選抜審査の詳細
i.schoolでは20名ほど参加者の選抜を行う。募集は公式サイトおよびFacebookで2-3月に始まり、書類審査、グループディスカッション、最終面接の3段階で選抜される。倍率は倍率は3~,4倍程度である。求められる人物像は、イノベーションを起こしたい人、円滑な議論が日本語でできる人、やりたいことがある人、また求められれば英語でのディスカッションに参加できる人である。プログラムのワークショップによっては事前課題が出ることがあり、かつ修了要件で一定以上の出席が要求されるのでどの程度コミットできるかも審査基準になる。
学部3・4生・院生・社会人学生から募集を受け付けている。実際の参加者は院生が一番多く、次に学部3年、4年生が多いとのことだ。なお、参加にあたりプログラミング、デザインスキルなどは要求されない。審査にあたっては多様性を重要視しており、たくさんの分野から選抜者が来るようにしている。
効果的な教育のためのシステムとツールの存在
議論の活性化のための様々な支援システムが存在する。
i.schoolでは創造力に人間の発想に関して学術的に積み上げられてきた知⾒に基づき効果的なワークショップを設計している。たとえば、ワークショップ中の笑顔の比率はディスカッションの活性度の相関関係があるという研究から、ワークショップ中の参加者の笑顔の比率を計測・分析し、それを元により議論が活性化するようi.schoolのファシリテーターやスタッフがアドバイスをして与えてくれる。
また、ワークショップ中の各チームの議論の様子をリアルタイムでみつつ、アイデアがより出るようにチームをスタッフが適宜サポートする体制が取られている。
このように議論が活性化するように支援するようによく考えられたシステムが採用されている。
独自開発のオンライン付箋バーチャルポストイットツール “APISNOTE”が議論の活性化と記録を支援する。
APISNOTE(アピスノート)は2009年にi.schoolが始まった当初から改良を重ねて開発してきたオンライン電⼦付箋プラットフォーム。これを用いることで、ワークショップのプロセスはすべて保存され、後から⾒直したり、研究に活⽤したりすることが可能だ。また、APISNOTEを使うことで遠隔からのワークショップへの参加も容易になり、ワークショップで実現できることの幅が広がる。
なお、この APISNOTE のサービスは公開されており、学生なら無料で、社会人なら一部無料で使用可能である。( https://www.apisnote.com/ )
トークイベント、「イノトーク」
ワークショップの他に、i.schoolでは、「⼩⼈数」かつ「カジュアル」な学びの機会として、「イノトーク」(イノベーショントーク)が開催される。イノベーションをキーワードとして、⽇本または世界の最先端で活躍する実務家や研究者を招き、プレゼンテーションをしていただく他、オーディエンスを交えたディスカッションが⾏なわれる。
i.schoolの体験版、ischool zero 【学部1,2年生向け!】
学部1、2向けに設計されたものである。実際1、2年生の受講が多いが、学部3年以上・大学院生にも門戸は開かれている。学部生がここから参加するのもおすすめだ。これは不規則に前期にやることがおおいようだ。