■理念/指針・沿革
民間交流の先駆けとなる、「日露の架け橋たらん」を大きなテーマに掲げている。また、日本人のロシアに対するイメージは良いものばかりではないが、それが必ずしも正しいとは限らないのではないかという問題意識を持っている。ロシアに対し、正しい見方が広まるような活動をしていくために、学生という立場から、文化交流だけでなくロシア人と議論を深めることも大切にしている。
■活動内容 ※2022年度の情報
《ビフォーコロナ》
1年に1回夏休み、日本人とロシア人の学生の議論、交流の場である「本会議」を2週間かけて行なっていた。本会議における議論の内容は毎年変わり、3つの分科会ごとにテーマが決められる。例えば、領土問題を扱う「政治経済」やジェンダーを扱う「カルチャー」などがテーマとして存在した。なお、この際のやり取りは全て英語で行われる。
本会議後、まず次年度の運営委員を参加者から選出する。広報や渉外活動を進めつつ、5月ごろには次年度の参加者の募集を開始。参加者が確定した後は、週に1回の勉強会を開催。本会議で話したいテーマについての本を読むなどして、ゼミに近い活動を行う。コロナ前は対面開催だったので、隔年でロシアと日本が交互にホストを務めていた。また、コロナ前は、シベリア抑留者の方にお話を聞いたり、国立環境研究所を訪問したりする対面でのフィールドワークや合宿も行っていた。
《アフターコロナ》
今年は初のオンライン開催であり、日本側がホストとなった。対面ではフィールドワークなどの観光、お楽しみの要素が例年あったため、今年は日本側が観光名所を撮影してロシア側に見てもらう「バーチャル観光」を催したり、アイスブレイクに力を入れたりと工夫した。また、2020年度は環境分科会があり、SDGsに関するテーマで開催したという点も環境問題の話題性を反映していると言える。
■OBOGの進路/活動
〈進路〉
省庁や商社など進路は多様。外務省にOBOGがいて、講演などをしてもらうことも。なお、日露学生会議に参加するロシアの学生は外交官やジャーナリストをはじめとした日本とも関わることが多い国際的なエリートになる傾向にある。