■どんなコース?
文学部 人文学科 言語文化コース 英語英米文学専修課程は、およそ英語学、英文学、アメリカ文学に専攻が分かれる。学科としての必修科目をどの専攻からも1科目ずつ履修することを除けば、好みの専攻の勉強に集中できるといえる。卒論は英文30ページ分とかなりタフだが、専門の近いスタッフや助教が、書き方や参考書目などについて積極的に相談に応じてくれる。学科全体として、教員の面倒見が良い。
■卒業要件単位
卒業必要単位数は合計76単位以上。専修の必修科目48単位(卒業論文12単位含む)、文学部の他専修や他学部の科目(教育実習を含む)28単位からなり、他専修・他学部からの履修が比較的自由である点が特徴。
・卒業要件単位一覧
必修科目名 |
認定科目 |
単位数 |
英語学概論 |
英語学概論 |
4 |
英文学史概論 |
英文学史概論 |
4 |
米文学史概論 |
米文学史概論 |
4 |
英語学英米文学特殊講義 |
英語学英米文学特殊講義/英語圏言語文化特殊講義/言語学概論Ⅰ・Ⅱ/音声学Ⅰ・Ⅱ/比較言語学Ⅰ/国語学概論Ⅰ |
8 |
英語学英米文学演習 |
英語学英米文学演習 |
16 |
卒業論文 |
|
12 |
他専修及び他学部の科目(教育実習を含む) |
|
28 |
■進学定数は?
・定員数は言語文化コース全体で106名。各専修ごとの定数は特に定められていないため、専修は成績に関わらず選択することができる。
・定員数と各科類からの受け入れ数
受け入れ枠 |
第一段階 |
第二段階 |
文Ⅲ(指定科類) |
62 |
15 |
全科類 |
14 |
15 |
■内実は?
〈授業について〉
授業における議論などは日本語で行われ、英米文学の邦訳を読む機会もある
ため英語が得意であることはマストではないが、英語好きであったり、上手だったりする人が多い。帰国子女は1つの授業につき毎回2-3人ほどいるものの、必ずしもそうしたバックグラウンドを持つ学生ばかりではなく、純粋に英文学・アメリカ文学が好きな人が集まっていると言える。一方で、体育会系の部活に所属するなど、勉学以外の分野において精力的に活動している人も少なくない。
〈進路について〉
例年1-2人が院進し、残りは就職する。就職先について、出版社は毎年一定数いるほか、劇団や映画、メディア関連の職種に就く人もいれば、金融関係に行く人もいたりと、英文科は幅広い業種に卒業生を送り出している。アメリカ文学や英文学を本格的に学びたい場合は海外院に行くこともあるが、英米文学研究において東大の英文科は国内トップレベルの質を誇るため、国内に留まるという選択肢もある。留学から戻ったのち、東大の研究室で助教をを務めるケースもある。文学部全体としては約20%程度が院進、60%が就職、残り20%は資格取得や院試のための勉強を続けるという内訳になっている。
■英語学・アメリカ文学・英文学の違い
英語学は、一時期の言語構造の解明を目指す共時的研究と、言語変化の諸相を研究する通事的研究の2分野を含んでいる。各々がさらに多くの分野に分かれるが、すべての基礎として、言語の一般的性質・仕組みについて正確な理解をもつ必要がある。授業では、英語の詳細な事実と、その理論上の意味合いを総合的に把握する訓練に重点をおく。
アメリカ文学・英文学では英米文学全般を対象としつつ、英米以外の英語圏の文学や児童文学・大衆文学などのいわゆるサブ・ジャンル、美術や音楽と文学との諸関係などについて卒論で扱うこともできる。またいわゆる社会的、文化的アプローチも歓迎され、英米のものを中心とした文学理論・批評理論そのものの研究も可能。授業では文学作品(散文・詩を含む)精読が中心。
2Aに必修の入門講義があり、そこで英語学・アメリカ文学・英文学を一通り学ぶため、これを参考にして興味分野を絞り込み、該当する分野の授業を多めに取る人も多い。