〈 内容 〉
大橋ゼミは、「産業組織論」をテーマとする東大唯一のゼミ。産業組織論とは応用ミクロの一分野で、「企業行動や消費者行動の考察を通じて、産業や市場のメカニズムについて理解を深める」ことを目的としている。経営戦略やマーケティングから競争政策や産業政策まで、幅広い分野と関係が深く、多様なテーマに関心を持つ学生が集まる。
大橋ゼミでは、現実の経済社会について、何が起きているのか、なぜこのような現実になっているのか、という問題意識を持ち、活動に取り組むこと、また毎回幅広いテーマのディスカッションをする中で、自分の考えをアウトプットしたり、新たな視座を得たりしながら、考えを深めていくことを目標として活動している。
輪読、ディスカッション、グループプロジェクト、フィールドワークなど多様な学び方ができることも特徴。例年津田塾大学、お茶の水女子大学のゼミとインゼミを開催しており、大学を超えた学びの機会の多さも魅力である。
メンバーの多くが運動会に参加したり、サークルに深くコミットしたりしており、ガチガチすぎず、しかし緩すぎない雰囲気が持ち味である。
〈 授業計画 〉
Sセメスターは両学年ともに輪読・新聞発表の両方を行う。Aセメスターはゼミ論(3年生)/卒論(4年生)の中間発表を毎講義で行うのに加え、2023年度は隔週にて輪読・新聞発表を行っている。また、フィールドワークや各界のトップランナーを呼んだ講演会も開催される。
輪読書籍は、先生と学生とが相談し、学生の意見を考慮して決める。2023年度は先生が執筆中の、産業組織論に関する書籍原稿を用いた。週ごとの担当者が担当箇所を要約して発表し、それに関するテーマでディスカッションを行う。
新聞発表については、3~4名のグループ発表という形を取る。発表前の週からグループ内で、主に日経新聞などから「産業組織論」に関する議論ができそうなトピックを探す。そして、パワポで発表準備を行う。新聞記事の背景や論点などについて解説を行い、その後ディスカッショントピックをゼミ生に投げかけ、ゼミ生内で議論する。
ゼミ論は3年生内で3~4名グループを決めて、グループワークで進めていく。卒論は4年生必須。データを用い、計量経済的なアプローチをすることを推奨している。
〈 大橋先生について 〉
略歴
1993年 東京大学経済学部経済学科卒業
2000年 ノースウェスタン大学(米国)経済学博士取得
2000年 ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)経営・商学部助教授
2003年 東京大学大学院経済学研究科 助教授
2007年 東京大学大学院経済学研究科 准教授
2012年 東京大学大学院経済学研究科 教授
2018年 東京大学公共政策大学院 副院長 教授
2020年 東京大学公共政策大学院 院長 教授
2022年 東京大学 副学長
その他活動
(独)経済産業研究所 ファカルティ・フェロー(2006年―),プログラム・ディレクター(2012年ー)
公正取引員会 競争政策センター主任研究官 (2011年―)
文部科学省 科学技術政策研究所 第1研究グループ客員総括主任研究官 2007年―2011年
研究分野:産業組織、競争政策、科学技術イノベーション政策、経済政策
(引用元:https://ohashiseminarhp.wixsite.com/ohashi-seminar/member )
〈 他ゼミ比較 〉
・テーマ的に他ゼミとの被りが少ない。
・ゼミ生の雰囲気や内容といった面で、経営系とミクロ系の中間地点、という印象。