■理念/指針・沿革
・沿革
「障害者のリアルに迫る」東大ゼミは、経済学部の学生によって、2013年に開講されて以来、有志の学生により運営されている自主ゼミナールです。
・理念・指針
さまざまな「障害」に生きづらさを抱える人々や、「障害」問題に関わる実践家や専門家など、多彩なゲストの語りを聞き、タブーなき対話を重ねる中で、「障害」および人間への深い理解を目指す。
「障害」を身体障害や精神障害、知的障害といった一般的によく知られる「障害」に限らず、依存症や性的マイノリティなど、広い意味での様々な生きづらさとして考え、障害を巡る色々な問いについて考えること、自らの中に生まれた思いに立ち止まって考え話し合うことのできる場を作っていく。
自主ゼミ/全学自由研究ゼミナール(前期教養学部)として駒場キャンパスで開講される授業では、障害をめぐる歴史や制度について学ぶことに加えて、障害当事者や関係者のリアルな息づかいや生活、人生に触れることを主な目的としています。
■活動内容
《ビフォーコロナ》
基本的には講義形式で、それに加えて質疑応答、受講生同士のディスカッションを行っている。講義終了後にゲスト講師を交えて懇親会を行っており、講義では聞けないディープな話を聞くことや、受講生同士での本音のディスカッションをすることができる。
課外活動として、長期休暇中に社会福祉法人を見学している。法人の方に経営の仕方や取り組みをうかがうほか、利用者ともお話しする機会がある。昨年度は、通常の福祉施設のみならず、医療刑務所なども訪問した。
外部向けのイベントも開催している。ゼミで書籍『なんとなくは、生きられない。』を出版した際に、出版記念イベントを開催し、学生達とゲスト講師の対談を行なった。障害を扱う映画の上映会を監督に来ていただいて開催したり、「ゼミ祭り」としてゼミの活動を振り返るイベントを開いたりと、様々なイベントを企画・運営している。
《アフターコロナ》
授業・懇親会共に対面がメインとなり、法人見学なども積極的に行っている。
参考として、2023年度講義情報は以下になる。
2023Sセメスター(主題科目)
第1回 初回ガイダンス・野澤和弘氏
第2回 福祉施設へのインターンを経験した運営学生2人による対談
第3回 トゥレット当事者会
第4回 岡部宏生氏(NPO法人「境を越えて」理事長,ALS当事者)・佐藤裕美氏(ALS当事者)
第5回 馬場拓也氏(社会福祉法人「愛川舜寿会」理事長)
第6回 北川聡子氏(社会福祉法「麦の子会」理事長)・麦の子会のスタッフの方
第7回 星野敏夫氏(toiro cafe責任者)
第8回 牧野賢一氏(NPO法人UCHI代表)・UCHIを利用する当事者の方
第9回 松浦秀俊氏(双極はたらくラボ編集部)
第10回 蔭山真知子氏(「コルネリア・デランゲ症候群の親の会」代表)
第11回 熊谷晋一郎氏(東大先端研准教授,脳性麻痺当事者)
第12回 ディスカッション
第13回 かしわ哲氏(サルサガムテープ)
2023Aセメスターは授業開講せず、リアゼミ10周年記念イベント「障害者のリアル×東大生のリアル」に向けた準備を行い、12月10日に開催した。
また、9月に千葉合宿(恋する豚研究所・株式会社ベストサポート・社会福祉法人千楽見学)を行った。
・OBOGの進路/活動
〈進路〉
所属学生の学部はバラバラなので多種多様。
〈諸活動例〉
「東大生が福祉分野を学んでいる」というテーマで取り上げられることはある。