先輩の1Sセメスター活動紹介 vol.3 「自分のなりたい姿へ向かって欲しいー2019年度理科二類入学M.S.さんの場合」

 理科二類から工学部社会基盤学科に進学し、今年は4年生に進学する前に休学という道を選んだM.S.さん。彼女は1Sセメスターの時期にどんな活動をしていたのかインタビューをし、記事にしました。

インタビュアー:北村優佳(理科二類新2年)

—----まず、入学当初どのようなモチベーションだったか教えてください。
 正直にいうと、「え、東大入っちゃった、どうしよう」という気持ちでした笑。
私はセンター試験(当時)の後に東大を受験することを決めたので、入学した後の明確なビジョンを持っていなかったんです。受かった時は本当に「え、受かったの?」という感じでした。
 入学した後は、女子オリエンテーション(以下、女子オリ)に参加して、東大ドリームネット(※1)と川人ゼミ(※2)に所属していて「東大生のノートはかならず美しい」という本で取り上げられていた横山沙織さん(文学部行動文化学科卒)に出会いました。横山さんが自分の所属していたサークルなどについて生き生きと話していらっしゃる姿を見て、私も川人ゼミに入ろうと思いました。東大に進学した高校同期が少なかったので、一次情報を知ったら飛びつくしかなかったです。もし私がここでテニスサークルの勧誘を受けていたら入ってたかもしれないですね。最初の情報は重要だと思います。
 女子オリで先輩に出会うことでやる気が出ましたし、「社会問題」「教育格差」みたいな話もその時初めて聞いて、「東大ってそういうことを学ぶ場なんだ」と知りました。

(※1)東大ドリームネット:東大生が、社会の第一線で活躍する東大卒業生と語り合うことを通して、自らの価値観や生き方について考えを深め視野を広げ視座を上げることをともに目指し活動していた団体。

(※2)川人ゼミ:現場主義をモットーに、現職弁護士の講師の下、講義やフィールドワークを通して社会の諸問題を考え学ぶゼミ。ゼミ情報はこちら

—----どのように情報を集めて、どのような新歓イベントに参加しましたか?
 参加したのは女子オリエンテーションや、サークルオリエンテーション(以下、サーオリ)、「先輩にご飯を奢ってもらいながら女子の友達作りができる」というサークルの新歓にも参加しました。女子の友達が欲しかったのでいろいろ参加しました。テント列(※3)では各サークルにものすごく積極的に勧誘されて、大量のビラを受け取ったりしました。本当に情報の山で引いちゃうくらいでしたね笑。

(※3)テント列:諸手続きや一つ上のクラスで同じクラスの先輩(通称、上クラ)との顔合わせの後、部活動やサークルなどの学生団体から勧誘を受ける。各団体が道沿いにテントを連ねていることから、「テント列」と呼ばれ、毎年非常に積極的な勧誘が行われる。ただ、2020年度と2021年度は新型コロナウイルス感染症感染予防のため中止された。2022年度は、「諸手続き後新歓活動」として行われる。

 私は、最初のサーオリのビラで情報を集めていました。当時はツイッターはやっていなかったので、情報集めは難しかったです。ツイッターをやってないと新歓なんてできないと今では思います笑。
 加えて、諸手続きで配られる、さまざまな団体や新歓情報のビラが入った分厚い袋があるのですが、その中から興味のあるところを探すということもしました。私は、ここで国際系合同新歓を知って参加しました。
 あとは、私は「与えられた機会を無駄にしたくない」という思いからなんでも興味を持つタイプで、掲示板に貼られている小さいビラを見て情報を集めたり、人に「この新歓はいつやってるの?」と聞いたりすることもよくありましたね。

—----1Sセメスターで行っていた活動について教えてください。
 いろいろな活動をしていたので、長くなります、すみません笑。

川人ゼミ
 これは先程もあったように、女子オリで初めて知ったサークルです。川人ゼミでは、4~5個のテーマ(労働・教育・地方創生など)に応じたパートが設置されて、メンバーはそのいずれかに所属します。その中でも、教育パートのパートリーダーのプレゼンがすごく良くて、そこに参加しました。
 参加してみると、すごい人がたくさんいて、「私もこんなことができるんだ」と感動したのを覚えています。フィールドワークにもたくさん参加しました。私が入学した年には、上野千鶴子先生(認定NPO法人 ウィメンズ アクション ネットワーク理事長)から入学式で祝辞をいただいたのですが、その中にあった「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」(出典:平成31年度東京大学学部入学式 祝辞)という言葉に束縛されて、ほとんどのフィールドワークに義務感を持って参加していました。

②バトミントンサークル(TBA)
 私はもともと運動がしたいと思っていました。日焼けはしたくないけど女子の友達が欲しい、それを両方得られるのがバドミントンサークルだったんです。新年度の新歓に誘われる程度には定期的に参加していましたが、学びを得たいというモチベーションから、というよりは楽しいから行っていました。
 当時女子が入れるバドミントンサークルはTBAかバトパの2つしかなかったのですが、実際に練習に参加したり先輩のお話を聞いたりする中で、TBAの方が雰囲気にあっているなと思い加入しました。実際に体験風景とか先輩の話を聞いてしかわからないこともあるので、対面の活動は本当に大事だと思います。

③五月祭連絡委員
 これは忙しかったです。4月中旬に委員としての活動を開始してから、1ヶ月の間で商品の注文や看板などを全て準備しないといけなくて、5月は本当に忙しかったです。でも、この活動を通してクラスとの親交が深まったので、やってよかったなと思います。

体験活動プログラム(夏休みに今までの生活と異なる文化・価値観に触れることを目的として実施される、東京大学独自のプログラム)
 実は私がこのプログラムを知ったのは、申し込み締め切り前日だったんです。川人ゼミのフィールドワークの帰りに、「参加する」という話をしている人がいて。「実験やフィールドワークなど、大学でしか体験できないことをしたい」と思って、理学部生物化学科が主催するプログラムに参加することにしました。プログラムでは、最新の顕微鏡で生体分子(キネシン、ダイニン)を観察したり、研究室見学をしたりする体験ができました。経験としてとても良かった一方で、私には一日中研究室に籠るのは無理だなと実感することもできましたね。

⑥全学体験ゼミナール(大学の授業として展開されている)
 私は、4泊5日の日程で伊豆ゼミ(※4)に参加しました。議論を大切にする先生が指導して下さっていたので、ゼミ中は17:00から朝の4:00くらいまでずっと日本の林業のあり方などについて深く議論していました。この議論の中では、当たり前を疑うことを大切にしていて、東大に入って学びを考える上で貴重な機会だったと思います。また、ゼミの中では、所属を言わない自己紹介を行うのですが、この経験からはラベリングをしない姿勢を学ぶことができました。
他には、マグロのDNAをPCR法で増幅して観察する、という体験ゼミナールもあり、こちらもすごく楽しかったですね。
 当時は農学部に進学したかったので、単位がたくさん必要だったという理由で参加したのですが、結果としてすごく楽しかったですし、そこで仲良くなった人は今でもたまに連絡をとっているので、参加してよかったなと思います。

(※4)伊豆ゼミ:​​伊豆の樹芸研究所等でのアクティビティを通じ議論し、それを通じて学園祭でも諸企画を行うゼミ。ゼミ情報はこちら

⑦研究室訪問
 先程もあったように、当時の私は農学部に進学したいと思っていました。その中で、同じような興味を持つ友達の影響でバイオエンジニアリングをしている研究室にも見学に行きました。
 それからは、少しでも興味のある研究室があったら教授のメールアドレスを調べて連絡していました。大体10研究室ぐらいに行きましたね。
 研究室でいろいろ見学させていただくうちに、自分に向いていることが見えてきました。例えば、最初行きたいと思っていた研究室でも自分と雰囲気が合ってなさそうだな、とか一日中研究室いるのは大変そう、とか。本郷の研究室はなんとなくかっこいいな、とか。あとは自分の名刺を作って配ることもしていましたね。

—----当時の日々の過ごし方やそれに対してどう感じていたかを教えてください。
 普段の生活は、バドミントンサークルの朝練をして、授業を受け、放課後は毎日必ずなんらかのゼミやサークルのミーティングや研究室見学、フィールドワークに参加するという感じでした。私は予定がないのが嫌なタイプだったので、毎日時間が空いてるから予定を入れていました。でも、今から考えるとそれぞれの経験を振り返る時間っていうのはあまり取れていなかったと思います。

—----これはやっていて特によかったなと思うことを教えてください。
 今から話すのは本当に個人的によかったことなので、みんながやればいいというわけではないという前提の元で話します。私は人に質問したり話したりメモを取ったり、というのが苦じゃなかったので、研究室を見学したり東大ドリームネットの交流会などに積極的に参加していました。
 たくさんの選択肢の中から選択したいという思いから、まずはいろんなものを見てから「これだ」っていうものを探したかったんです。人と話すことで少しでもより良い選択ができたら、と思って人と積極的にお話ししていました。だから、いろんな人のお話を聞く機会が持てたのは良かったと思います。
 東大はなんでも売っているセレクトショップみたいなもので、機会に恵まれすぎてるなと思うくらいチャンスは膨大にあると思います。それをどう活かしていくかを考えていくのが重要だと思いますね。

—----逆にこれはやったほうがよかったなと思うことがあった場合教えてください。
 主に二つあります。
 まずは、ロールモデルを見つければよかった、ということです。研究室に行ったり、先生に授業の質問する、ということはしましたが、その人の価値観や、どうしてその選択をしたのかということにまで考えが至っていなくて、表面上の問題にとどまってしまった、と今では感じます。当時は質問することに満足している自分がいて、それを聞くことで自分に何が得られるか、みたいなところまで考えて自分にまで落とし込む質問ができていれば、もっと時間をかけて質にこだわった対話をできていれば、と思います。例えば、同級生に「どうして東大を受けようと思ったの?」と聞いたり、先輩の体験談をじっくり伺ったりできれば、自分なりのロールモデルを見つけられたのではないかなと。私は最後まで進振り先を全然決められなかったのですが、もしロールモデルを見つけることができていれば、「こういうふうになりたい」という軸ができていたのかなと感じます。前期教養学部生のうちは、いろんなゼミやサークルでいろんな人に会う機会があるので、それをフルに活用するのがいいと思いますね。
 二つ目は、「選択しない」という選択をすればよかった、ということです。私は何にも考えずにいろいろなサークルに入ったり、活動に参加したりして、今振り返ると詰め込みすぎですよね。あのサークルは入らなくてよかったな、とか見学する研究室を絞って深ぼっていればよかったな、と感じることがあります。私が何かに参加することは、機会を与えてくれる側からすれば貴重な時間をとってもらうことだし、他のやる気のある人の椅子を奪うことに繋がるので、そういったことまで考えながら、行動に責任を取るべきでした。。他の人に席を譲る、という選択肢も重要だったなと、1年生では難しかったなと思いつつも意識すればよかったです。。

—----最後に新入生に一言お願いします。
 「東大」という環境を最大限生かしてほしいけれど、それを気負いすぎないでほしいです。私は全員が全員ゼミや学生団体で頑張らなくてもいいと思っていて、自分がなんでそれをやっているのか、何を達成したいのか、どんな景色をみたいのかというのを念頭に置いて活動することを第一に考えて欲しいです。
とにかく楽しく生きてほしいです!

追記
 私は、いろいろな選択をした上で休学が一番ベストな選択だと思い、1年間休学をすることにしました。この1年は、これまで所属していた団体の活動などから完全に離れて、留学などさまざまな経験をしたいと考えています。もし休学などに関して質問のある方はぜひ、UT-BASEにお問合せください。

最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!
最後に2点、この記事を作成したUT-BASEからお伝えしたいことがあります。

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