「アントレプレナーシップ」というと起業家精神と訳されることが多いが、本講義ではアントレプレナーシップをより広く「自らのコントロール可能な範囲を越えて好機とリソースを追い求め、社会の課題を解決することにより新たな価値を創造して維持可能な形で提供し続けること」と定める。よって本講義ではこれを実現するためのマインドセットと基礎知識を提供している。その際の具体的な教材として、起業を題材にしているのであって、学ぶ内容自体は大企業や公的機関、研究機関に属していても有用なものになっている。
本プログラムは講義形式の工学部共通科目「アントレプレナーシップI(S1)」「アントレプレナーシップII(S2)」と、ビジネスアイデアコンテストの「アントレプレナーシップ・チャレンジ」の3つにより構成される(年度によってプログラム数は変化することに注意)。詳しい内容は後述「過去の事例」で紹介する。
どのターム(および各タームの途中)からでも参加可能で、アントレプレナーシップI(S1)、II(S2)は水曜6限に本郷キャンパスの工学部の教室で開講される。現在はZoom開講だ。
受講者については、工学部共通科目であるが工学部以外の他学部や大学院からも受講可能だ。受講人数はアントレプレナーシップIが300-400人ほどで、アントレプレナーシップIIが200人ほどであり、夏休みのアントレプレナーシップ・チャレンジは6チームほどが選抜され参加する。工学部の学生がメインで参加しているが、他学部の学生も多く参加する。受講者は院生よりも学部生の割合が多いようである。
参加方法は公式サイトに掲示される参加フォームからの応募である。アントレプレナーシップ・チャレンジは参加に際し審査があるが、他のプログラムに関しては審査はなく、東大生であれば誰でも参加できる。