■どんなコース?
教養学部 教養学科 超域文化科学分科 現代思想コースは、狭義の「哲学」に特化した専門性の追求にとどまることなく、現代思想と現代哲学の膨大な知的資源を主な素材としながら、世界の多様な現実との対話を通して、「開放系」としての哲学・思想を探求するコース。西洋・東洋の分断を超えた哲学・思想の遺産と、人文・社会諸科学の成果を正確に踏まえながら、知識と行為、言語とコミュニケーション、国家と歴史、倫理と宗教など、現代の生と社会の諸現象を、人間存在の根本から思索することを目指す。
■卒業要件単位
卒業必要単位数は合計76単位以上。コース科目26単位以上、言語科目20単位以上(※1)、高度教養科目6単位以上(※2)、卒業論文10単位以上を満たす必要がある。
※1:同一言語10単位以上を含め、2言語以上を履修しなければならない。なお、言語共通科目のうち「英語」については6単位を取得上限とする。
※2:高度教養科目とは、後期課程の学生が履修することができる、教養学部内の他学科/コース開講科目。自身の専門分野には直結しないことが多い、学際的内容の概論講義やグループワークが多く、国際研修の一部もこれに該当。前期生でいう「主題科目」に該当し、主題科目と合同開催される例も多いので、前期生が講義にいることも。
■進学定数は?
・超域文化科学分科全体の定員数は36名で、受け入れ枠としては文一・二と文三からの2つの指定科類枠と、全科類枠が存在する。
・定員数と各科類からの受け入れ数
受け入れ枠 |
第一段階 |
第二段階 |
文Ⅰ・Ⅱ(指定科類) |
6 |
2 |
文Ⅲ(指定科類) |
13 |
9 |
全科類 |
5 |
1 |
※超域文化科学分科として進学選択を行い、その後コースを選択する。したがって、この受け入れ数は同分科のものである。
・第二段階・第三段階指定平均点
超域文化科学分科では第二・第三段階のみ通常と異なる方法で平均点が算出される。
超域文化科学分科第二・第三段階指定平均点
=全履修科目の(評点×単位数×重率)の総計÷全履修科目の(単位数×重率)の総計
詳細は、履修の手引き94ページを参照。
■内実は?
哲学概論のような必修の授業はなく、卒論のためのゼミも存在しないため、自学自習をできるかどうかが問われる。学科の雰囲気としては基本的に個人プレーであるが、2021年度は2020度の卒業生を中心にコミュニティ形成がなされているため、今後変化する可能性がある。
■他学部・他学科との違いは?
文学部の哲学専修と比べた場合、西洋哲学に限られることなくアジアの思想や精神分析学、そして宗教的思想についても考えうるなど、裾野が広いことを特徴としている。コースそのものがピントを絞っているわけではないので、独学によるピント合わせが必要になることもまた、特徴に含められる。