■理念/指針・沿革
理念/指針
知的な卓越性を有した学生のコミュニティとしての自負を持つ。活動の自由度が高いため、多様な関心をもつ学生が所属する。
部の一貫した態度としては、弁論・ディベートを通じ人に語りかけ説得する言葉の力を磨いていく姿勢と、読書会や研究会、その他の活動を通じそのバックボーンとなる「教養」を身に着けようとする精神性が共有されている。
沿革
1889年(明治22年) - 前身の第一高等学校弁論部が発足。
1911年(明治44年) - 弁論部大会で作家の徳富蘆花が『謀反論』の講演を行う。
1977年(昭和52年) - 法学部緑会加盟サークルとして、本郷キャンパスに部室を設置。
■活動内容
弁論部、正式名称「第一高等学校・東京大学弁論部」は、100年以上の歴史を有しており、弁論とディベート、部会を中心に活動する法学部公認サークル。芦田均(元首相)や矢内原忠雄(元東大総長)、滝本哲史(投資家)など、数々の著名人を輩出しており、政・官・財・学などの各界で活躍するOBと交流することもできる。
弁論とは、自分の意見、主張を聴衆の前で話し、説得を行う競技である。弁論では、単なる内容の論理的な正しさだけでなく、提案の新しさや喋りの技術など、弁士の総合的な説得力が問われる。扱われる内容は弁士が自由に決定でき、社会問題に具体的な政策を提示し解決を図る政策弁論や、新たな価値観の提示、転換を訴える価値弁論などがある。
ディベートとは、あるトピックについて肯定と否定に分かれて第三者を説得する競技である。多くのエビデンスを基にしたアカデミックな議論が展開される調査型ディベートと、その場で論理を組み立てていく即興型ディベートが行われている。自分の思考を客観視し、論理的に議論を有利に進めていく能力を身に着けられる。
部会では、部員が関心のあるテーマについてゼミのようなものを企画して自主的な勉強会を開くことができる。テーマは法学や政治に限らず、日本近現代史や文学理論、美術など多岐に渡っており、気軽に対話をする環境が整っている。
■OBOGの進路/活動
〈進路〉
政界や官公庁、法曹の他、大学院に進み研究者への道に進む人も多いが、メディアなど民間で活躍するOBも数多い。
〈諸活動例〉
卒部生の例としては以下の通り
・芦田均(第47代内閣総理大臣)
・瀧本哲史(エンジェル投資家、瀧本ゼミ創始者)
・矢内原忠雄(経済学者、元東京大学総長、矢内原事件)
・藤原章夫(現文部科学事務次官)
・前川守(内閣府審議官)
・朝比奈一郎(元経済産業省課長補佐、青山社中CEO)
・森戸辰男(経済学者、初代広島大学学長、元衆議院議員、元文部大臣、森戸事件)
・寺谷広司(国際法学者、東京大学大学院法学政治学研究科教授)
・五百籏頭薫(東京大学大学院法学政治学研究科教授)