理学部
化学科

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目次

    基本情報

    人数

    40~45名

    ジェンダーバランス

    女性はおよそ1-2割

    要求/要望科目

    要求科目
    <文科各類>
    基礎実験:「基礎実験I、基礎実験II、基礎実験III」(計3単位)または 「基礎物理学実験・基礎化学実験、基礎生命科学実験」(計3単位)
    数理科学:「数理科学基礎、微分積分学、線型代数学、微分積分学演習、線型代数学演習」(計10単位)
    物質科学:「力学、電磁気学、熱力学または化学熱力学、構造化学、物性化学」(計10単位)
    生命科学:「生命科学、生命科学Ⅰ、生命科学Ⅱ」から1科目(2単位または1単位)

    要望科目
    基礎科目(数理科学)「数理科学基礎演習、数学基礎理論演習」
    総合科目D「環境物質科学」
    総合科目E「振動・波動論、有機反応化学、化学平衡と反応速度、動物科学、植物科学、分子生命科学」
    総合科目F「微分積分学俗論、常微分方程式、ベクトル解析、解析学基礎」

    就活or院進

    院進が90%以上 
    (参考)[http://www.chem.s.u-tokyo.ac.jp/chem_undergraduate/alumni.php]

    公式サイト

    http://www.chem.s.u-tokyo.ac.jp/

    学科概要

    ■どんな学科?

     化学科は、物理化学、有機化学、無機・分析化学の基幹3講座、13研究室から成り立っている。広い分野の礎となる理学としての基礎化学研究・教育をカバーする多様な専門を有する教官を擁し、理学部の広範な自然科学研究教育の一翼を担っている。
     授業では実験を第一に重視する。3年(第5および第6学期)の毎日3,4限をこれにあて、無機および分析化学、有機化学、物理化学の各分野での実験を必修科目として行う。
     前期の3実験科目と卒業研究(第7および第8学期)以外の科目にはできるだけ選択の自由が確保されており、物理学科、生物化学科などの相補的講義を聴講できるようになっている。4年になって、化学特別研究、いわゆる卒業研究が1年間行われる。これは化学教室のいずれかの研究室に各自の希望により配属され、化学の最先端の独創性を目指した研究を行うことになる。

     授業は基本的に全て英語で行われる。しかし、化学英語を身につける授業が用意されていたり、適宜日本語も織り交ぜられながら授業が進められたり、日本語も併記されるテストもあるなど、フォローアップはしっかりしている。英語が苦手な人であってもついていけている。
    ・学科にはガチプロ、化学が好きな人、なんとなく選んだ人など色々な人がいる。皆優しく接してくれ、居心地がいいという声が多かった。
    ・一限の授業や、レポート・課題の多さに悲鳴をあげる人も少なくないが、だからこそ学科内での親睦が深まる。

     

    ■学科の諸制度

    卒業に必要な単位は80.5単位以上。内訳は、必修12単位を含む理学部2年の専門科目18単位+3,4年生の必修(25.5)+その他の専門科目の中から37単位以上。

     

    ■進学定数は?

    定員数と各科類からの受け入れ数

    受け入れ枠 第一段階 第二段階
    理I(指定科類) 17 -
    理Ⅱ、Ⅲ(指定科類) 10
    理科 - 16
    全科類 5 なし

    卒業までの流れ

    2年生Aセメスター

    ここからは、化学科の必修と一部の選択科目を紹介していく。


     ■【化学科の授業に慣れる期間】

    科目 区分 開講時限
    化学熱力学1 必修 金曜5限
    量子化学1 必修 月曜5限
    無機化学1 必修 金曜4限
    分析化学1(総論) 必修 木曜5限
    有機化学1 必修 金曜1,2限
    進化生物学 選択必修 火曜4限
    EAEC 選択必修 土曜1,2限

    分析化学1(総論):最初は誤差や統計を扱って、途中から平衡や滴定といった高校の復習+α になる。授業中に数回 Kahoot!というクイズ会が開かれ、参加する時のニックネームで大喜利をするのが恒例である。
    進化生物学:毎週違う先生が進化をテーマにした様々な分野の話をしてくださる、オムニバス形式の授業。ほとんどの授業でスライドが用いられるため、をあまりよく知らない理一物化選択でもわかりやすいものが多い。
    EAEC:通称土曜英語と呼ばれる、実践的科学英語の授業。 唯一本郷で行われ、かつ土曜の朝なのが難点。授業は英語の議論が多い。授業外でも、教授がハンバーガーを食べに連れて行ってくれるなど、フレンドリー。ほぼ確実に好成績をもらえる。


     
    ・週に平均して10コマほど。
    ・コロナ以前は駒場で対面授業だった。
    ・選択科目は、理学部の他の学科の人と一緒に受ける。
    ・選択科目は皆が同じ授業をとるわけではない。物理系に固めるor生物系に固めるといいう人が多かった。



    3年生Sセメスター


     ■【座学と実験でみっちりな時間割】

    科目 区分 開講時限
    有機化学実験 必修 集中
    研究倫理 必修 集中
    有機化学2(構造論) 選択必修 月、木曜1限
    量子化学2 選択必修 火曜1限、水曜2限
    固体化学 選択必修 火曜2限
    有機化学3(反応論) 選択必修 水、金曜2限

    有機化学実験:授業の遅刻、延長は減点対象となっており、とにかく時間が足りない。さらに、レポートもそれなりに出るためきつかった。
    有機化学2(構造論):授業はセメスターの中で4パートに分かれており、それぞれMO(分子軌道)、有機金属、spectroscopy、ケモインフォマティクスを扱い、各回の最後に中間試験またはレポートがある。


    ・午前中に座学、午後に実験という日々が続く。
    ・実験のレポートがとにかくきつく、時間が足りない。



    3年生Aセメスター


     ■【ここで踏ん張れば卒業までもう少し】

    科目 区分 開講時限
    物理化学実験 必修
    化学反応学 選択必修 月、火曜1限
    分析化学2(各論) 選択必修 月曜2限
    地球化学 選択必修 水曜2限
    有機化学4(合成) 選択必修 木曜2限
    量子化学3 選択必修 金曜2限

    物理化学実験:30種類の実験の中から、自分がやりたいものを選んで個人でもくもくと進める。先生と一対一で行う諮問がすこしきつかった。
    有機化学4(合成):反応機構の話ばかりではなく、その背景知識や最近の知見まで教えて下さることもあるので、研究室に入ってからも役に立つ。


    ・研究室は駒場祭が終わったあたりに研究室見学会があり、最終的には3Aの試験後に決める。基本的には希望を取った上で、成績で決める。
    ・研究室一つにつき、3~4人(少ない場合は1~2人)が配属される。



    4年生Sセメスター


     ■【研究室に配属されて研究に打ち込む】

    科目 区分 開講時限
    化学特別実験 必修 通年
    無機分析化学演習 選択必修 月曜2限
    有機化学特論1 選択必修 火曜2限
    生命分子科学 選択必修 水曜1限
    無機分析化学特論 選択必修 木曜2限
    物理化学特論2 選択必修 金曜1限

    ・3Aまでに必要な単位を取り切っている人は、ここで選択必修をとる必要はない。
    ・研究室での実験が中心となる。ある研究室では、9:00~20:00までがコアタイムとされる。研究の流れとしては、4月の最初の数週間で練習実験を行い、研究室でよく用いられる反応の操作方法や測定機器の使い方を学ぶ。その後、テーマが与えられて、実験を各自で進める。
    ・7月から院試休みが始まる。



    4年生Aセメスター


     ■【3月のギリギリまで卒論の準備】

    科目 区分 開講時限
    化学特別実験 必修 通年

    年明けからは卒論の執筆に取り組み始める。2021年は、3/15,16,17に卒論発表があり、春休み期間もずっと研究をしていた。

    入る前の想像と実際

    ・授業の英語は思ったほど大変ではなかった。
    ・学科の同期とは仲良くなれるとは聞いていたので、そこまで衝撃ではなかった。
    ・仲が良すぎると感じることもある。

    選んだ理由/迷った学科

    例年学部3年が行う五月祭研究発表で配られるパンフレットから抜粋した。
     
    選んだ理由
    ・大学入学する前に研究室に行きたい、と思って決めた。
    ・英語と化学がやりたかったから。
    ・化学の応用・実用化よりも純粋な理論の知識を深めたかったから 。
    ・化学の実験がやりたかったから。
     
    迷った学科とその理由
    ・迷った学科はなかった。
    ・工学部にある化学システム工学科、化学生命工学科と迷う人が多い。化学科の方が、化学の基礎を幅広く学ぶことができる。
    ・研究室の内容に惹かれた。
    ・英語の授業をプラスに捉え学内で疑似留学体験をしたい、という理由で化学科を選ぶ人もいる。
     
    駒場生に向けてのメッセージ
    ・有機反応化学は化学科でも同じような授業が開講されているので、化学科に行きたい人にはおすすめする。
    ・化学科に進学すると化学しかやらないので、他の分野の授業もとっておくべき。
    ・教職をとりたい人で化学やりたいなら、化学科はおすすめする。

    コミュニティとしての機能

    項目 内容
    ズバリ、学生間のつながりは:
    10(強いと感じる)↔0(全くない)
    10
    LINE
    Slack
    オフラインでのつながり
    上下のつながり

    (※1)学年によって変わるが、今年はオリ長、シケ長、パ長などの役職があった。五月祭でボールを売ったり、休みの日にはバーベキューをしたりしていた。
    (※2)動かない週がないほど活発に動いている。
    (※3)Slackはないが、年によってあることもある。
    (※4)コロナ以前では、学生控室に漫画やボードゲームが置いてあり、よく集まっている。コンパなどの非公式のイベントもたくさん開かれている。
    (※5)恒例のイベントは進振り直後のB2B3のコンパ、学年が上がった直後のB3B4のコンパ、3AでB3M1のコンパがある。また、学生実験でTAに修士以上の先輩がついているので、そこでも多少交流があるかも。


    オンラインでの繋がり
    ・LINE以外では、Twitterは盛んに動いている。Instagramも多少繋がりがある。
    ・zoomの部屋を一個開けっ放しにして、いつでも入って交流ができるようになっている。

    授業スタイル

    項目 内容
    1クラス当たりの人数 クラスによって異なる
    成績評価 出席、レポート、期末試験などさまざま

    ■授業のスタイル
    ・授業は全て英語で行うが、専門用語は日本語で説明してくれる。また、日本人の英語なので、そこまで難しくない。
    ・3S~4Sの午前中は講義や演習、午後はずっと実験が入っている。
    ・出席は、講義によって異なる。全く取らないこともあれば、40%くらい占めることもある。実験ではmust。
    ・実験のレポートは1本でも落とすと進級できなが、提出することがとにかく大切。20:00まで学科の控室が開いているので、そこでレポートを進める人がいる。

     
    ■成績評価
    ・成績評価はゆるい。上位1/4はGPA4.0以上という噂も。
    ・講義...レポートはあまり多くなく、試験での評価。暗記量が多いが、シケプリが充実している。持ち込みがOKなものもある。
    ・実験...レポート評価。よほど適当に書かなければ、単位の心配はいらない。

    研究室・資料

    研究室のホームページ
     
    有名な先生
    ・中村栄一先生..紫綬褒章も受賞されている、りばけで一番有名な人。2Aの「有機化学I」の授業を担当している。有機化学というよりも、有機化学の教養と先生の業績についての授業だった。
    ・構造化学の授業は、授業中に実験を見せてくれるため、面白かった。

    特別な制度・その他

    ・Global Sciences Course[https://www.s.u-tokyo.ac.jp/GSC/]
    学科に受け入れている留学生のサポートをするシステム。サポーターは、短期留学をする機会があったり、TOEICを無料で受けられたりする。

    最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!
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