大学で履修する第二外国語はもう決めましたか?
この記事では、東大で開講されている第二外国語の難易度・勉強法・試験の様子、それぞれのクラスの雰囲気をまとめました。「まだ第二外国語を決めかねている…」という人は、悔いのない選択をするための参考に、「もう決めた!」という人は予習がてらに、ぜひご一読ください!
この記事は2019年度の文三フランス語クラスに在籍していた一部の学生への取材に基づいて作成しています。クラスの雰囲気や成績評価の方法などはクラスや年度によって異なることがありますので予めご了承ください。
目次
基本情報
クラスの男女比は、2019年度文三クラスの場合、男:女=3:2程度であった。文一二のクラスでは女子が10人前後いることもあれば、数名であることも。女子の割合は年度やクラスによってばらつきがあるが、他言語と比較すると、スペイン語と並ぶ高さである。
フランス語について
フランス語を選んだ理由
・将来国際機関での勤務や外交官としてのキャリアを考えており、外交と言えばフランス語というイメージだったので。
・フランスの文化に憧れがあり、旅行時などにも役立つと考えたため。
・ボーヴォワールなどの思想家に関心があったため。
フランス語の難易度
文法:他のヨーロッパ系言語と同じく、名詞・形容詞は性別や単数・複数の区別があるため初めのうちはとっつきにくく感じる。1つの動詞も8通りの活用がある。時制は過去・現在・未来に加え条件法などがあり大体英語と同様だが、日本人には馴染みのない時制の概念もある。
語彙:英語と共通のものが多いが、同じ単語でも綴りが異なるので要注意。Ex. blue(英)/bleu(仏)
発音:綴りと読みがローマ字のように完全に一致する訳ではない(字数のわりには発音しない音が多い)。Ex. beaucoup(発音:ボク)
rの発音など、日本語とも英語とも異なる発音に慣れる必要がある。特にネイティブの教員は発音に厳しい人もいるため、日頃から教科書の音読などで対策しておくとよい。
勉強の方法
授業に出席し、復習やテスト勉強を行なっていればある程度成績は取れる。発音は音源を聞いて音読するのが効率的。授業の内容で足りないと感じたら、市販のテキストも充実しているためそれらでカバーすることも可能。
成績評価について
基本的に週に1回小テストがあるクラスが多い。小テストの内容はクラスによって異なるが、前の授業で習得した活用の確認などが中心。小テストの点数も成績に組み入れられるので、良い成績を取りたいのなら継続的な学習が必要。教科書の音読で発音をテストする場合もある。
また、セメスター末のテストで最終成績の大半が決定する。
2019年対面試験の場合は制限時間が60-90分、持ち込みはクラスによりまちまちで、問題数も作成教員に依存するが、基本的には教科書の内容を徹底すれば不可にはならない。
クラスの雰囲気
2019年度文三クラスの場合
男女ともに比較的仲が良い印象。「フラ語クラスは華やか」と言われるが、社交的な人ばかりという訳ではない。ただ、個々人が自分の興味関心ややりたいことをしっかり持っている。所属に関しては運動部・音楽系サークル・国際系サークルなど多岐にわたり、大半の人が学内外で様々な活動を行なっている。
各メンバーの誕生日会を毎月開催したり、長期休暇にクラス旅行をしたりするなどイベントも多く、積極的に参加するメンバーはかなり親交を深めることができた。
勉学に対する姿勢には個々人でばらつきがあるが、大抵の人はやるべきことをしっかりこなしていた。シケプリも全く集まらないということはないが、他クラス経由で入手したほうが早い。
履修に関しては、単位や点数を獲得しやすい授業を配置しつつも、興味関心に沿った授業をいくつかピックアップする学生が比較的多い。履修会議などを通した情報交換も時々行われる。特に法学部や後期教養学部への進学を希望する学生は、念入りに履修を組んでいた。
フランス語を学ぶメリット・デメリット
メリット
・試験対策のために学生が作成したプリントや過去問、市販の教材が比較的充実しているため、勉強方法には困らない。
・もともと英語をはじめとする外国語が得意or帰国子女であったり、実は既修者だったりするクラスメートが結構いるため、分からない部分を聞きやすい。
・法曹や外交官志望の学生も多い一方、哲学や文学に造詣が深い人もいるため、多様なジャンルの人々と出会うことができる。
デメリット
・ヨーロッパ言語の中でも発音等がかなり難しい部類にあたるので、しっかり習得するために努力は必要。
・帰国子女が多いため、語学コンプレックスがあると結構辛いかもしれない。逆に語学が得意な場合でも、周りのレベルに圧倒されることは珍しくない。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
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