ーーこの記事は、青空留学発起人、岩永淳志さんの協力を得て作成したものである。ーー
■プログラム概要
都市に住う大学生が地方で生きる漁師さんのもとに飛び込み、現場で見聞きし、自らの体で感じたことを通じて商品・サービス開発を行うプログラム。大学と現場を行き来するような「新たな学生像」の創出を目指している。
8月から3月までの期間を用い、学生とJAL職員で農家・漁師の元に1週間程度滞在(これを3回ほど行う)して生活を共にすことで、地域の現状や農家・漁師の生活から生産現場のリアルを学ぶ。(農業・漁業を中心とした一次生産現場の体験。)またそれと同時に、地域での生活を通じて感じた、地域や生産現場の魅力を自分の言葉で世の中に発信し、地域や生産現場の未来を考える。こうして、生産地と消費地を行き来する「都市と地方をかきまぜる」大学生像の創出を目指す。
■青空留学とは
本プログラムの本分は「都市と地域、生産と消費をかき混ぜる関係性を作ること」だ。その手段として、現地活動や商品開発を採用している。
ただの「第一次産業の体験」で終わらせないために、関係性を創出するための仕組みが3つある。
①「チームの一員」としての滞在
現地活動の際に、地域の施設を見学したり、地域の人の講義を受けるなどの内容はない。お世話になる生産者の方には「酸いも甘いも全部含めて、大学生が弟子入りするものと思ってください」と説明している。「お客様」ではなく、「チームの一員」として1週間現地に滞在する。
②記録を残し、質の高い経験に
1週間現地にいても、「楽しかった」思い出として残り、その後に発展しない例は数多くある。本プログラムの参加者には、JALが提供する機会を最大限活用することを期待している。滞在中に現地で起こる一挙手一投足、感情や気付きを様々な媒体で残す。それらを読み直し、「こんなことができるかもしれない」というアイデアを社会に発信することで、思い出を超えた経験に繋がるだろう。
③一度きりで終わらない関係づくり
この類のプログラムでは「一度行ったきりでそれ以降現地との繋がりがない」という声をよく聞くが、本プログラムでは持続的な繋がりの構築を重視している。
■活動地域
山口県美祢市 村田 誠也さん(農家)
村田さんのインタビュー記事:https://sundemine.jp/shien/shiendantai02/
宮城県東松島市:相澤 太さん(海苔漁師)
相澤さんのYouTube:https://www.youtube.com/watch?v=3wSignENuJM
※参考までに、2021年度の開催地は以下の通り。
秋田県にかほ市 佐藤 栄治郎さん
ポケマル公式ページ
公式Twitter
人口減少ワーストの秋田県の最年少漁師。高校卒業後、大学の野球推薦を断り父親の船に乗るようになる。漁業といっても様々な「漁」があることを伝えるべく、体験漁業を実施している。23歳で父親から船長を引き継ぎ、漁師の仕事は「天職」だと語る。
香川県さぬき市 山本 幸典さん
ポケマル公式ページ
公式Twitter
志度湾で夫婦で漁業を営む。子供の頃から漁師である祖父や父の背中を見て育ち、祖父の死をきっかけに大学を中退して漁師になる。漁師の日常や魚の捌き方を伝えるYoutube「さぬき漁師こうすけ」を開設・運営。
熊本県阿蘇郡高森町 打越 友香さん
ポケマル公式ページ
公式Twitter
奥阿蘇の山奥に位置するかわべ養魚場。そこを切り盛りしている鴛鴦夫婦。10人弱の社員とともに、ヤマメとニジマスを養殖している。コロナ禍で主な出荷先の黒川温泉の需要が減少、熊本水害で養魚場に甚大な被害を受けなたことをきっかけに産直アプリに進出。
■選考
○オンライン説明会(参加必須)
2021年度は8/7(日)・8/8(月)・8/9(火)に実施する。
申込フォームはこちら。
①8月7日(日)11:00~12:00
②8月8日(月)20:00~21:00
③8月9日(火)20:00~21:00
参加希望者はオンライン説明会に参加する必要がある。オンライン説明会出席
者に対し、本選考の応募フォームが送付される。
○本エントリー
本エントリーを応募フォームにて申し込む。
※非公式情報
昨年度は本エントリー後に面接選考があった。なお、面接では自分を雄弁に語る必要はないとの声も。応募者がどんな人なのか、どんな理由で応募してくれたのかについて素直に答えてくれることを求めているそう。
■昨年度のプログラムの流れ
2021年 | 7月8日〜10日 | オンライン説明会【どれか参加必須】 |
7月18日(日) | 応募締切 | |
7月19日(月)〜 | 書類選考・必要に応じてオンライン面談 | |
22日(木) | ||
7月23日(金)頃 | 結果通知 | |
8月 | 事前研修(計3回) | |
・参加手続、参加心得 | ||
・生産者との顔合わせ | ||
・フィールドワーク心構えに関する研修 | ||
講師:白佐立先生(東京大学) | ||
8月下旬〜9月中旬 | 現地活動① | |
JAL社員と共に地域に5泊6日以上滞在。 | ||
9月 | デブリーフィング(オンライン予定) | |
現地活動後の振り返り。 | ||
10月〜11月 | 現地活動②・③ | |
学業の間で1泊2日〜2泊3日×2回で、 | ||
地域に滞在(※2)。 | ||
10月中旬 11月中旬 |
中間プレゼン(計2回) | |
アイデアを固め、フィードバックを受け洗練 | ||
ゲスト講師プレゼン(※3) | ||
12月 | 最終プレゼン | |
最終プレゼンにて採用されたアイデアは実際に商品開発へ。 | ||
12月〜3月 | 商品開発→販売 | |
2022年 | 商品開発をチームで行い、完成した商品を実際にポケマル&JALプラットフォーム上で販売する。 |