薬学部
薬科学科 薬学科(両学科)

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"くすり"を中心に、「物質」「生物」「医療」の観点から生命科学の教育・研究を行っている学部。

目次

    基本情報

    人数

    約80名

    ジェンダーバランス

    女性はおよそ2-4割程度

    要求/要望科目

    要求科目
    なし


    要望科目
    総合科目E「化学薬学概論、生物薬学概論、有機反応化学」

    就活or院進

    薬科学科 就職:院進=1:9程度
    薬学科 就職:院進=8:2程度
    ※薬科学科の院進は修士だが、薬学科の院進は博士
    (参考) [卒業後の進路](http://www.f.u-tokyo.ac.jp/students/index.html)

    公式サイト

    公式サイトはこちら

    学科概要

    ■どんな学部?

    一般に、「薬学部=薬剤師を養成する6年制の学部」というイメージが強いと思われるが、それは薬学部の内、薬学科の方である。募集要項は8人程度とされていて、多い時は12人程まで増える。
    薬科学科は、薬科学研究者を養成するため、大学院への進学を前提としたカリキュラムが組まれている4年制の学科で、2006年入学者より設置されたコースである。
    有機化学、薬理学、分析化学のように、薬学に関する広範な分野を学ぶ。


    ■当学科の諸制度

    薬科学科

    ・卒業までに必要な必修科目単位数は66、指定選択(※)科目単位数は14以上。
    ・卒論単位数は20。研究室配属される4年次に、1年かけて仕上げる。
    ※限定選択:選択必修科目のこと


    薬学科

    ・卒業までに必要な必修科目単位数は118、指定選択科目単位数は5以上。(※)
    ・卒論単位数は20。6年次に、1年かけて仕上げる。
    ※6年生まであるので、単位数が倍になっている。


    ■進学定数は?

    定員数と各科類からの受け入れ数

    受け入れ枠 第一段階 第二段階
    理Ⅱ(指定科類) 32 -
    理Ⅰ・Ⅲ(指定科類) 16 -
    理科(指定科類) - 29
    全科類 8 -

     
    ※この段階ではまだ学科に分かれていない。


    ■内実は?

    ・真面目に課題に取り組む学生が多い。
    ・化学と生物のどちらにも興味がある学生が選んでいる印象。
    ・薬科学科はほとんどの学生が院進するが、外資系総合コンサルに文系就職する学生や、法科大学院に進む学生も少ないながら存在する。
    ・薬学科は就職よりも、資格を優先している人が多い。
    ・薬科学科は4年(学部)、2年(修士)、3年(博士)で9年になる。
    ・薬学科6年(学部)、4年(博士)で10年、修士はない。
     


    ■学科の違い

    薬科学科
    薬科学研究者を養成するため、大学院への進学を前提としたカリキュラムが組まれている4年制の学科。薬学部全体の9割を占め、卒業後は2年間の修士課程及び3年間の博士課程に進学できる。3年次までは薬学科とほぼ同じカリキュラムである。
     
    薬学科
    国民医療の担い手として、質の高い薬剤師を養成するための6年制の学科。薬学部全体の1割で、少数だが質の高い薬剤師教育を行っている。約6カ月間の病院及び薬局における実務実習が課せられているのが大きな違い。

    卒業までの流れ

    2年生Aセメスター


    2A1

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    分析化学Ⅰ 必修 必修 火曜2限
    有機化学Ⅱ 必修 必修 火曜3限
    分子生物学 必修 必修 火曜4限
    細胞生物学 必修 必修 水曜2限
    放射化学 必修 必修 水曜3限
    有機化学Ⅰ 必修 必修 水曜4限
    物理化学Ⅱ 必修 必修 木曜2限
    機能形態学 必修 必修 木曜3限
    物理化学Ⅰ 必修 必修 木曜4限
    薬学概論 必修 必修 金曜3限
    生物統計学 選択 選択 金曜4限

    2A2

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    有機化学Ⅳ 必修 必修 火曜2限
    分析化学Ⅱ 必修 必修 火曜3限
    物理化学Ⅲ 必修 必修 火曜4限
    微生物学・化学療法学 選択 必修 水曜2限
    発生遺伝学 選択 選択 水曜3限
    薬理学Ⅰ 必修 必修 水曜4限
    機能生物学 必修 必修 木曜2限
    病理学 必修 必修 木曜3限
    薬物動態制御学 必修 必修 木曜4限
    有機化学Ⅲ 必修 必修 金曜3限
    創薬科学 必修 履修可能だけれど単位不認定 金曜4限

    ・授業がターム制で11科目ずつあるのでかなり大変。
    ・1限と5限、月曜日は授業がないが、逆にそれ以外のコマが大体埋まってしまう。
    ・有機化学はⅥまである。
    ・「創薬科学」は薬科学科に進学したい学生のみ必修。それ以外の必修は、薬学科に進学したい学生含めて学部全員が対象となっている。



    3年生Sセメスター


    3S1

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    インタラクティブ有機化学 選択 選択 月曜2限
    薬理学Ⅱ 必修 必修 火曜2限
    衛生化学 選択 必修 水曜2限
    臨床薬理学 履修可能だけれど単位不認定 必修 木曜2限
    免疫学 選択 選択 金曜2限
    薬学実習Ⅰ 必修 必修 3限〜5限
    薬学実習Ⅱ 必修 必修 3限〜5限

    3S2

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    有機化学Ⅴ 必修 必修 月曜2限
    有機化学Ⅵ 必修 必修 火曜2限
    構造分子薬学 選択 履修可能だけれど単位不認定 水曜2限
    がん細胞生物学・バイオ医薬品 選択 選択 木曜2限
    医薬品情報学 選択 必修 金曜2限
    薬学実習Ⅲ 必修 必修 3限〜5限

    ・午前に講義、午後に実験というのが主な授業スタイルになる。
    ・「臨床薬理学」は薬科学科の学生も履修できるが、薬学科の必修科目なので修得単位は卒業要件の単位とはならない。なお、この時点では学科は決定していないため、薬学科を志望する場合は履修が必要となる。
    ・薬学実習は各研究室が持ち回りで行い、Ⅰ(有機・薬化・天合・合成)、Ⅱ(天然・代謝・分析)は有機・分析化学系、Ⅲ(物化・動態・構造)は物理化学系の研究室が担当する。
    ・五月祭は3年生で出展する。
    ・5~6月に検見川グランドにて陸上運動会が行われ、薬用植物園の見学自習が行われる。



    3年生Aセメスター


    3A1

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    分子生理化学 選択 選択 月曜2限
    医療薬学 必修 必修 火曜2限
    医薬化学Ⅱ 必修 選択 水曜2限
    疾患代謝学 選択 必修 木曜2限
    医薬化学Ⅰ 必修 選択 金曜2限
    薬学特別講義 選択 必修 3限〜4限
    薬学実習Ⅳ 必修 必修 3限〜5限
    薬学実務実習Ⅰ 必修 必修 3限〜5限

    3A2

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    医薬化学Ⅲ 必修 履修可能だけれど単位不認定 月曜2限
    天然物化学 選択 必修 火曜2限
    製剤設計学 選択 必修 水曜2限
    生物物理学 選択 選択 木曜2限
    医薬品安全性学 選択 必修 金曜2限
    薬学実習Ⅴ 必修 必修 3限〜5限

    ・午前に講義、午後に実習や特別講義というのが主な授業スタイルになる。
    ・研究室は4Sセメスターから入るが、3年の12月または12月に配属が決まってすぐにその研究室に通う学生も一定数いる。頻度は様々で、週1回の人もいれば、毎日通っている人もいる。そういった学生は、配属が決まる前からインターンしている場合が多い。
    ・薬学科に進む人は3年の11月に面接があり、3年の1月から学科別に分かれる。志望動機を出し、希望者が多かった場合は、成績と面接を見て総合判断される。
    ・面接は教授や准教授、講師の先生が20人程対生徒1人ずつで行われ、薬学科に進んでどういう勉強をしたいかや志望動機について聞かれる。(質問されるのは教務部長の方、1,2人)短い場合は5分10分で終わる。



    4年生Sセメスター


    4S(薬科学科)

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    薬事法・特許法 選択 必修 火曜2限
    医薬品・医療ビジネス 選択 選択 水曜2限
    公衆衛生学 選択 必修 木曜2限
    医薬品評価科学 選択 必修 金曜2限
    薬学卒業実習 必修 必修 -

    ・卒業研究が主となる。
    ・4月に、動物施設、RI施設(※)等の利用講習会が行われる。
    ・検見川グランドにて陸上運動会が行われる。


    4S(薬学科)

    ・4年生のSセメの間は研究室で研究を進める。
    ・院試や院試休みがない点を除けば薬科学科と同じ。

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    薬学実習Ⅵ - 必修 集中講義
    薬学実務実習Ⅱ - 必修 集中講義
    薬学実務実習Ⅳ - 必修 集中講義
    薬学実務実習Ⅲ - 必修 集中講義
    薬学卒業実習 必修 必修 -


    4年生Aセメスター


    4A(薬科学科)

    科目名 区分 (4年制) 区分 (6年制) 開講時限
    薬学卒業実習 指定選択

    ・Sセメ同様、卒業研究が主となる。
    ・8~9月にかけて、院試並びにその結果発表がなされる。
    ・10月下旬、戸田ボートコースにて水上運動会が行われる。


    4A(薬学科)

    ・4年の9月から始まる事前学習(CBT、OSCEという試験の勉強)
    CBTはコンピュータで選択式の問題を解く
    参考 (http://www.phcat.or.jp/?page_id=342)
    ・基礎的な物化生から臨床まで様々な分野を問われ、1日で終わる
    ・6割で合格
    OSCE
    参考 (http://www.phcat.or.jp/?page_id=356)
    ・薬の調剤、注射薬の調剤(無菌操作などがあり、薬の調剤とは別扱い)、(抗がん剤など危ないを扱う際の)ガウンや手袋の着脱、模擬患者を扱った薬局を想定した服薬指導及び在宅医療での服薬指導、疑義紹介などの実技試験から5課題出される(今年はコロナの影響で3つだったらしい)
    授業について
    ・具体的な薬の話が出てくるわけではなく、専門的に臨床の話をするわけでもない。(実習で見ないといくら講義で扱っても分からないからだと思われる)
    8大疾患のこと、生薬の話、物化生の話とか
    曜日毎ではなく、日ごとの授業

    5年生Sセメスター(薬学科)


    5S(薬学科)

    ・4年の2月〜5年5月が薬局実習、5年の5月〜8月までが病院実習(11週間ずつ)
    薬局実習
    ・文京区の薬局に割り当てられる。
    ・1つの薬局に多くて2人割り当てられる。
    ・基本的には平日だが、薬局の指導薬剤師(複数いる場合もあり)のシフトによっては曜日が異なる場合がある。
    ・行く薬局は様々(東大病院の向かいに2つある、医科歯科の近くに1つ、駒込病院の近く、など)。
    ・実習を元に疑問に思ったことなどを発表する報告会がある。
    病院実習
    ・実習先は東大病院だが、枠が20人くらい。(枠が余っているので、慶應大学、東京理科大学、東京薬科大学、昭和薬科大学、武蔵野大学などの私大の人達が来る)
    ・5グループに分けられて、5クール(各2週間)で、以下の5つの実習が行われる。

    1. 調剤室
    2. 注射調剤室
    3. 病棟
    4. IVH(中心静脈栄養、口からものを食べられない人のために栄養価の高い輸液を静脈注射用に調合)
    5. 2週間で以下の3箇所すべてにおいて実習が行われる。
    6. TDM(セラピック ドラッグ モニタリング、薬物の血中濃度を測定し、その情報を元に次の投与の設計し、医師に提案)。
    7. DI室(薬品情報室/ドラッグインフォメーション、医師に薬の情報を提供したり、病院全体で薬の使い方の注意喚起を行ったりする)。
    8. 薬品管理室(病棟や手術室に在庫が切れた時のために薬を送る、手術の際に必要な薬品のセットの用意、麻薬や抗精神薬のように厳重な管理が必要なものの扱い、外部の卸売りからの発注・納品)。 ※東大では病院実習の後に報告会が行われない(私大はあるらしい)

    5年生Aセメスター以降(薬学科)


    5A(薬学科)

    ・卒論研究と国家試験の勉強。
    ・6年の12月に卒論発表。
    ・授業で国家試験対策というのはほとんどなく、基本各自で勉強していく。

    入る前の想像と実際


    共通して言えること


    ・分子生物学、有機化学、物理化学などの基礎科目では薬学研究を構成してる基礎科目について学べる同時に、授業に来てくださる教授陣の科学に対する直向きさも学べる
    ・医薬品・医療ビジネスのように、実際に創薬ビジネスの現状や課題、展望について学ぶ機会もある。(例「医薬品・医療ビジネス」という講義で、大手薬局チェーンの社長や製薬会社の重役が来て講義する。)


    薬科学科


    ・予想とは違い、創薬科学ではない。
    ・薬理学は学ぶが、必ずしも「薬剤師になるため」にやっているわけではない。
    ・分子生物学、有機化学、物理化学などの基礎科目では薬学研究を構成してる基礎科目について学べる同時に、授業に来てくださる教授陣の科学に対する直向きさも学べる。
    ・医薬品・医療ビジネスのように、実際に創薬ビジネスの現状や課題、展望についてまなぶ機会もある。


    薬科学科


    ・思ったより実習が多く、国家試験対策をがっつり行うわけではなかった。

    選んだ理由/迷った学科


    薬科学科


    ・医学か東大理Ⅱかを選んでいたが、患者さんのためを考えた結果、医者はクリニックに来る人しか救えないが、創薬研究に行けば、薬一つで無数の人間を救えると考えた。


    薬学科


    ・臨床の勉強をしたかった。薬剤師免許を取って現場で働くというより、現場を知った上で研究していきたいと思った。また、私大のアカデミアポストにも薬剤師免許が必要。理一に入った時は物理とかしたかったが、有機化学や生物に興味を持ち、進振りの頃にはあまり迷わなかった。(農2、化生も少し考えた)
     
    ※薬学科・薬科学科は進振りの時点では決定しておらず、3年生の秋〜冬にかけて募集・決定される

    コミュニティとしての機能


    項目 内容
    ズバリ、学生間のつながりは:
    10(強いと感じる)↔0(全くない)
    【8】
    LINE
    Slack
    オフラインでのつながり
    上下のつながり 有※

    ・80人くらいでちょうど良い規模感。
    ・現3年生から学部のSlackがある。
    ・授業と実習で毎日顔合わせるため、必然的に仲良くなる。
    ・学部内のオリエンテーションや、スキー合宿、その他旅行などもある。
    ・春に検見川で研究室対抗運動会、秋に戸田公園で水上運動会、更にそれらとは別に年2回学内で運動会が開催される。そのための勧誘・練習があるくらい熱心な研究室もあるほどで、科学者であると同時に体育会系という人も多い。
    ・実習の後に飲み会があることも。
    ・薬学科が分かれる頃には研究室に配属されているので、学科でコミュニティが分かれることはない。

    授業スタイル


    項目 内容
    1クラス当たりの人数 80名前後
    成績評価 出席/レポート/期末試験

    ・多くの場合には試験で評価が行われるが、小テストのみで評価する科目があったり、レポートが課される科目もある。
    ・シケタイ制度もあり、少人数だということもあり、データベースがしっかりしている。
    ・出席点を付ける授業もある。

    研究室・資料

    〈研究室紹介〉
    例・井上先生/研究室
     ・浦野先生/研究室
     ・池谷先生/研究室
     ・後藤先生/研究室
    他にも多数→薬学部研究室一覧(http://www.f.u-tokyo.ac.jp/research/)

    特別な制度・その他

    特になし

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