■プログラムの理念
理念である「国際社会における指導的人材の育成」を掲げて2014年に設置された後期課程の学生向けの東大公式プログラム。将来あらゆる分野におけるリーダーとなる存在の育成を目指す。
■プログラムの概要
プログラムは上図のような流れで行われ、2年間英語を用いて受講する。プログラムへの参加にあたり、前期課程の際から特定の科目を履修するなどの準備が必要なため、参加を目指す学生は注意が必要である。詳細はこちらを参照のこと。また、当プログラムの応募説明会は例年4月から7月にかけて10回ほど開催される。なお、UmeeTさんのGLP推進室長へのインタビューもこのプログラムについて知るには有用である。
■プログラムの内容
以下の12単位にあたる活動をもって、プログラムの修了となり東京大学総長名での修了証が発行される。学部によっては一部が卒業単位として認められる。
〈4単位 - 実践研究〉
・GEfILの中心となるプログラム。3〜6人程度のグループごとに自分たちでテーマを設定し、研究を行いその発表をする。学部在学中は関わることができないような教員が直接研究を指導してくれる。
・2年間をPHASE1とPHASE2に分けて研究を行う。PHASE1では研究に対するスキルセットの授業やグローバルで活躍する社会人からの講演などが提供される。
・PHASE1 (〜3年秋) :社会問題などをテーマに設定し、グループで研究や解決策の立案を行う。具体的に扱うテーマは「シングルマザーの貧困」「東大におけるジェンダー問題」「フードロス」「外国にルーツを持つ子供の教育」等。
・PHASE2 (3年秋~) :自分たちで設定した具体的なテーマを掘り下げ、4年生の春に自分の研究を英語で発表する。
〈4単位相当 - 海外プログラム〉
・2年間の間に2回海外プログラムに参加する。1回につき、期間は2週間〜2か月。なお、国際的な視野を広げることを目的としているため、2回は必ず違う国に訪問する必要がある。
・海外渡航に際しては、寄付企業による奨学金を使うことができる。具体的には、プログラムの費用の半分程度と、現地滞在日数に応じた金額を補助してもらえる。
・推進室が選定したプログラムから選ぶこともできる一方、自分で選んだプログラムを「海外プログラム」分の単位として認めてもらうこともできる。過去には理学部の学生がロンドンの美術を学ぶプログラムに参加したこともあるほか、海外インターンシップや海外でのボランティアも単位の認定の対象である。
〈2単位 - グローバルリーダー講義〉
・PHASE2の学生が対象となる2泊3日の合宿研修である。
・基調講演には、各種業界で活躍している方を呼んでおり、2020年度は台湾デジタル大臣のオードリー・タン氏も登壇した。
・登壇する機会が稀有な講師の話を聞くことができ、グループワークでそれによって得られた学びを深めることができる。
〈2単位相当 - 共通講義〉
・PHASE2担当教員による講義であり、それぞれの分野の研究について、当該教員の研究の詳細な経緯や内容などを聞くことができる。PHASE2の内容を垣間見る役割も果たしている。
■2022年度対面活動再開の見通し
・2021年度においては講義などは全面的にオンライン化していたものの、2022年度に関しては対面を基本としたハイブリッド授業を予定している。
・2021年度は、海外プログラムについてはオンラインサマープログラムやMOOCsを利用した学生が多かった (ここに対しても授業料に対する奨学金は支給された) が、2022年度は渡航先にもよるが欧米諸国などでの現地開催が予定されている。