■どんなコース?
教養学部 学際科学科 国際環境学コースは、環境という複雑な問題を多面的に研究する文理融合のコースである。環境政策・倫理学・法学に加え、生物多様性保護・地球化学サイクル・地球物理学・最新の環境技術等を、先端科学および工学の観点から学ぶ。
■卒業要件単位
卒業必要単位数は合計76単位以上。コース科目44単位以上(各授業科目群ごとに定められた「取得すべき最低単位数」を含む)、学科特別演習4単位、学科特別研究6単位を満たす必要がある。また、高度教養科目(※)を卒業に必要な単位に含めることができる。
※高度教養科目:後期課程の学生が履修することができる、教養学部内の他学科/コース開講科目。自身の専門分野には直結しないことが多い、学際的内容の概論講義やグループワークが多く、国際研修の一部もこれに該当。前期生でいう「主題科目」に該当し、主題科目と合同開催される例も多いので、前期生が講義にいることも。
■進学定数は?
・秋入学の場合は、海外在住経験やインターナショナルスクールへの通学を通じて英語による教育を最低9年間受けている必要がある。進振りにおいては海外在住経験の有無は問われない。
・定員数は5名で、受け入れ枠としては全科類枠のみが存在する。第一段階で3名、第二段階で残りの2名が決定する。毎年枠が埋まる訳ではなく、多くて4人程度である。
〈定員数と各科類からの受け入れ数〉
■内実は?
秋入学時の生徒の大半は寮で一緒に住んでいるので、進振り勢は少しなじみにくいかもしれないが、コース生同士の仲は良い。学科部屋(「コミュニティ」の項を参照)では懇親会も頻繁に開かれており賑やかな雰囲気である。一方、勉強面ではかなり真面目で意欲的な学生が多い。留学生が多く、授業も卒論も全部英語なので国内でお得にプチ留学できる。教授一人当たりに対する学生数が少ないため、教員との距離は比較的近い。学科の対談やパーティー(「コミュニティ」の項を参照)などの交流機会があり、実際授業を受けなくても名前を覚えてもらえることも多い。
コースは学際科学科に属するため一応理系だが、文理双方の分野をカバーしている。選択する授業によっては高度な数学を使わずに終わる人もいれば、がっつりプログラミングをする人などもいる。カリキュラムは留学生とほぼ同じ。6つの分野からそれぞれ最低2単位以上取得する必要はあるがそれ以外は特に指定がなく、開講時期が決まっているもの以外はこの時期に履修しなければならない、という規定はない。ちなみにPEAKだと半年間のみの休学も可能で、この制度を利用して半年間だけ留学する人もいる。
■PEAKの制度・コース比較
PEAKは英語のみで学位取得が可能な学部教育プログラムであり、大半の学生は秋から入学する。PEAK生は理Ⅱあるいは文Ⅲの「国際教養コース」に入学し、それぞれ教養学部学際科学科の「国際環境学コース」(ESコース:Environmental Sciences)あるいは教養学科内の「国際日本研究コース」(JEAコース:Japan in East Asia)に進学する。進振りによって国際環境学コースに進学する人の中には、理Ⅱだけでなく理Ⅰや文Ⅱ出身者もいる。
どちらも学際的なコースだが、国際環境学コースは環境・公共政策・資源・エネルギーなど主に理系分野を扱うのに対し、国際日本研究コースでは、東アジアとの関係などグローバルな文脈の中で、日本の文化や社会を人文社会科学の諸領域を横断的に捉えるという文系寄りのコースである。