〈内容〉
「ビジネスエコノミクス」というゲーム理論やミクロ経済学の理論を用いて実際の企業/組織における行動の分析を行う。具体的には「ある企業の戦略(価格戦略など)が市場構造や産業全体に対してどのような影響を与えるのか」についてミクロ経済学の手法を用いるイメージ。またAI研究で有名な工学部の松尾研究室とコラボを行い起業について学ぶ。
〈授業計画〉
両学年ミックスで活動する。両セメスターで輪読とディスカッションを行う。
通年で工学系研究科の松尾研究室の協力のもとで、スタートアップ立ち上げをグループごとに体験する「起業プロジェクト」に取り組む。定期的にグループごとに進捗を授業内で報告する。(IPOや上場を目指すというより、登記手続き等の体験をするのが趣旨である。)
輪読については、本の選定を先生が学生と相談し行う。2022年度はSセメスターでは『プラットフォームの教科書』(根来龍之、日経BP)、Aセメスターでは『バブルの経済理論』(櫻川昌哉、日本経済新聞出版)を扱っている。
また、サブゼミ(※)が行われ、単位認定も行われる。そちらでも輪読を行う。『起業の科学』(田所雅之、日系BP)を読み、そこに載っているケースを読んでディスカッションする。3,4年生ともにほぼ全員参加。
※サブゼミ:ゼミの前後に行われる補習時間のこと。経済学部的にはプロアクティブラーニングセミナー(プロアク)とされる。サブゼミが、プロアクとゼミに認定された場合は単位が認められ、そうではなければ認められない。事前に特定のメンバーが監督者(4年生または院生)となり、受講者の名前・学生証番号も全て登録しておく。
〈柳川範之先生について〉
1988年、慶應義塾大学経済学部卒業。
東京大学大学院経済学研究科博士課程で学び、慶應大学経済学部専任講師、東京大学大学院経済学研究科助教授、准教授を経て、同大学院経済学研究科教授に。
NRA総合研究開発機構理事、法と経済学会理事、事業再生実務者協会常務理事、経済財政諮問会議民間議員などを歴任。
〈他ゼミ比較〉
経営系の稲水ゼミ、新宅ゼミ等と検討して入ってきた学生は多い。