■理念/指針・沿革
理念①
アマチュアのためのアカデミア:大学院生と異なり、学部生は学会に出ることができ
ない。しかし、意欲ある一部の学部生には、「学会に出て実際に論文を出すことは難しくとも研究をしてみたい」「自分の研究成果を発表したい」と感じている人もいる。そうした学部生の想いを実現する場を提供することが当団体の理念の一つである。
理念②
越境する知性:他分野の融合を団体の理念の一つとして掲げている。他の分野を学
び、それらの知を融合することで新たな学問分野を作り出すことを重視している。
沿革
設立者の2人もアカデミアに興味があったものの、実際の研究活動にハードルの高さを感じていた。彼らが推薦生のコミュニティにおいて、様々な分野の人と話す中で、理念①で示したような場を作ることや他分野の融合を推進していくことの重要性を実感した。こうして2021年春に当団体は設立された。
■活動内容 ※2022年度の情報
i factorialの活動は主に「越境する知性会議」と「脱線する知性カフェ」の2つのイベントを開催すること。その2つのイベントについて、発表者を一般に募集し、運営(司会進行やZoom管理)やSlackコミュニティの運営を行う。
「越境する知性会議」とは
多様な分野の学生が個々の興味に基づいた研究について発表しているのを聞き、これを基にディスカッションを行って学問の裾野を広げるイベントである。年2回の長期休みごとに開催され、流れとしては「個人の研究発表に続き、少人数でディスカッションを行い課題を考察(運営から発表に関連する課題を2〜3個提示)、そして全体で課題を整理し、参加者に刺激を与えたり、参加者の研究テーマのキッカケを作っていく。」という形である。過去の事例としては、「魚の群れの動きを物理学の知識を用いて数式で解き明かせるのではないかという研究」や、「防災教育の問題を技術的に解決しようと試みる研究」などがある。
「脱線する知性カフェ」とは
月に1回開催される、「越境する知性会議」の短縮版のサイエンスカフェである。「越境する知性会議」と同様、多様な研究・勉強をしている学生と交流をすることで、新しい科学を見つけることを目標にしている。イベントは研究発表と雑談とで構成されており、発表は自然科学だけでなく社会科学・人文科学の分野の内容も歓迎している。過去には短歌がテーマになったこともある。なお、雑談では発表内容などについて話し合う。発表者の持つ時間が越境する知性会議よりも長いため、十分な説明が必要な専門的内容の発表の場として活用される。
※2022年度の対面活動の見通し
現在はオンラインが中心である。しかし、場所に関わらず参加できるようにするため、次回以降はハイブリッド形式を検討中である。