"<内容>
①日本経済、経済政策に関する幾つかの研究テーマを設定し、共同研究を行う。
②並行して、輪読(論文・文献・経済に関する記事)やゲストスピーカーの講演を通して多角的な視座を育む。
<授業計画>
年間を通して両学年ともに上述した研究と輪読を並行して行う。
また、研究を進めるにあたって必要となる知識の習得などを目的に、官僚・政治家・外部の有識者をお招きし、講演を実施していただく(1セメスターに2,3回程度、こちらから出向く場合もある)。
研究については、3人程度のグループに分かれて、それぞれメンバーの興味関心に沿った日本経済・経済政策に関するテーマを設定し、研究する。2022年度は、「満員電車の外部不経済」「ガソリン補助金政策」「経済安保政策」「少子化問題研究」などのテーマについて分析した。
講演(2022年度)については、CREPE(東京大学政策評価研究教育センター)、財務省、経産省などからゲストをお招きした。2023年度は、宮路拓馬衆議院議員、森まさこ参議院議員(首相補佐官)、雨宮正佳日銀副総裁などをお招きする予定(各ポストは2023年2月時点のもの)。
輪読する資料については、ゼミ生の中で協議を行った上で決定する。
<星岳雄先生について>
主な研究分野は金融論、マクロ経済学、日本経済論。
1983年東京大学教養学部卒業後、マサチューセッツ工科大学院に進学。そのまま2019年9月まで、基本的にはアメリカの大学で教鞭を執る。2012年から2019年8月までスタンフォード大学教授。また、1997年から1998年まで、日本銀行金融研究所で客員研究員を務めた。
2019年9月より、東京大学大学院経済学研究科 教授(現職)。
2021年4月より、東京大学大学院経済学研究科長・経済学部長(2023年3月末日まで)。
<他ゼミ比較>
・マクロ系のゼミという扱いをされることが多いが、一般的なマクロ系ゼミのように数式や数学を駆使して研究するよりも、その結果の解釈や考察などに重点を置く。そのため、グループ研究の内容にはよるものの、概して数学的な知識はあまり登場せず、むしろ数式の変形だけでは捉えきれないものを思考することが大事にされている。(班員の好みによっては簡単なモデルを立てて分析する場合もある。)
・研究では日本経済を専門的に扱う。一方で、2022年Aセメの研究テーマには「経済制裁研究」があるなど、かなりテーマの自由度は高い。"