進振りに向けて 『点数取得戦略』

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みなさんご存知のように、東京大学には進学振り分け(通称「進振り」)と呼ばれる制度が存在します。一般入試で合格した東大生は、2年前期までの成績(進振り点)によって、どの学部に進学するかが最終的に決定します。


そもそも「進振りって何!?」という方はこちらの記事で丁寧に進振り制度について解説しているので是非ご覧くださいね♪


さて、数多ある学部学科の中には、進学するために高得点が要求される学科もあり、当記事では、そういった学科への進学のために高い進振り点を目指す方や、留学のために高いGPAの取得を目指す方に向けて、点数取得戦略をいくつかご紹介します!

目次

    主な戦略

    ・余程の自信家でなければ1S時の履修登録、30単位のフル単登録は避けた方が良い。1セメスター25単位から27単位くらいならゆとりがある。
    ・TLP生はキャップが外れるが、取りすぎると語学負担で失敗するリスクもあるので、より慎重に。
    TLPに限らず、特にネイティブ担当の語学の授業はなるべく前のほうに座り、教員に顔を覚えてもらうことで以下の点において有利になる。
    ①質問しやすい
    ②当てられやすい→的確に応答できれば評価につながる
    シラバスの授業内容を読んで、自分の興味に合うかどうかや、成績評価の仕方(試験、レポート、出席点の割合)を調べる。レポートが得意なのか、試験が得意なのか、自分の適性に応じて決める。
    抽選登録による履修科目については、志望登録の駆け引きも大切、講師ガチャリスク回避の為、確実に無難だと思える先生を狙いにいくのも一つの戦略。
    朝一番の開講科目はねらい目、出席点などあれば、出席だけでもしっかりすれば優位に立てる。
    追い出し※後に詳述
    撤退※後に詳述

    追い出し

    ■追い出しとは?


    追い出しとは?※詳細はUT-BASEクイズ進振りケースを参照。
    「追い出し」とは、失敗した科目のダメージを最小化するために、別の科目を使ってその科目を”外野”に追いやることである。基本平均点の計算には、重率が1で計算される枠(“内野”)と重率が0.1で計算される枠(”外野”)が存在する。“外野”にいる科目は基本平均点に及ぼす影響が小さいので、もし“内野”に、基本平均点に悪影響を及ぼすような科目がいたら、どうにかしてその科目を“外野”にどかしたいだろう。そこで行われるのが「追い出し」である。追い出しの際には、“内野”は定員で満たされていないといけないという決まりがあるので、不都合な科目を“外野”に追い出した分、別の科目がその“内野”の空いた枠に入らなければならない。その時、まさしく、点数の高い科目が点数の低い科目を玉突きに「追い出す」という動作が実現するのだ。(UT-BASEクイズ進振りケースより引用)



    ■追い出しの限界


    ・文系の場合は、総合科目と、社会科学・人文科学の科目で追い出しを行うことが多い。
    ・必修科目は原則追い出しができないので、高得点を確実に取っておくことが望まれる。

    撤退

    授業に途中から参加しなくなる、あるいはテストを欠席することによって、評価が「欠席」になるようにすること。一度単位を取った科目を再履修することはできないため、もう一度同じ授業を受け直して点数をより高めたいという場合は、単位をあえて落とすことで、その後のセメスターで再履修できるようにする、ということ。

    科類ごとの戦略

    ・文1,2は文3に比べ、社会科学の科目が進振り点に占める比重が大きい。
    ・文3は言語科目の比重が大きいため、語学での高得点が進振り点の向上にかなり影響する。それゆえ、優3割規定が効かないと言われているTLP科目を履修して得点を上げる戦略も有効である。
    ・理系の科目の多くは試験一発で成績が決まるので、レポートよりも試験の対策が重要。各授業の過去問を学期中の早い段階で集めることがかなり有効。なぜなら授業の初期段階で過去問に目を通しておくことで、授業中のどのポイントが試験に出るのかを意識することができ、効率的なインプットが実現できるから。また、テストは先生が生徒に理解して欲しいことが集約されているので、授業理解を深める上で最高の教材でもある。

    授業情報入手方法

    ・シラバス
    ・時代錯誤社による逆評定で授業情報を集める。
    ・先輩や同級生に聞く。
    ・ツイッター上で授業名、講師名を検索→過去ツイ含め意外に情報あり。

    注意点

    ・進学希望先の、進振り得点計算方法をきちんと確認する。進学希望先によって各科目の得点の重率が異なるので、要注意。重率について詳しい説明は、UT-BASEクイズ進振りケースを参照。
    ・授業について、単位を楽に取れることと、高得点を期待できることは必ずしも同義であるとは限らない。
    ・逆評定は、少人数授業の場合サンプル数が少ないため、得点期待の数字の信用性があまり高くないことに注意する。
    ・1年次はコマ数の多い既修外国語および初修外国語の成績が大切。英語中級に関しては志望抽選による講師ガチャの要素あり。
    ・FLOWのレベルは背伸びしすぎると大変な目に遭う。謙遜しすぎる必要はないが、慎重にレベルを判断しよう。
    ・時間割を組む際、特定曜日に履修を詰め込みすぎると試験の日程が重なり、試験対策で苦労する可能性があるので要注意。

    優3割規定について

    ・優3割規定は履修者数が20人に満たないときには適用外となる。ターム制の授業は基本的に履修者がそれほど多くなく、案外狙い目。
    ・TLP科目も優3割規定の適用外になると言われている。
    ・総合科目のうちの一部の科目も、優3割定の適用外になる。

    高い進振り点が要求される学科

    ・教養学部 教養学科総合社会科学分科(国関相社)、統合自然学科認知行動科学コース
    ・工学部 電子情報工学科計数工学科
    ・理学部 情報科学科
    法学部(文Ⅰ以外の科類から法学部進学の場合)
    医学部医学科(理Ⅲ以外の科類から医学部進学の場合)

    アドバイス・おすすめ勉強法

    ・点数戦略には、点数のとりやすさや課題の量、成績評価方法など、さまざまな要因が絡んでくるが、結局大学の勉強の出来不出来はその科目に対してどんなモチベーションで臨めるかが左右すると思われるので、自分の興味ある分野の授業を選んで真面目に勉強していれば自然と好成績は付いてくるだろう。
    ・高い点数を取ることだけに必死になるのではなく、自分が本当に学びたいことに取り組む時間も大切にする。
    ・テスト週間の勉強方法については、テスト前に「授業→授業の復習→過去問」と勉強すると初期の「授業の復習」の段階で、テストにはでない無駄に細かい部分を覚えることになりかねない。しかし、「直近過去問の仕上げ→適宜わからないところを参照」とすることで、「重要なポイント」に注力でき、効率的に勉強することができる。
    ・苦手分野の負担をいかに軽減するかも重要。例えば文系にとって、EF系列の科目は理系寄りで苦手に感じる人も多く、高得点を取得するのは困難に思えるかもしれない。しかし、ターム制の授業を履修するなどして実質的負担を減らすなど、工夫のしようはある。苦手分野に真正面から向き合うことも勿論重要だが、履修の条件をよく確認したうえで苦手分野を回避するという手段も時には有効。

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