〈 内容 〉
「現実の経済事象について理解・議論する土壌を作る」経済学部ゼミ。国際経済や経済政策の観点から、時事トピックを中心とした幅広い分野にわたってプレゼンやディスカッションを行っている。2023年度は一極集中やフィンテック、スタートアップなどについてディスカッションを行った。他にもビジコンやディベートを通じて時事トピックの理解を深めることも行っている。
元々は単位付きの経済学部正規ゼミだったが、先生が退官された2016年度からは自主ゼミに移行している。
〈 授業計画 〉
両セメスター・両学年ともにグループで発表活動を行う。なお、発表テーマはゼミ生の希望が最大限尊重され、テーマとしては金融・財政や国際経済に関するものが多い。発表形式や議論形式もゼミ生で決定する。
テーマをゼミ生で決めたのち、セメスターで一人当たり1回程度発表を行うための発表グループを決める。3、4年生のバランスや各学生の興味に応じて決定する。具体的なテーマとしては、2023年度の後期では円安や世界情勢・軍需産業等を扱い、日本経済や世界経済の動向について学んだ。また、2024問題やEVシフトといったテーマも扱った。
授業では、発表班が発表と同時にディスカッションテーマを提示し、各グループで議論する。その後議論の発表を全体で共有し、質疑応答を行う。最後に先生からコメントを頂く。
ディベートやビジコン、OBの方の講演会など生徒主導で様々な形式を模索しており、より良いゼミ内容となるよう、意見を出し合いながら活動している。
〈 伊藤元重先生について 〉
1951年生まれ。東京大学経済学部卒。米ロチェスター大学大学院修了、Ph.D.取得。学習院大学教授、東京大学名誉教授。専門は国際経済学。経済財政諮問会議民間議員などの政策的な領域や、JR東日本旅客鉄道株式会社社外取締役などビジネスの領域でも活躍。
〈 他ゼミ比較 〉
・人気が高いゼミという観点では、柳川ゼミと比較されることが多い。柳川先生が伊藤元重ゼミの出身だったこともあってか、ゼミ生の雰囲気が似ていることが大きい。
・自主ゼミかつコミュニティとしての側面が強いことから、西村ゼミとも比較されることが多い。活動頻度が毎週なこと(⇔西村ゼミは隔週)は異なる。
・就職先で金融機関が多い点で、新井ゼミと比較されることも多い。違いとしては、新井ゼミは金融を深く扱い、就職先も金融機関が多いのに対し、当ゼミは幅広く時事経済を扱い、就職先も商社やコンサルなど、金融機関以外にも多岐にわたっている点である。
・他にも片平ゼミと比較されることもある。コミュニティの側面が強く、ゼミ生同士の仲が良いところが似ているが、扱っている領域が片平ゼミの方がビジネス寄りの内容である。