教育学部
教育心理学コース

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総合教育科学専攻 心身発達科学専修

目次

    基本情報

    人数

    20名程度

    ジェンダーバランス

    女性はおよそ4-6割

    要求/要望科目

    なし

    就活or院進

    就職:院進=1:1程度
    教育心理学、臨床心理学、学校教育高度化専攻、医学など、様々な院に進む人がいる。
    (参考)2014年進路状況調査-教育学部

    公式サイト

    https://www.p.u-tokyo.ac.jp/de/c5

    学科概要

    ■どんな学部?

    概要とカリキュラム
    教育心理学コース(以下、当コース)とは、教育学部に設置された5コースのうちの1つである。区分としては身体教育学コースと同じ心身発達科学専修に属する。
     
    教育心理学は、心理学の手法を用いて教育の科学的基礎を実証的に探究し、また、その知見の教育や生活場面への応用まで考える学問である。したがって当コースでも心理学の手法と知見に基づき、人間に関する心理学的理解や、心理学の基本的な研究手法を身につけることを目的としている。
     
    カリキュラムの流れは、概論・演習での文献購読やディスカッションを経て、各教員の専攻分野に触れていき、4年次の卒論に収斂させていくようになっている。

    ■当コースの諸制度

    必要単位数
    卒業までに必要な単位は70単位。教育学部は全コースともに卒業論文8単位、必修科目30単位及び選択科目32単位の修得が必要。必修科目の30単位については、当コースの「概論」6単位と「演習」8単位、「特殊講義」6単位、さらに他専修の授業科目8単位(概論4単位以上を含む)、当コース「研究指導」2単位で構成される。
     
    ・必修科目の内訳

    科目名 単位数
    教育心理学概論 6
    教育心理学基礎演習 8
    心身発達科学演習及び心身発達科学特殊講義 6(※1)
    教育学部他専修の授業科目 8(※2)
    教育心理学研究指導 2

     
    ※1:「演習」と「特殊講義」にまたがって単位を取得しなければならない。
    ※2:概論4単位以上を含む。


    必修と明記されているわけではないが、仕組み上実質必修となり、例えば教育心理学コースにて教育心理学概論は6単位取る必要がある。
    「教育心理学実験演習Ⅰ・Ⅱ」は「一般実験」と呼ばれている。

     

    ■進学定数は?

    ・進振り時点からコースごとに希望を出す。
    ・コースの定員数は22名で、受け入れ枠としては指定科類枠(文Ⅲ・理科)、全科類枠の区分が存在する。
     
    定員数と各科類からの受け入れ数

    受け入れ枠 第一段階 第二段階
    文Ⅲ(指定科類) 10 4
    理科(指定科類) 2 2
    全科類 3 1

     

    ■卒論は?

    ・TAが1対1で指導。(TAは複数の生徒を持っている。)
    ・研究方法が「量的研究」(統計でデータを集める)と「質的研究」(インタビュー、観察でデータを集める)の2パターンあり、これらによってスケジュールが変わる。
    ・心理学は人を対象に実験を行うため、倫理審査を行う場合がある。2ヶ月に1回なので、心理学の研究を行う場合は夏休みを有意義に使うために夏休みまでに審査を受けておいた方が良い。そのため、4年の6月ごろまでに研究内容を決めることが推奨されている。
    院に進んで研究する人は、卒論の内容を雑誌に投稿することになった場合に倫理審査を通していない研究は掲載しにくいので倫理審査を通す傾向にある。

    卒業までの流れ

    2年生Aセメスター

    講義題目 区分 開講時限
    心身発達科学特殊講義 特殊講義 A月曜2限
    教育心理学概論 概論 A金曜2限
    心理学統計法I(※1) 演習 A金曜2限
    教育心理学実験演習I 演習 A木曜3,4限

    ※全て取るわけではないので注意!(以下のセメスターも同様)
    ※対面授業時には、本郷キャンパスと駒場キャンパスで開講される隣あった曜限の科目を履修できないというルールがあるので注意。オンライン時は許容されているが、対面での講義・試験の場合、どちらか一方のみ選択することになる。
     
    ※1:対象の学科・コースが以下の4つのため、受講者が多くなる。
    (育)教育心理学コース、(文)心理学専修、社会心理学専修、(養)認知行動科学コース
    ** 
    ・平均して週10コマ前後が一般的。
    ・持出専門科目の授業日程および時間帯は、原則として教養学部に準ずる。
    ・「心身発達科学」など、他学部開講の科目を取る必要がある。



    3年生Sセメスター


     ■授業はバラバラの3S

    講義題目 区分 開講時限
    教授・学習心理学概論 概論 S金曜4限
    教育心理学実験演習Ⅱ 演習 S木曜3,4限
    発達心理学 講義 S月曜4限または月2(年によって異なる)

    ・週10コマ前後の履修が一般的。
    ・上表内から選ぶ形なので、人によって履修傾向はバラバラ。全員が同じ授業に揃うことが稀だが、1回の授業で10名程度には会える。
     
    ・「教育心理学実験演習Ⅰ」は隔週開講で2単位なのに対して、「演習Ⅱ」は毎週4単位。(「演習Ⅱ」は大変)
    ・「教育心理学実験演習Ⅱ」も実質必修なのでみんな取る。非公式に「一般実験」と呼ばれている。
    ・「教授・学習心理学概論」は必修ではないが、「教育心理学概論」がもう2単位必要で、毎年開講されているため取る人が多い。
    ・3Sセメスターの方が課題が重くなる。特に「演習Ⅱ」。
    ・概論・演習・特殊講義等の必修単位を4年に持ち越さないため、コース科目の履修に勤しむ。
    ・これは3年生も聴講として参加する(単位にはならない)。



    3年生Aセメスター


     ■卒論の足音が聞こえてくる3A

    科目 区分 開講時限
    教育心理学実験演習Ⅲ 演習 A木曜3,4限

    **
    ・週10コマ前後の履修が一般的。
    ・統計の授業を取る人は半分くらい。
    ・通称「特殊実験」。タームごとに授業が異なり、5つの研究室にそれぞれ3、4人が行く。
    ・概論・演習・特殊講義等の必修単位を4年に持ち越さないため、コース科目の履修に勤しむ。
    ・他学部履修の傾向は3S同様。
    ・4年生の卒論口述試験(2月)は原則出席必須。その際に、先輩が何を研究していたのかを知り、自身の卒論テーマについて徐々に考えるようになっていく。
    ・公認心理士、教員免許などの資格を取らない場合、3Aまでに必要単位を取り切ることも可能(特に就活生)。



    4年生Sセメスター


     ■卒論に着手する4S

    科目 区分 開講時限
    卒論 卒論 ――
    教育心理学研究指導(※) 研究指導 通年隔週火曜5限

    ※通年で火曜5限だが、便宜上入れているだけでこの時間に授業があるわけではない。
    **
    ・週10コマ前後の履修が一般的。
    ・「教育心理学研究指導」が卒論執筆のためのゼミとなる。
    ・卒論検討会(所謂中間発表)が年に3回(Sに2回、Aに1回)行われる。
    ・4Aセメスターは卒論が忙しくなる。



    4年生Aセメスター


     ■卒論執筆・発表準備に追われる4A

    科目 区分 開講時限
    卒論 卒論 ――
    教育心理学研究指導 研究指導 通年隔週火曜5限

    ・卒論以外で授業を取っている人は少ないが、一定数いる。
    ・12月前後には、他学部・他コース同様、本格的に卒論に取り組む人が多い。
    ・1月上旬が提出期限で、2月上旬には口述試験も行われる。

    入る前の想像と実際

    ・興味のある内容しか勉強しなくて良く、励める。
    ・必修が少なく、思ったより自由だった。
    ・自分の好きなこと(勉強含む)を色々とチャレンジできる
    ・思ったより放任されている。
    ・「ゼミ」のように授業として指導を受ける機会がないので、卒論執筆にあたって指導いただきたいと思った場合はこちらからメールでアポを取る必要がある。
    ・先生やTAさんから連絡が来ることはないが、こちらから連絡すれば親身に指導してくださる。

    (文三→教育心理学)

    選んだ理由/迷った学科

    ・高校生の頃から臨床心理学を勉強したかったため、教育心理学コースに進んだ。
    ・前期課程で「教育心理学の世界」などの授業をとって興味を持った人も同じくらいいる。
    ・全く迷わなかった

    (文三→教育心理学)

    コミュニティとしての機能

    項目 内容
    ズバリ、学生間のつながりは: 10(強いと感じる)↔0(全くない) 2

    a
    | LINE | 有 |
    | Slack | 無 |
    | オフラインでのつながり | 有 |
    | 上下のつながり | 少 |


    ・例年LINEグループはある。同期だけでなく、上下LINEグループもある。
    ・教授とはメーリングリストでやりとりすることが一般的。
    ・研究室によっては、Slackで情報交換する場合も。
    ・伝統的に、院進希望者は院試のための勉強会がある。
    ・レポートが中心なので、シケプリを作る文化自体がそもそもない。
     

    《ビフォーコロナ》
    ・毎年コース合宿があった。
    ・駒場祭、五月祭もあった。恋愛IQカフェという企画を実施して、簡単なアンケート(心理テスト)にこたえてもらい、恋愛IQを算出する。
    ・「ラウンジ」という建物にいると親交が深まる。
    ・勉強会などで縦の繋がりが多少あった。
    ・実験を中心に、大学院生がTAをされている事情から、大学院生との繋がりが相対的に強い。
     

    《アフターコロナ》
    ・大学院生が授業を持っていることが多く、TAが大学院生などということもあり、大学院生との繋がりが強い。

    授業スタイル

    項目 内容
    1クラス当たりの人数 50-60名前後(※)
    成績評価 レポート

    ※他専修から受けに来る学生も多いため、多くの授業では、受講者数がコース定員より多くなる。また、他学部開講だと300人近くの授業もある。逆に、実験演習などでは4,5人となる。


    ・「実験実習」をはじめ、レポート評価科目が多い。
    ・期末試験を課す科目はあまりない。「統計」は試験。

    研究室・資料

    教員一覧
    ○[参考](http://www.p.u-tokyo.ac.jp/de/staff#:~:text=%E6%96%87%E7%A4%BE%EF%BC%8C2016%EF%BC%89-,%E6%95%99%E8%82%B2%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9,-%E5%B2%A1%E7%94%B0%20%E7%8C%9B(%E3%81%8A)
    ○教員紹介
    岡田猛先生:教育認知科学
     「アイデアが生まれて、それが形になっていく過程」に興味があり、芸術家の創造活動について研究している。「芸術家はどのように作品を作っていくのか」「独創的なアイデアはどのように生まれるのか」といった問いについて、認知科学的な解明を目指す。
     
    ・遠藤利彦先生:発達心理学
     人生早期に子どもと養育者との間に形成されるアタッチメントがいかなる要因によって規定され、またその後の子どもの(特に社会情緒的側面の)発達の道筋にどのように影響するのかについて関心を持つ。
     
    ・針生悦子先生:発達心理学
     生まれたときには本当に無力に見えた子どももやがて、ことばを話し、人の気持を思いやった行動がとれ、新しく直面した問題にもうまいやり方で対処できるようになっていくという変化がどのようにして起こるのかを知ることを目的とする。
     
    ・岡田謙介先生:教育情報科学
     心理・教育・行動データをモデリングし、現象の理解と予測に役立てることに関心を持っており、特にベイズ統計学の方法論と応用を研究している。
     
    ・清河幸子先生:教授・学習心理学
     他者と協同する中で生じる様々なプロセスが問題解決に及ぼす影響を明らかにすることを目指している。
     
    ・宇佐美慧先生:教育情報科学
     教育学・心理学・疫学・医学を主軸とした、行動科学における多変量データ分析の統計学的方法論と応用・実践に関心がある。

    ※学部教育心理学コースは臨床心理学コースの先生方も担当されている。

    特別な制度・その他

    特になし

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