によって扱う内容が大きく変わっていたことをイメージすれば分かりやすいかもしれない。どのような授業が開講されるのか、自身の興味に近いものはどれかなど、シラバスをよく確認した上で履修科目を選択する必要がある。

    2Aセメスター

    • 週12コマ前後が一般的。
    • 必修は、「史学概論」と「西洋史学研究入門」の2科目。これ以外は他学科の持ち出し科目などで埋める。

    3Sセメスター

    • 週12〜15コマ程度が一般的
    • 3S〜4Aまでは、各セメスター週1コマのゼミの授業のみが必修である。その他は比較的自由に選択可能。

    3Aセメスター

    • 週15〜16コマ程度が一般的(就活をする人は、4Sをあけるために3Aにコマ数を詰める人が多い、また、院進する人は卒業論文の文献探しなどをこの時期から進める。)
    • 3S〜4Aまでは、各セメスター週1コマのゼミの授業のみが必修である。その他は比較的自由に選択可能。

    4Sセメスター

    • 週2〜4コマ程度が一般的。3S〜4Aまでは、各セメスター週1コマのゼミの授業のみが必修である。その他は比較的自由に選択可能。
    • サブゼミ(卒論の中間報告をしてコメントもらう授業が毎週一回開催)が、4Sの後半から始まる。

     

    主な研究室紹介


    演習の内容は、教員の興味分野や研究領域により毎年変わる。

    内容の修得というよりは、研究手法を身につけることが中心となる。

    ただし、西洋史学のどの時代・分野を対象にしても、内容面では院生からのサポートを得ることができる。

     

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    • ヨーロッパのある国のトピックについて、マニアックな知見が得られる。授業は主に「特殊講義」という形で、1セメスターに5種類ほど開講されている。私が受講したものを挙げると、イギリスの捨て子養育院について、18世紀のイタリアについて、戦後アデナウアー期の西ドイツについて。

    文学部:E群 歴史文化 考古学専修 

    概要


    文学部人文学科歴史文化コース考古学専修では、土器や石器をはじめとした遺物や遺構などの考古資料の情報を読み取り、文字史料に依らない歴史像の再構築を目指す。そのため、各地域・時代の考古資料に関する文献や研究成果を活用した授業が中心となる。しかしモノを活用した歴史叙述という特徴から、資料整理などの実習活動も多い点が他の歴史学科とは大きく異なると言える。8月から開講される常呂研修施設(北海道)での実習はその最たるものと言える。また学科以外にも総合研究博物館をはじめとした関連施設との関係も強く、各施設の教員による指導が多いことも特徴である。

     

    基本情報


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    カリキュラム紹介


    卒業要件

    以下の44単位に加え、開講学部を問わないその他の科目の32単位分を取得する、76単位分が卒業要件である。

    必修科目

    • 「史学概論」2単位
      • 歴史学の理念・概要や手法について学ぶ。日本史学・西洋史・東洋史などの専修課程と合同で受講。駒場で開講。例年西洋史学の教授が講義を担当する。
    • 「考古学概論」4単位(考古学概論Ⅰ、Ⅱ 各2単位)
      • Ⅰ:考古学の学史や理念、研究手法について学ぶ。本郷で開講。他学科と合同ではないものの、受講者の過半数を他学科が占めることもある。学科の教授1人が講義を行う。
      • Ⅱ:Ⅰの続きで同様の形式の講義が行われる。「北海文化研究常呂実習施設」に滞在し、「野外考古学Ⅰ」での学習内容を用いて遺跡の発掘や報告書の作成などを行う。例年8月後半から2週間程度実施する。この科目の前準備として、縄文時代〜アイヌの出現までの北海道の歴史を考古資料を通して学ぶ「考古学特殊講義Ⅶ」の履修が推奨されている。
    • 「野外考古学」4単位(野外考古学Ⅰ、Ⅱ 各2単位)
      • 遺物の実測や拓本作成、測量など考古学研究で必要な手法を実践形式で学ぶ。S2タームに2コマ連続で開講。他の授業に比べ拘束時間・期間が長くなることから3年次での単位取得が必要。
    • 「卒業論文」12単位

    選択必修科目

    • 「考古学特殊講義」(※)16単位
      • 考古学を学ぶ上で持つべき通史的な知識や、最新の考古学の成果などの先端知が講義される。内容は年度ごとに変わりうる点に注意が必要なため、シラバスをよく確認することが求められる。
    • 「考古学演習」6単位
      • 6タームかけて履修する必要がある。基本的に、各タームに1授業は履修するようにしたい。
      • 重要な文献を読み込んで発表・議論するものや、実際に遺物を扱ったり整理したりする授業であり、講義で得た知識を活用しつつ、技術を習得したり、卒業論文のテーマのきっかけを得たりする重要な機会となる。

    ※一部、「考古学特殊講義」の名前を冠しない科目で、その単位が「考古学特殊講義」のものとみなされる場合がある。詳しくは毎年度の便覧を参照すること。

    2Aセメスター

    • 週12コマ程度で、2Aの必修は「史学概論」と「考古学概論Ⅰ」。その他は、任意の持ち出し科目(※)の履修となる。

    ※持ち出し科目:後期課程(3年次以降)に進んでいない、前期課程(1、2年生)の学生が受講した際に、後期課程の修得単位数として認められている科目のこと。持ち出し可か否かは、シラバスに記載される。

    3Sセメスター

    • 週12コマ程度を履修。演習(ゼミ)が必須。学生ごとに指導教員が開講するゼミを履修することになる。複数のゼミの受講も可能。
    • 後期課程から学芸員資格の授業の履修が可能となるが、「博物館学実習B」が必修で資格取得に有利であるため授業を取る人も多い(学科の半分程度)。
    • 教員免許取得のための授業を取る人もいるが、学芸員資格と同様多くの科目の履修が必要となるため、綿密な履修計画を組む必要がある(3A以降も同様)。
    • 必修の授業は以下の通り。
      • 「考古学概論Ⅱ」
      • 「野外考古学Ⅰ」

    3Aセメスター

    • 週12コマ程度。ゼミの履修が強く推奨される。
    • 3S以降に学芸員資格の授業が多いため、そちらを優先する人もいる。

    4Sセメスター

    • 週6コマ程度。卒論の準備を行う。
    • ゼミが必須。連続した6タームに渡り6単位の取得が必要となるため、3Sから順調に単位を取れれば4Sで必須単位は確保可能。

     

    主な教員紹介


    考古学研究室の教員紹介はこちら

    • 福田准教授
      • シベリア・ロシア極東・日本列島における土器出現期以降の先史文化について、環境への適応という視点から復元を試みている。 また、広く東北アジア史のなかで日本列島の先史を捉えようとしている。
    • 根岸准教授
      • 縄文時代および弥生時代が専門であり、民族考古学調査や文化遺産観光研究にも携わっている。 森先准教授は、日本列島を含む東アジアの旧石器文化研究を専門とし、考古遺跡をはじめとする文化財の保存・活用にも取り組んでいる。 新井助教の専門は動物考古学であり、西アジアや中央アジア、南コーカサスをフィールドに、牧畜の成立と内陸アジアへの拡散プロセスを探っている。
    • 熊木教授(常呂実習施設)
      • 北海道にある常呂実習施設に勤務する熊木教授は北海道がおもなフィールド。サハリン、アムール流域にも調査を広げ、周辺の古代北方文化を視野に入れながら、アイヌ文化の成立過程を追究している。北見市常呂町でおこなわれる「野外考古学Ⅱ」という発掘実習の指導を担当する。
    • 堀内准教授(埋蔵文化財調査室)
      • 学内には大学施設の新設等に伴い事前の発掘調査を担当する埋蔵文化財調査室があるが、調査室には近世江戸の考古学を専門とする堀内准教授がおり、「野外考古学Ⅰ」を通して発掘調査のイロハを指導してくれる。

     

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    文学部:F群 歴史文化 美術史学専修 

    概要


    美術史学専修は、西洋・東洋・日本の古代から近代まで、絵画・彫刻・工芸のほとんどあらゆる分野をカバーできる学問領域を持ち、日本における美術史学の発展に寄与してきた。

    現在の専任は、日本中世美術、日本近世美術、西欧中近世美術をそれぞれ専門とする教員3名。それに加えて、学内学外の美術史学出身の教員の協力を仰ぎ、幅広い指導を受けることができる。卒論を含めて学位論文のテーマは、教員の専門と無関係に学生が自由に選択できる。

    進学した3年生は、通常5月に行なわれる関西見学旅行の演習に参加して、「実物を楽しみ、よく観察し、それについて調べ考える」という美術史学の基本に触れる。また、日常の授業でも博物館・美術館・美術商の見学や、スライド・写真の多用によって、眼の記憶と判断力を豊かにすることが配慮されている。

    活躍の場は大学・研究所・博物館・美術館・官庁・ジャーナリズムと多岐に亘る。学部卒業で就職する学生は、出版・放送など特に美術史とは関係のない職を得るのが普通である。専門家を目指す人は大学院に進学し、修士課程修了後や博士課程在籍中に、全国各地の美術館・博物館に学芸員として就職したり、大学に職を得たりする。なお、履修の自由度は比較的高く、自分の興味にしたがって授業を柔軟にとることができる。そのため、週平均のコマ数や受講する授業の内容は人によって様々。

     

    基本情報


     

    カリキュラム紹介


    卒業要件

    以下の46単位に加え、開講学部を問わないその他の科目の30単位分を取得する、76単位分が卒業要件である。

    • 必修科目
      • 「史学概論」2単位
        • 歴史学の理念・概要や手法について学ぶ。日本史学・西洋史学・東洋史学などの専修課程と合同で受講。駒場で開講。例年西洋史学の教授が講義を担当する。
      • 「卒業論文」12単位
    • 選択必修科目
      • 「哲学概論Ⅰ・Ⅱ」「美学芸術学専修の開講科目」から4単位
        • 「哲学概論」は、哲学の基本概念を習得するための講義である。
        • 美学芸術学の開講科目は、美術史の隣接分野として、自身の興味に近い授業があれば履修するのが良いだろう。
      • 「美術史学特殊講義」「美術史調査方法論」から16単位
        • 「美術史学特殊講義」は、日本や東洋、西洋の特定の作者についての深掘り、特定のテーマについての概説(例えば「ネーデルラント美術」)、さらにそれらの比較など、教員や年度により多様な内容が講義される。同じ授業が翌年も開講される保証はないため、興味があるものは積極的に履修したい。
        • 「美術史調査方法論」は、美術史に関する史料購読と、作品を解説する実践の両方を行う、演習形式の授業である。
      • 「日本史学特殊講義」「東洋史学特殊講義」「西洋史学特殊講義」「考古学特殊講義」から4単位
        • 授業内容はB~E群にて詳述。
      • 「美術史学演習」から8単位

    2Aセメスター

    • 必修科目:史学概論
    • 2年生の持ち出し科目が少ないため、他学部の授業を受けている人もいる。
    • 他の歴史学科の人と共通の授業が多いので、一授業当たりの受講人数は多い。

    3Sセメスター

    • 「美術史学特殊講義」「美術史学演習」が中心。
    • 学芸員を目指している人は3Sセメスターから必要な授業をとる。
    • 3年生のゴールデンウィークには、旅行ゼミ(科目名は美術史学演習III)が行われる。京都、奈良での研修を踏まえて自分の興味分野について発表する。2019年は大塚国際美術館に行った。そのほかにも、展覧会や寺院に足を運ぶ。2020年は実施されなかった。
    • 美術史学演習の中の名物ゼミがS2タームからA1タームにかけて行われる「絵巻ゼミ」と呼ばれるもの。S2タームでは、絵巻に関連する論文を学び、A1タームでは崩字を活字に起こす「彫刻」を体験することができる。ただし、必修科目としての「美術史学演習」の単位には算入されない。

    3Aセメスター

    • 「美術史学特殊講義」「美術史学演習」が中心。

    4Sセメスター

    • 卒業論文に取り掛かる。4Aセメスターの1月初頭の提出期限に向けて個人で博物館や美術館に行き、各自で進める。

     

    主な研究室紹介


    教員別の研究室は存在しない。

    ただし、院生から質問対応など必要な支援を得られる。

     

    学科インタビュー


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    学生の声


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    教養学部:教養学科 地域文化研究分科

    概要


    「イギリス研究」、「フランス研究」、「ドイツ研究」、「ロシア東欧研究」、「イタリア地中海研究」、「北アメリカ研究」、「ラテンアメリカ研究」、「アジア・日本研究」、「韓国朝鮮研究」の9コースから構成されている。

    各地域の特質を歴史学、政治学、経済学、社会学、哲学、文学、言語学など多くの分野の研究方法を使って多角的に学び、広い視野に立って全体を見渡せるようになることを目指す。したがって、もっぱら歴史を扱うような学科ではなく、歴史の視点をも相対化できるようになると言えるだろう。

    地域文化から世界を見渡せるようになること、そして世界から地域に焦点を当てて観察するという2方向の視点の獲得が目標となる。これにより、各自が発見した問題を、卒業論文でまとめあげることになる。また、地域文化を研究するには言語に熟達することが不可欠で、外国語科目を多く履修することになる。したがって、多くのコースでは卒業論文を指定された外国語で書く必要がある。

     

    基本情報


     

    カリキュラム紹介


    卒業必要単位は76単位以上であり、卒論が10単位、高度教養科目(※1)が6単位、言語科目が22単位(※2)となる。コース科目が22単位で、そのうち複数科目が各コースで必修として定められている。卒論関係の「論文指導Ⅰ、Ⅱ」も必修。

    ※1 高度教養科目:後期課程の学生向けに開講される。専門の異なる学生が共通の課題について分野融合的に協働して解決方法を探る科目。

    ※2 言語科目:22単位を超えて取得した言語科目の単位数は、4単位を上限に卒業に必要な76単位に含めることができる。必須22単位の内訳は、同一言語を18単位以上、それ以外の同一言語を4単位以上取得しなければならない。

    2Aセメスター

    必ず履修すべき科目はない。興味に応じて、持ち出し科目を履修する。以下は持ち出し科目の例。

    • ドイツ政治論
      • 「ドイツ政治外交研究」
        • 森井裕一先生
        • 現代ドイツの政治と社会の基礎知識を獲得することをめざし、同時に必要な現代ドイツ語の運用能力を向上させる。文献の講読を通して、連邦共和国の政治や社会における問題とその議論を理解し、ドイツの政治と社会の理解の基礎を築く。
    • 日本言語文化論
      • 「現代日本語文学の布置」
        • 村上克尚先生
        • 昨年(2021年)度に芥川賞候補となった作品を取り上げる。現代の日本語文学に関して、どのような布置を作成することが可能なのか、芥川賞という装置はどのような力学のもとに作動しているのか、それは本当に作品に正当な評価を与えているのか、という問題について考察する。

    ※持ち出し科目:後期課程(3年次以降)に進んでいない、前期課程(1、2年生)の学生が受講した際に、後期課程の修得単位数として認められている科目のこと。持ち出し可か否かは、シラバスに記載される。

    3Sセメスター・3Aセメスター

    多くの言語科目は、3Sに初級から学ぶことになる。なお、Aセメスターには、Sセメスターの続きとして、文法の後半が講義されることが多い。また、可能ならば、言語を活用するための科目も合わせて履修し、運用能力を高めることが望ましい。

    言語以外の科目で履修すべきものは、コースによって異なる。コースのカリキュラムと各自の興味に従って、多角的な視野の獲得に必要な授業を選択しよう。

    以下は開講される講義の例である。

    • セルビア・クロアチア語(1)
      • 「セルビア・クロアチア語(初級)」
        • 山崎信一先生
        • セルビア・クロアチア語の初等文法を学ぶ。折に触れて、旧ユーゴスラヴィア地域の歴史、政治、社会、文化の背景に関しても説明を加える。
    • 地域文化研究[北アメリカ研究コース]
      • 「文献講読リレー講義」
        • 和田毅先生
        • 地域文化研究の多様なアプローチに触れることのできる講義。重要文献の解説、受講者間の討論を通じ、地域文化研究の方法や研究の現状、広がりを把握し、課題を考える。地域文化研究分科各コースの教員のうち、4名がリレー方式で担当するため、特定の地域・ディシプリンに偏重することなく論じられる。
    • 「フランス現代社会論演習」
      • 伊達聖伸先生
      • 現代のフランス語におけるライシテとイスラームに関する諸問題を、その歴史的・社会的文脈において理解し、世俗的なものと宗教的なものの関係の変化について考察する。
    • ロシア東欧研究IV
      • 「現代ロシアの政治と外交」
        • 溝口修平先生
        • 2022年2月のウクライナ侵攻。ソ連解体から約30年後、なぜロシアはこのような行動を取ることになったのか。前半では、まずロシアがソ連解体後どのような政治体制になり、現在どのような問題を抱えているかを学ぶ。後半では、ロシアとウクライナの関係に焦点を当て、侵攻が起きた背景を説明する。受講者はロシアによるウクライナ侵攻の国内的・国際的背景を理解することができるようになる。

    4Sセメスター

    卒論を執筆し始める。

     

    主な教員紹介


    学生は研究室に所属するという形を取らない。また、教員の専門も断片的であるから、各自の興味に応じてコースに囚われず適切な教員を探し、助言を求めることになるだろう。演習も、教員の興味分野や研究内容に応じて毎年内容が変わるため、適宜シラバスを参照する必要がある。

     

    学科インタビュー


    Coming Soon

     

    学生の声


    • 専門の教授による地域史の授業がある。

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