人生・キャリア設計
ディスカッション
ゲスト講義
多様性
コミュニティ形成
2023.4.18
ケース教材やゲスト講義を通じてディスカッションする1,2年生向けのゼミ。
執行代 | 宇野先生(後述)が全体をまとめ、一部学生が積極的・自発的に活動をサポートする。 |
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人数 | 400名(前年度は200名) |
参加学年 | 1・2年のみ |
選考情報 | なし |
年会費 | なし |
活動頻度 | 週1回(水曜日)の授業(Sセメスターは課題有) |
LINE | |
公式メアド |
k7c7u7y7j7[a]gmail.com
([a]を@にしてメールを送信してください) |
概略
大和総研に勤める宇野健司先生を社会人講師に迎えて、1,2年生を対象に開かれるゼミ。今年で7年目。
理念・指針
ゼミの指針として、授業を通じて様々な教訓を得ること、コミュニティを作ることの2点に重きを置いている。
前者は、授業形態からその方針が見て取れる。Sセメスターではケース教材を読んでディスカッション、Aセメスターでは社会人ゲストを招聘したゲスト講義が中心(”活動内容”で詳述)。いずれの場合も、 組織の上から下まで様々な立場を疑似体験することによって 、社会に出た時にどのようなことに気をつければ良いのか学びつつ、ディスカッションのスキルを身につけていく。
後者は、(Sセメスターの場合)事前課題のディスカッション班が毎週ランダムに設定されることや、学生主導の勉強会やご飯会などの企画を、先生が最大限に推奨していることから見て取れる。毎週共通の基本動作や目的があるため、コミュニケーション能力が身につくだけでなく、自然と仲間意識が醸成されていく。
交換留学が奨励され、先生が強く背中を押してくれる。一人一人相談に乗り、希望者全員に推薦状を書いて頂ける。2022年度は80人強、2021年度は50人強が合格し、現在交換留学中。(東大全体の交換留学生は毎年200人ほどなので、最大人数を輩出)。「東大USTEP生2023」というLINEグループを運営し、270人強の交換留学経験者・留学中の学生・合格者・希望者が参加している(宇野ゼミ以外でも参加可)。
またゼミOBOGを交えたゼミ内での本音ベース「交換留学説明会」「進振り説明会」「就活説明会」や、地方の高校生向け交流イベント(年数回ほど)を開催している。(昨年度は駒場祭にも有志で参加し、「東大宇野ゼミ模擬授業」「キャンパス体験ツアー」「進路相談会」なども行った)
沿革
(開講初年度の)2016年度から2019年度までは、駒場キャンパスのコムシーイーストにて対面30名(選考有)で行われた単位付きゼミだった。年度によって、選考で落選した学生60名ほどを集めて、前後の曜限でも同一内容を扱う単位無し自主ゼミが行われていた。
2020年度からは授業が全面的にオンライン化された。コロナ禍のため、駒場での対面交流の機会が喪失した1年生は特例として、「選考なし」で単位付きゼミに受け入れた。(単位付きゼミの枠を30名から60名に拡張し、以前同様の30名枠も現存)
刺激的な学生が多い傾向とはいえ、各曜限のメンバーをつなぐLINEやSlackワークスペースができたことから、単位付きゼミ受講者と単位無し自主ゼミ受講者との垣根は、以前より低くなった。
SセメスターとAセメスターで、活動内容は大きく異なる。
開講形態
2種類の開講形態を取る。
・Sセメスター(ケース教材のディスカッション)
単位付きゼミ(主題科目「問題解決のための思考法」)と単位無し自主ゼミとで構成。単位付きゼミは選考有だが、単位無し自主ゼミは東大生ならば誰でも履修できる。1クラス30名程度で、単位付きは2クラス、単位無しは希望者に応じて毎年変動。単位付き、単位無しともに、扱う内容・進め方は全く同じ。
・Aセメスター(社会人ゲスト講義)
単位無し自主ゼミのみ。
《Sセメスター》
授業
(選考や希望を元に)指定されたいずれかの曜限で、毎授業ごとに与えられるケースをディスカッションする。ケーステーマは、様々な人生の局面に立った社会人となっている(例:1年目の平社員/中間管理職/自営業/大企業の経営者(楽天の三木谷社長)など)。
大学の講義としては珍しく就職後の人生までを扱い、社会人としてのスキル向上に直結するものとなっている。講義はディスカッションスキルと自発的な行動力の獲得を促す海外のMBA形式。
毎週の課題として、翌週に扱うケースを読み込み、同一曜限のメンバーとランダムにグループが組まれ、授業前にディスカッションすることが指定、推奨されている。
授業外
授業外でもLINEやSlackを用いて、やる気のある学生が数名でチームを組んで企画を推進していく。原則先生は、各企画に口を出さない。
具体的には勉強会(デザインや英語資格など)や読書会、ラジオ番組、進振り説明会、バーチャル飲み会、東京めぐり会など、個々のスキルを高めるものからメンバー間の親睦を深めるものまで様々。
《Aセメスター》
授業
毎週社会人ゲスト講義が行われ、ゼミ生は興味ある授業回に主体的に参加する。
Sセメスターに在籍した学生の一部が中心となって、「コンサル」「ワークライフバランス」「起業」など諸テーマで、ゲスト講義が企画される。(Aセメスターから所属する学生の企画も大歓迎)
※過去の講演者一例
・中湊晃様(商社):元三井物産株式会社執行役員
・秋田夏実様(女性のキャリア):アドビシステムズ株式会社副社長
・内田和成様(コンサル):元ボストンコンサルティンググループ日本代表
授業外
新型コロナウイルスの蔓延による外出自粛や、オンライン交流メインでコミュニティ形成がやや難しかったこともあり、Aセメスターから新たに生まれた企画は少なかった。
①2020年度初回講義映像
※先生の許諾済み。
※無断保存・配布など二次利用は固く禁止する。
②UmeeT様の取材記事
※先生ご自身のキャリアやゼミ運営で大切にされていること等、UT-BASE記事で触れていない内容も掲載されているので、興味のある方はぜひ参照されたい。
※先生の推薦、UmeeT様の許諾を得て、「理念/指針・沿革」「活動内容」に、UmeeT様で記載された一部分を引用した。
〈進路〉
経済産業省ら国家総合職、また外資系戦略コンサルティング会社に就職する学生が多い。次いで外資系投資銀行や弁護士なども。
〈諸活動例〉
・毎年、ゼミ生のうち数名がゼミ内外のメンバーとともに起業している。
・GLPに参加する学生、海外留学する学生も多い。
※先生が留学推薦状を書いて下さることも多い。
人数
400名。
・2022年度は、30名を単位付き受講とし、残り370名を単位無し受講生として受け入れた。
・途中入会も単位無しの曜限では認めており、50名が途中参加した。
学年
50名が1年生、350名が2年生。文科300名、理科100名。
男女比
・女性はおよそ4割
・単位付きゼミでは女性がおよそ5割
加入時期
・350名が4月当初から、そして50名が6月までに加入した
・単位無し含むゼミ全体の場合:文科が多いが、理科も各科類で数十名単位で在籍(理三は5名程度)。
※2022年度はオンライン対応の流れを受けて、例年より多い、合計400名程度の学生を受け入れた。
属性
単位付きゼミの場合
・多様性を重視して選抜がなされる。
・男:女=1:1、関東圏:地方圏=1:1に近い比率となる。
・相対的に比率が低い、学生団体の代表幹部や帰国子女、女子学生、地方出身者は、選考でやや有利。
・性格面の多様性も重視(変わり者枠、温厚そうな枠なども)。
単位無し含むゼミ全体の場合
・文科が多いが、理科も各科類で複数名在籍。
・学生団体・ゼミ代表幹部が多い。
・学生団体・ゼミの代表幹部は多いが、運動系・音楽系サークルで熱心に活動する学生も在籍。
・運動会も、ヨット部(3名)をはじめ、躰道部やボート部、ゴルフ部、バトミントン部、卓球部等が在籍。
・長期インターンをやる学生、自分の事業を進める・立ち上げる学生もいる。
※2020年度はオンライン対応の流れを受けて、例年より3倍程度多い、合計160名程度の学生を受け入れた。
離脱率
・Sセメスターは、単位付き、単位無し問わず、顕著に人数が減ってしまう講義は無かった。
・Aセメスターは、活動からフェードアウトしている学生の測定が難しい(※1)。ただ、多くても20%程度と思われる(※2)。
※1:各回ゲスト講義で興味ある会に参加する形態のため。
※2:多い回では400名中130名程度が参加するため。
1年間でどのくらいのメンバーが活動から離脱してしまう?
正確には把握していないが、完全に離脱する人は少ない(むしろ途中入会ができるためゼミ生はSセメスター中に増える傾向がある。Aセメスターは全く自由なため、興味のあるイベントのみ任意参加)
メンバー間でコミット量の差はどのくらいある?
それなりにある
遊びや打ち上げにしか来ないメンバーもいる?
一定数は在籍している
通常活動
週1回の講義。
課題は以下の通り。
Sセメスター
ケースの準備や、当日のテーマに関する動画や資料を提供し、ランダム複数名グループで事前にディスカッションしてくるといった、予習課題がある。
※授業外で30分程度時間を使うと考えておくとよい。
※※授業前の時間にゼミメンバー有志で、教室などに集まって一緒に予習することもあった。
Aセメスター
自身が招聘したゲスト講義回の場合、出欠調査や講義内容調整が若干必要だが、それほどハードなものではない。
※コロナ前は、講義後にゲストや先生を交えて、ゼミ生でKOMADに向かいアフターが行われていた。ゲストと学生、先生と学生、また学生どうしで和気藹々、喧々諤々と会話、議論が行われた。
Sセメスター
・4月の第1回講義で選考。
・第2回講義以降は毎週ケースを扱うが、途中2回分、自分自身の人生設計を考える講義が挟まれ、最終講義はまとめとなる。
夏休み
「1対1のzoomお話し会」(話題は何でもOKで、1人30分ずつ)を、昨年度は150名の希望者一人一人と先生が行った。
Aセメスター
・授業期間は、運営側の学生が招いたゲスト講師による講義&質疑応答が行われる。
選考あり/選考なし
選考なし
募集対象:
前期課程(1,2年生)を中心に募集する。やる気のある人であれば、学年関係なく受け入れる。
実際に入会する人:
例年は2年生の在籍者が多いが、1年生も1-2割程度在籍する。
入会手続き内容:
・入ゼミ希望者、特に単位付きゼミ履修希望者は、初回授業に参加すること。
・授業内で配布・表示される要項に基づいて、100-200字程度の自己紹介・履修希望曜限を指定されたメールに送る。
・数日後に、どの曜限で履修することになるか通知が来る。
・単位付きゼミの履修を認められた者は主題科目として履修登録する。
・不合格となった者でも、他曜限にて単位無しの自主ゼミを受講できる。現状は水曜2,3,6限を検討しているが、人数次第では枠を増やすことも検討。
・先生と学生の距離が近い。
・横の繋がりが強い(⇔縦の繋がりが少ない)ので、伝統に縛られず企画が打てる。
・ふだんに比べて多様性が担保された環境に身を置き、視野が広がりやすい。
・学生親身に相談に乗れる、社会人としてバリバリキャリア積まれている宇野先生の存在。
・ゼミが終わっても続くいい出会いが沢山ある(一緒にビジコンに参加する、起業する等々)。
・ケースや先生の講義を通じて、各業界の実情に近い所が知れる。
・宇野先生が大和総研の方というのもあり、官僚より民間、民間でも特に金融系を好む傾向がある。
・就活の話題になりがちである。
・より良い授業形態を求めるあまり、募集要項やUT-BASE記事と2021年度授業内容が若干異なる可能性がある。2020年度は、掲載内容と比して事前課題が重くなり(オンラインでの事前ディスカッションが追加された)、「予想外だった」との声も。
・「授業予習」という共通目的があるSセメスターに比べると、「自由参加」のAセメスターはゼミ生同士の関係構築がやや難しい。積極的に企画する学生がやや少なく、自発的な学生の負担がやや大きくなった。
・関東圏出身の男子学生は選考が厳しくなる(5-10倍との噂)年もある。2020年度は例年の2倍ほど合格としたので、倍率は軽くなった。
4月5日(水)4限14:55~16:40の初回zoom授業、
または4月19日(水)4限14:55~16:40の第2回zoom授業
(シラバスやITC-LMSなどに記載)
最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!
最後に1点、この記事を作成したUT-BASEからお伝えしたいことがあります。
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